過去の記事

「未来博士3分間コンペティション」挑戦者大募集!

"6歳の子供に説明できなければ、理解しているとは言えない"とアインシュタインは言いました。自分の言葉で語れる者のみが未来を拓くでしょう。

このコンペティションは、博士後期課程学生が自身の研究を一枚のパワーポイントにまとめ、このポスターに頼らず、研究のビジョンと魅力を中高生でも分かるように3分間で語るスピーチ大会です。

参加できるのは山口大学のほか、未来を拓く地方協奏プラットフォーム(詳細はこちら)のコンソーシアムに加盟の大学の院生です。11月1日(日)に広島市内のホテルで開催され、優秀者には各賞と副賞が用意されています。詳細はこちらをご参照ください。

参加をご希望の方は、メールの件名に「未来博士3分間コンペ応募」と書いて、①氏名、②所属(研究科名及び専攻名)、③学年、④電話番号、⑤メールアドレス、⑥研究テーマ、⑦発表者の研究テーマ を記入したメールを

E-mail: conso@yamaguchi-u.ac.jp (担当:藤井、TEL:5255)

宛に送信してください。問合せも同上です。本学の締切は9月14日(月)正午です。応募者の中から5名程度が選抜され、広島に派遣されます。

 

第7回コンソーシアム人材セミナーin山口 「目指せ 長州発グローバルイノベーション」を開催します。

文部科学省「科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業(次世代研究者育成プログラム)」に採択された、「未来を拓く地方協奏プラットフォーム(代表機関:広島大学、共同実施機関:山口大学、徳島大学)の活動の一環として、標記セミナーを開催いたします。若手研究者、特に博士課程の方々の積極的なご参加を期待しています。

◇日時:2015年9月4日(金)15:30~17:30

◇場所:山口大学メディア講義室(吉田キャンパス)

◇対象:教職員、学生 ※事前申し込みは不要、参加費は無料です。 

【プログラム】

15:30~15:35 開会挨拶  理事・副学長 三池 秀敏

15:35~16:30 「シリコンバレーから学び、自分の研究でグローバルイノベーションを起こそう!」   

  ㈱モリワカ 専務取締役(兼)CMO 森若 ジョン 幸次郎 氏

16:30~17:00 「今求められるアントレプレナーと大学発イノベーション」

 文部科学省 産学連携・地域支援課長 坂本 修一 氏

17:00~17:25 質疑応答 (司会)理学部長 松野 浩嗣

17:25~17:30 閉会挨拶 学長 岡 正朗

【問い合わせ先】

大学研究推進機構:E-mail:conso@yamaguchi-u.ac.jp

担当:藤井 英彦(TEL:083-933-5255) 二階堂 正隆(TEL:0836-85-9990)

詳細は  こちらをご覧ください。

第14・15回総合理工学特別講義が実施されました。

7月31日、第14・15回総合理工学特別講義がありました。(株)リアセック松村直樹氏を講師に迎え、「ドクターの将来の為に~社会で活躍できる人になるには~」をテーマに、博士課程学生のこれからのキャリア形成について自己の価値観を知るなど演習を交えながら学びました。概要は次のとおりです。

ドクターの将来の為にというテーマであった。松村先生は17年間リクルートに勤務した後、自身でリアセックという会社を設立した。入社当時INS事業を目指しており、それはソフトバンク、auと同じ事業であった。その後事件が生じ、事業再編の企画室(いわば、事業を整理し、結果的に社員整理)に配属された。その頃川喜多二郎発案のKJ法の研究を行った。リクルートとは異なる業務で独立するために、社会人に対する様々なテスト開発を行ってきた。

リアセックという会社であった。中でも企業における有用な人材を求める手法を開発した。まず、院生の能力について、研究活動、産学連携、研究室運営その他学習経験が豊富な分、学部生より高いはずということに基づいている。調査したことは社会人、大学院生、学部生でどのように差異があるかを調べるため、実践行動、原因究明、新たな価値の創造などを調べた。

この手法では基礎力、専門力、および態度に分けている。基礎力は対人対応能力、対自己対応能力および課題対応能力と3つある。専門応力には思考力、論理性、想像力、および専門知識、専門技術が含まれる。この中で対人基礎力とは周囲との親和性あるいは親和力である。また、対自己基礎力とは感情制御能力であり、ストレスに負けない能力でもある。対課題基礎力とは課題を自分で見いだす能力のことでもある。結果は社会的思考力として現れる。社会的思考力は論理性(俯瞰的把握、仮説的思考、プロセス展開、論理的主張)と社会性(情況的思考、省察的思考}を組み合わせたものである。

ワーキングパフォーマンスに求められるものとは社会的思考力であり、社会性とは他者を理解し、尊重することである。情況的思考力は感情のコントロールを示す情緒的側面、精神力の強さを示す意志的側面、状況判断能力等を示す知的側面、身体的側面からの思考力である。キャリアデザイン研修において語られる例には①自分の専門性が通用しない②同じ専門能力なら若手を選ぶだろう③自分の勉強時間をつくれ④やれることから考えろと言われても困る。これらはいずれも自分自身で解決しなければならない問題である。

演習として性格タイプの説明と自己診断を行った。自己診断はMBTIの4つの指標である。それらの指標は①外向と内向を示す指標②感覚と直感を示す指標③思考と感情を示す指標④判断的態度と知覚的態度を示す指標である。これらの指標で判断して各自の伸ばす方向を見出すことになる。一方、キャリアデザインの研研修会の席で30代、40代の話を聞くと①自分の専門性が通用しなくなった。②同じ能力なら企業は若手を選ぶであろう。③仕事も自分で考える事が難しくなった(過去はこれをやれと指示されていた。)指示待ちを続けると結果的には①、②の状況が生まれる。

常にキャリアになるためにシャインの3つの問いに注目すると職業的信念が生まれる。シャインの3つの問い(MIT教授で論文として発表されている)とは①自分は何が得意か(何ができるか、能力・才能)②自分は一体何をやりたいのか(動機・欲求)③どのようなことをやっている自分なら、意味を感じ、社会に役立っていると実感できるのか(価値観)。これらにマッチする職務がキャリアに相応しく、職業意識が高くなる。

 

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第13回総合理工学特別講義 「博士課程キャリアパスについて」

7月30日、広島大学副学長の相田美砂子先生を講師にお迎えし、第13回総合理工学特別講義を行いました。台風接近のため17日が延期となりこの日実施されましたが、一般のドクターや教員の方々にも参加いただきました。概要は次のとおりです。

「未来を拓く博士(HIRAKU)」

パンフレット3冊を資料として講演した。最初は「未来を拓く地方協奏プラットホーム」であり、若手研究人材が中国四国から日本の未来を拓くというサブタイトルである。これは広島大学をメインに、山口大学及び徳島大学が共同実施機関となり、中国・四国地方の国公私立大学、企業などが産官学コンソーシアムを構築し、「理系に強い人社系、人社系に強い理系」の博士人材を育成し、地方創世の力となる人材の創出を目指している。このコンソーシアムでは「イノベーション創出人材の実践的養成・活用プログラム」「テニュアトラック導入による若手研究者の自立・流動促進プログラム」の機能を支える広域プラットフォームを構築する。これら2つのプログラムを併用することで、博士後期の学生に次のプログラムへの参加を期待しており、一層の飛躍を期待している。 ①段階に応じたスキルアップのために、トランスファラブルスキル養成講座に参加②企業や研究機関などへの長期インターンシップ派遣(2か月以上)および単位取得 ③若手研究者シーズ発表会や対話型ワークショップでの発表ならびに企画参加 ④各種イベント(コンソーシアム人材セミナー、シンポジューム、成果発表会等)への参加 ⑤若手研究者の方にはオンライン登録(プラットフォームを構築予定)による事業への参加である。下記HPを参考にしていただきたい。

このHIRAKUは冊子を作っており、博士後期課程を知る本として、現役学生などの随筆などが記されている。また、Schedule Book を別冊で発行している。

http://kenkyu.yamaguchi-u.ac.jp/HIRAKU/

http://www.hiroshima-u.ac.jp/wakateyousei/

Schedule Book には博士課程学生の心得が記述されている。その心得とは、①学位論文に備え論文投稿3編を目指す。②研究室の仕事は「研究室はチームの一員」ということをモットーにすること。 ③知見を広げる「読書は広く、深く」④知見を広げるため「研究者交流」を。 ⑤客観的な視点「広い知見は正確な物差しになる。また、学生時代においては①広い視野で考えること、②まず、就職活動と学位論文の準備をすること、③生計をたてること④健康管理(睡眠、食事、運動)をすること、⑤TOEIC、TOEFLの試験を受けること。なお、TOEICはBランクの730点を目指すこと。しかし、履歴書には600点以上であれば記述していればプラスに見てもらえる。

論文投稿に関しては各ジャーナルで細かい指定があるが、あまりに逸脱すると、記述能力を疑われる。「読んでもらい、同意を得て、説得すること」を意識して読み手の立場で丁寧に書く必要がある。論文は reseach map に登録するとよい。

博士課程の期間中には学生の支援もある。特に条件の良い奨学金は日本学術審議会の特別研究員で博士学生も対象になっている。これはしっかりと応募書類を読んで対応されたい。これこそ生計が成り立つ。その他長期(2か月程度)のインターンシップ制度もある。

このように本プログラムは多くの支援制度を準備している。 

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第12回総合理工学特別講義 「研究者として知っていなければならない輸出管理について」

7月10日、大学研究推進機構・産学公連携センターの向井裕先生を講師に迎え、第12回総合理工学特別講義がありました。「研究者として知っていなければならない輸出管理について」と題し、輸出管理の必要性や、輸出の際の注意点等を学びました。概要は次のとおりです。

 学生、大学を取り巻く各種コンプライアンスが厳しさを増している。大学での研究活動にかかわりのあるのは外為法で安全保障輸出管理があり、ワシントン条約の動物実験、高圧ガス法、化審法、労安法等に規制を受ける化学実験、不正競争防止法、個人情報保護法に規制を受ける研究情報管理、コピペなどの不正研究、研究費不正使用など様々な問題点がある。現在社会は身近に迫る国際的な危機が高まり、輸出管理の必要性が生じている。

近年テロやミサイル攻撃、大量破壊兵器の開発が危ぶまれる状況にあり、我が国の製品の利用も行われている。2004年には日本製の3次元測定器がリビアの核開発施設で発見されている。2007年には北朝鮮で日本製真空ポンプが核関連施設で発見された。このような中で最近ではこのような国々もリスト規制品を非リスト規制品からリスト規制品を作っている。軍需用品は輸出できないが、民生用は輸出できそれを軍需用に変えたものも見受けられる。

外為法とは我が国の安全保障輸出管理が外為法及び外国貿易法により規制されている法律のことを言う。したがって外為法の規制にはリスト規制、大量破壊兵器キャッチオール規制、通常兵器補完的輸出規制がある。外為法に違反すると最大1000万円以下の罰金、最大10年以下の懲役となる。大学等で外為法違反の例には輸出許可証確認ミス、輸出手続きミス、法令適用の判断ミスなどがある。

リスト規制に15項目あり、このリスト規制は武器、原子力、化学兵器、生物兵器、ミサイル先端材料、材料加工、エレクトロニクス、電子計算機通信、センサー、航法装置海洋関連、推進装置、その他粉末金属燃料など、機微品目に分類されている。リスト規制品以外であっても大量破壊兵器の開発等に用いられる恐れのある場合には経産大臣の許可が必要となる制度である。対象地域は輸出を厳格に実施している27か国を除く地域で大勝となるものは食料品、木材を除いてリスト規制に該当しない全品目40品目である。大量破壊兵器とは核兵器、ミサイル、化学兵器及び生物兵器である。

大学でも輸出管理事例はあり、大きく分けると貨物の輸出と技術供与がある。貨物の輸出事例では海外のフィールド調査や海外展示会での研究サンプルの展示がある。海外フィールド調査で市販のデジタルカメラとパソコンを持っていく場合にはこれに該当する。貨物の場合は少額特例に該当するかどうかを確認する必要がある。また、少額特例が適用できない場合がある。技術の提供事例としては特許、国際学術誌への投稿、および国際学会での発表が含まれるが、公知の技術、現象に関する原理の究明を主目的にしたものは許可なく例外になる。

  

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第10・11回総合理工学特別講義 「研究活動における知財情報の活用」

第10・11回の総合理工学特別講義は7月3日、「研究活動における知財情報の活用~特許情報プラットフォーム(J-platPat)を使いこなそう!~」と題し、大学研究教育機構の李先生を講師に迎え知的財産について学びました。概要は次のとおりです。

今回の講義では、主に特許に関する概況、知的財産の基礎知識、特許情報検索の演習、その他の知財情報検索などの大きな項目に分けてそれぞれ説明がなされました。

まず、特許に関する概況では、特許制度のルーツや国家戦略、大学を取り巻く知的財産等について学び、知的財産の基礎知識では一つ一つの専門用語について詳しい説明がなされました。その上で、特許電子図書館(IPDL)で実際に特許情報を検索し、身近な例としてチョコレート製菓のパッケージ(包装体}について調査しました。さらに、その他の知財情報検索として、YUPASSや意匠法、商標法等の解説等がなされました。

受講生からは、「特許が身近にあることが感じられた」、「実習しながらの説明で分かりやすかった」「場面に応じた使い分けが実用的だった]等の声がありました。

 

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外務省の米国インターンシップの募集

外務省から、大学院生ならびに若手研究者に米国で経験するインターンシップ募集の案内が来ております。詳細は こちらをご覧ください。

DCの心得について

博士後期課程学生の皆さんへ

博士後期課程学生必読の、DCの心得を是非ご覧ください(出典:広島大学グローバルキャリアデザインセンター)。詳しくはこちらをクリックしてください。

第8回総合理工学特別講義 「トクヤマにおけるSi事業のグローバル展開」

6月12日、第8回総合理工学特別講義がありました。今回は、株式会社トクヤマの野村博氏を講師に迎え、「トクヤマにおけるSi事業のグローバル展開」と題し、企業のグローバル戦略について学びました。概要は次のとおりです。

 

トクヤマは1918年ソーダ会社(当時は日本曹達という会社)から始まり、同時にセメント生産も始め、一定の品質を得ることができた。その後、シリカを中心にした化粧品、特殊品、機能部材を製造している。中でも高純度ポリシリコンの生産高は高く、世界2位の生産高であったが、今は中国の企業が上位を占めている。トクヤマの特徴は会社がコンパクトであり、工場内が有機的につながっている。また、廃棄物の有効利用率を94.4%に高め、埋め立てに用いていた処分量を99.9%削減した。また、エネルギー消費をこの20年間で24.2%改善できた。

高度製品であるポリシリコンおよびシリカヒュームプラントが周南市に建設されている。このシリコンには高純度シリコン、レオロシール、エクセリカなどが含まれている。半導体ウエハー、太陽電池等の材料である。太陽電池用のシリコン工場はトクヤマ製造所を中心にしていたが、新たにマレーシアにも建設している(今年完成した)。しかし、ポリシリコンは中国景気の減速などもあり、供給過剰となっている。また、価格もこの1年で1/5程度に下落した。中国には徳山化工という合弁会社を作り、乾式シリカ、高純度三塩化シリカ、高純度4塩シリカを生産している。

このように海外にでた理由には中国香国内で消費され、輸送コストの低減がある。その他、海外の同業者、国内の同業者の進出があった為である。中国で成功するには次のことが必要である。①市場ニーズに対するスピード感ある対応。②品質とコストのバランス感覚。③異文化を受け入れた上での試作立案そして実行。中国の近況と今後について、①ここ10年間の発展はすざまじく、既に世界の大国入りしている。②世界の工場および世界有数の市場に発展している。③基礎原料から最新分野(太陽電池、シリコン、LED、光ファイバー等)まで展開している。④多くの分野で既に世界一になっており、最近、一部で経済の停滞感はあるものの、今後も成長は続く見込みである。⑤14億人の物欲がある限り、高成長は続くと見込まれる。

中国では会社社長を務めてきて、日本と中国の文化の違いがはっきりと見えた。それらは、①日本は全体主義、中国は個人主義。②日本人は「・・が困難」など曖昧な表現が多い。③中国では人材育成、共同作業が難しい。④中国は男女平等。⑤日本は上下関係の繋がり強い。

現在、マレーシア工場(マレーシアトクヤマ)の建設に携わり、社長として職務についている。マレーシアはジャングルの中に工場を建設しているが、それに伴ったインフラ(高速道路など)が非常に不足している。

さらに、問題はマレー人が労働者としての十分な教育を受けていない。工場は659名の従業員がいるが、日本人は114人、残りほとんどが現地サラクワ人である。現在、半導体シリコン(11nine純度)を目指しているが、結果としては太陽電池用シリコン(6nine)程度の生産しかできない。シリコンは12年度で約1/4の価格になっており、高価な半導体シリコンの生産に変える必要がある。

製造業の場合海外で成功する秘訣は①市場ニーズに対するスピード感で持って対応すること(3年ではダメ。1年で対応)、②品質(というに安定性)とコストのバランス感覚を持つこと(ビジネスモデルを意識した展開)。③異文化を受け入れた上での施策立案、および実行すること(日本人の曖昧さは、失敗の元。不信感の増大のみ)。

製造業はなぜ海外展開する必要があるかという問いに対して、①市場は既にCRICS(中国中心)、東南アジアへ②生き残りをかけ企業との競争が激化している。(利益確保⇒事業拡大⇒企業存続 ⇒雇用確保)③日本は、為替、高いエネルギーコスト、労務コスト、市場の縮小、人材不足となっている、少子高齢化、賃金体系等問題も山積している。

海外事業開発の楽しさは①ゼロから作り上げる。②スピード感を体感できる。③異文化と触れ合いができる。

逆に難しさは①キーマン(役人など)優先の社会の存在②コンプライアンスに対する違い。③異文化委ゆえの難しさ(個人主義、能力・成果主義、やってみる主義、指示待ち)。④国民性(価値観の違い)が大きく異なる。 

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第7回総合理工学特別講義 「ドクターの就職関連」

 6月5日、学生支援センターの平尾元彦先生とDISCO株式会社の杣川氏を講師に迎え第7回講義がありました。「ドクターの就職関連」と題し、就職活動の実際の流れや企業の就職に必要な要素、最新の状況について学びました。概要は次のとおりです。

平尾教授と杣川氏の共同講演予定であったが、就職の現状に詳しい杣川氏の講演が中心であった。

〇杣川氏について

長崎県五島の出身である。2001年に大学を卒業し、ITバブル崩壊の直後で就職の時は極めて大変な時であった。当時は珍しく一括で試験をし、就職した。

本年から8月1日から就職試験が始まることになっている。広報活動は3月1日からである。内定は10月以降となる。現状の調査によれば求人を増やした企業は36.3%、減じた企業は5.9%で、大幅な急増となりそうである。すでに、3~6月の間に面接と内々定を終えているところもある。しかし、これは経団連の約束に反する。5月1日現在18%が内々定済みとのデータもある。

就職活動で考えなければならないことはエントリーシート(ES)、および面接で、自分の基礎となる自己分析であり、そのために業界研究を十分行う必要がある。業界研究、自己分析、インターンシップが非常に役立つ。最近のことであるが、大企業にエントリーが集中する。時によると10万にもなる(重複もあるかもしれない)。ESで問われることは①自己PR(=自己分析)②志望動機(=業界・企業・職種研究)③基礎学力・一般常識(=常識問題、学力試験問題の準備が必要)

自己評価の検討の際は強み(強み)、価値観(意味)、夢(動機)を明確にして思考してゆく。また、自己PR記述の際はPRだけではなくエピソード(具体的な行動として)を加える。業種・企業・職種はWeb上であれば新聞(特に日経)で調べるのが有効である。

我が国には142万社の株式会社がある。この山口県にも4.2万社の株式会社があり、受験機会は極めて多い。

なお、ESはわかりやすく記述することが大切である。特に博士課程の学生といえども、事務系の人にわかるように記述してもらいたい。

 

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第6回総合理工学特別講義 「研究論文の書き方/学振・科研申請書の書き方」

5月29日、第6回総合理工学特別講義が、大学研究推進機構URA室の田口岳志先生を講師に迎え、「研究論文の書き方/学振・科研申請書の書き方」と題して行われました。概要は次のとおりです。

 我が国では近年、少子高齢化経済成長の低迷などの理由から、国費による研究予算捻出が難しい状況になりつつある。国立大学においては、法人化に伴い年率1%強の補助率減額が実施され、国費投入の選択と集中が年々強化されている。山口大学においても例外ではなく、平成16年度と今年(平成27年度)の交付額を比べると19億円/年もの削減が認められる。このことから、我が国の研究者は、研究者としてのポジションを確保した直後から、自ら率先して研究予算を獲得し続けることが重要となってくる。そして、旧来の大学における大講座制の制度は年々減少しており、直属の上司にあたる教授が存在しない場合が多々存在する。すなわち、研究者のポジションを保持した時点から独り立ちを余儀なくされ、研究予算の獲得技術の継承・習得が難しいのが現状である。このことから、本講義では、D1が研究者へとキャリアップする1つの要素として、科学研究費(特別研究員)制度の概要と、その獲得スキルを習得することを目的とする。

主に、習得スキルに関し、下記の事項を集中的に説明があった。

①科学研究費獲得のための情報収集技術

②採択される申請書の書き方

前者は申請者となる学生たちが、自身の申請書を審査するのはどのような人物なのかを調べさせ、審査委員が自身の研究分野と合致しないケースが多々存在し、学会発表レベルの書き方では審査委員に内容を伝えることが難しいということを認知させる。さらには、類似研究の研究動向と比較して、自身の研究内容を多角的かつ俯瞰的に評価する手法を習得させる。

後者は、申請内容の解り易い記述方法や、審査委員の目を引くための技術を教示された。このとき、審査要領を先読みし、審査委員が申請書を審査しやすくする等、あらゆる工夫についての説明があった。

 

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第5回総合理工学特別講義 「研究開発マネジメント」

5月22日、淺田宏之氏を講師に迎え、「研究開発マネジメント」と題し第5回目の講義がありました。概要は次のとおりです。

我が国の第2次産業のGDPに占める割合は1980年が37.2%であったが、2012年では23.9%になっている。製造業は第2次産業の約75%である。また、その減少分は第3次産業に移った。この傾向は米国、英国でも現れている。一方、韓国は依然として製造業の割合を高く保っている。

製造業における技術の重要性は①技術にも製品にも寿命があること、たとえば1ミクロンの微細加工は0.03ミクロンにまで微細になっている②製品価格は経時的に低下すること、その著しい例ではDRAM(半導体のメモリー)③R&Dは企業の生命線であること、④知的財産が重要であることによる。我が国の研究費はGDP比に対し3.61%と世界でも極めて高い。韓国3.2、米国2.66、ドイツ2.51、英国1.71、中国1.34となっている。研究費総額では18.8兆円で、政府負担は17.5%である。米国は43兆円で我が国の研究費総額はとうてい及ばない。企業にとっては優れた技術を持っていれば高い収益を上げることができるので、大手企業は対売上高比で4~7%(トヨタ4.2%、キャノン8.5%、など)の研究開発費を費やしている。

事業創出のためには4つのステージがある。それらは研究、開発、事業化、産業化である。これらのステージの間には高い壁があり、魔の川、死の谷、ダーウィンの深海と呼ばれている。実際のR&D マネジメントで重要なことは①研究開発ポートフォリオ(リスクの伴うものに関してリスク分散)とロードマップ(明確な時間軸)および研究体制、②研究開発管理システムの運用(投入資金、期間、移行の基準)、③PDCA(Plan,Do,Check,Action)サイクルによるスパイラルアップ、④人事管理および評価(目標管理と人事制度)、⑤人材育成である。

辞書によれば、魔の川(enchanted stream)闇の森の中央部の丘陵(闇の森山脈)から発し、北に流れて森の川に合流する川。その水は真っ黒で、飲むと魔法にかかって眠り込んでしまう。『ホビットの冒険』ではドワーフのボンブールがこの川で溺れて眠ってしまった。死の谷(Death Valley)はグランドキャノン近くの砂漠の谷で、車で走っていて止まると日中60度近くにまで上昇することからそこにとどまれば死んでしまう。したがって、走り続けなければならない。ダーウィンは進化論、自然淘汰で有名であることから淘汰されることのないよう事業化に結び付ける必要がある。デファクトスタンダード(売れるものが勝つ)という言葉があるが、ダーウィンの海も同様と思われる。

研究開発へのロードマップの策定方法の一つとして①何を目指すか。(理念、ビジョン、目標の設定)②環境分析による位置づけ(方向性と現状のギャップ確認)③全体ロードマップシナリオの構想・構築④ロードマップの時間軸、昨日軸途中目標、評価基準の設定⑤ロードマップの策定と現実的な検証⑥ロードマップ実現のためのアクションプランの作成・実行というステップになる。

発想創造技法は多く提案されている。ブレーンストーミング法、チェックリスト法、KJ法(川喜多二郎)、TRIZ法などがある。一方、R&Dマネジメントの実際は経営戦略に基づく戦略としてポートフォリオとロードマップ、研究開発体制を構築する。テーマの段階管理も必要である。さらに、PDCAによるスパイラルアップを行うとよりよい成果が得られる。

プロジェクトやベンチャービジネスの目標達成のための要因分析の方法として、SWOT分析がある。外部環境や内部環境を強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threats)の4カテゴリーで要因分析をし、創造的な経営戦略を構築する。どのように強みを生かし、どのように弱みを克服し、どのように機会を利用し、どのように脅威を取り除くかを検討する。

研究開発テーマの設定プロセスは①頭に大量の情報を入れ込む、②情報を編集する、③着眼する(何をやるべきか)④発想する(どうすればできるか?)⑤提案する(相手に納得してもらえなければ①に帰る)。最後に研究開発計画書をつくる。本講義の最後に開発製品を知的財産権化し、その後クローズ化するか、オープン化するかに別れる。オープン化の一つの成功例は特許の一部をオープンにすることであった。インテルのマザーボードはその1例である。周辺はオープン化して各企業に製造(最初台湾メーカー)させるが、マザーボードのみはクローズにしている。オープン化で成功した例は結構多い。

研究開発の施工のカギは「①発想は個人、開発は組織の役割である②我慢して耐える、テーマへの強いこだわり③先行研究、技術にヒントがある④観察力⑤差別化技術が生き残る。」となる。最も大事なモットーは「Nothing Ventured,Nothing Gained」であろう。

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第4回総合理工学特別講義 「My Diverse Career 博士をとる前ととってから」

5月15日、第4回総合理工学特別講義が松野浩嗣副理工学研究科長を講師に迎え、「My Deverse Career博士をとる前ととってから」と題し行われました。概要は次のとおりです。

〇私について

1960年(昭和35年)2月17日生まれ。山口市の宮野中学校を卒業し、山口高校に入学した。入学当初は成績が振るわなかった。小学校時代からラジオやアマチュア無線に夢中になり、中学2年の時には電話級の免許を取っていた。昭和57年3月山口大学工学部電子工学科を卒業した。大学1年のときアマチュア無線クラブを再興し、大学3年のとき第1級免許を獲得した。また、パケット通信の普及を行った。卒業研究はマイクロコンピュータの研究を行うため、高浪研究室に入った。当時助教授の井上克司先生のもとでAutomata理論を勉強した(本当はマイクロコンピュータをやりたかった)。井上先生は毎週ゼミを行い、特に修士課程に進んだのは1人であったため、常に自分が説明をしなければならなかった。そのためで苦しかったが、論理的思考力がついた。57年3月に卒業し、そのまま修士課程に入学した。昭和59年麻生学園山口工業短期大学電子工学科に2年間勤務した。その後大島商船高専電子機械工学科に勤務した。主に電子制御機械を担当した。ある程度論文が搭載されたので、博士を取ることにした。すでにまともな論文が16編あった。平成6年に九州大学から学位を得た。パソコンがMS-DOS以前であったので、変換に苦労した。学位を取得するとともにオートマトンは終了した。

平成7年に山口大学に赴任した。山口大学に赴任してバイオインフォマティックの研究を行った。これは九大で学位の世話をいただいた宮野教授の話によるものである。当時理学部が改組され自然情報科学科(物理、情報、生物の混成)という学科であった。結果的にはこの分野で最高の成果を上げることができた。しかし、ラジオからアマチュア無線へと趣味でやっていたが、これはやめることができなかった。

最後に、心掛けていることは「その場その場でできる最善のことをやる。時間を無駄にしない」ことである。

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第2・3回総合理工学特別講義  「リーダーシップとアサーティブコミュニケーション」

4月24日、(株)ウーマンズの宮崎結花代表を講師に迎え、第2・3回総合理工学特別講義がありました。今回は、「リーダーシップとアサーティブコミュニケーション」と題し、自己理解や他者理解の説明やエゴグラムの演習を行いました。概要は次のとおりです。

まずリーダーシップの5原則とは、「①相手個人ではなく事実に焦点を当てて話す②相手の自信と自尊心を尊重する③周辺との建設的な関係を大切にする④改革・改善のためのイニシアティブを発揮する⑤自ら実践して模範を示す。」があげられる。

自己理解と他者理解の必要性について説明があった。まず、自己理解の必要性については①自己概念が不明確であると職業選択が不適切になる②仕事とは自分の能力、興味、価値を表現するものである。そうでなければ仕事は退屈で無意味なものになってしまう。③適切な職業選択には肯定的な自己概念が必要。この肯定的な自己概念を形成するためには日常接している周囲の人から与えられるフィードバックが極めて重要である。他者理解については次のように考える。①自他ともに認めあう。②自他ともに大切にする。このようなことでお互いの合意を取り付ける必要がある。

自己理解を促すためには①日々の生活の中で起こる心の動きを振り返る習慣をつける。②経験の中から「自分の能力」、「興味」、「価値観」を見つける。③自分とは違う考え方、経験を持つ人とかかわる機会を積極的につくる。③についてはジョハリの窓という考え方がある。「自分には気づいてない自分(盲目の窓)」「他人に知らせていない自分(秘密の窓)」を広げる。

グループワークの方法を説明した。まず、6人ずつのグループに分かれた。(学生11人+TA合計12人)①自由な気持ちで受講すること。②相手の話をよく聞くこと。③グループの時間を独占しないこと。④自他ともに決めつけない姿勢を大切に。⑤自己開示の範囲は自分で決める。⑥守秘義務は守る。⑦講座は実戦の第一歩である。次に他己紹介が始まった。この照会内容は名前、自分を一言で表すこと、この1日の出来事で良かったことを三つあげ、それについても紹介することになった。わずか4項目であるがお互い意思の疎通を促していた。

対話の時受ける感じに対してメラビアンの法則というのがある。見た目55%、話し方38%、内容7%である。一方、就職の時のエントリーシートはこの7%を100%に表現する必要がある。面接の表情の明るさなどもこの見た目に含まれる。

自他ともに大切にするアサーティブ(さわやか)コミュニケーションは正直、率直、積極的、自他尊重など相手を尊重しながら自己の主張を行うコミュニケーションである。ワークとしてこのような問題が提出された。「明日はずっと楽しみにしてきたライブが博多で開催される。そのことを考えるだけでワクワクし、今週は仕事もはかどりました。さあ、帰ろうとした時上司に声をかけられました。上司から今本社から電話があり、会議資料を明日中作成しなければならなくなりました。明日出社してもらえないかと聞かれました。あなたはどのように上司に対応しますか?」(これには各自考え、答えはありません。)

エゴグラムの演習が行われた。エゴグラムは性格判断テストと同じである。5種類の項目からできている。この5種類からある程度のタイプが判明する。この演習を通じて学生は積極的にコミュニケーションに参加していたのが印象的であった。

なお、エゴグラムである程度の性格は出てくる。しかし、性格の本質的なものは重なっており、その中心は気質である。この気質はあまり変えることはできない。また、生まれつきの性格もあり、これはいくらか変えることができる。さらに、社会的、習慣的態度により形成される性格は比較的簡単に変えることができる。これらがエゴグラフに表れてくる。

最後に、4人がメンバー全員にコメントを書いた。できるだけ肯定的な内容にすることとし、それぞれに口頭で説明して、各自が手渡した。

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第1回総合理工学特別講義 「イントロダクション・博士課程学びのデザイン」

4月17日、平成27年度第1回目の総合理工学特別講義が、キャリアパス形成支援室の浜田先生を講師に迎え行われました。 「イントロダクション・博士課程学びのデザイン」と題し、博士課程の意義や重要性、イノベーション人財育成支援のお話がありました。概要は次のとおりです。

 

講義は博士課程になぜ勧めるか、今後の就職に関する事であった。30年先、日本は定年、年金受給開始が75歳になる。75歳まで働くには自己のInnovationを可能にするー自己のスキルアップ(研究の核心を掴む、スピードアップ)。まとまった専門書を読む(企業では時間不足)。

その他に博士課程を勧める理由として「Prideと満足感」・「産業Innvationを成し遂げるのは知能労働者のみ。」・「産業のグローバル化(日本の人口減は止まらない)=グローバル化した日本で生き抜く素養が必要。」・「得意分野の強化。常にスキルアップを。」・「就職は修士より有利である。=やることをやれば、DRのほうが就職は有利である。」・将来的にはDRに対して待遇が改善されると思われる。」つづいて、本年度就職したDRの調査結果を示した。

 

3年間で博士を取得するには一つのプログラムをあげる。

1年次 〇研究計画の立案〇修士論文をジャーナルへ投稿〇国内・外での学会発表〇インターンシップ〇総合理工学特別講義履修〇学振特別研究員に応募〇研究の推進(以後も)

2年次 〇研究計画の見直し〇D論研究の本格化〇途中成果を学会発表〇第2報の論文作成〇年度末から就活開始〇就職面接・試験

3年次 〇D論研究の仕上げ〇第2報の論文作成〇夏からD論作成〇就職内定〇学位取得〇論文3報目を作成

就職に関しては時期が今年から変更になっているので、注意されたい。また、論文の書き方についても説明した。

 

世界で活躍できる人材は、

1.産業イノベーションの重力の法則を理解する知性(〇De facto Standard(事実上のStandard=普及したものが勝ち)〇Commodity化(世界どこでも同じ製品を。共通ソフトでマイクロソフトが伸びた。)〇破壊的テクノロジーとイノベーションのジレンマ)

2.蛸つぼに入らず世界の変化を見極める能力(外界を見ない。見えない。)

3.人は一人では何もできない。多くの人を巻き込む能力

4.プロジェクトをマネージできるskill

5.世界のどこでも議論できるコミュニケーション能力

就職に関する情報があった。DRコース学生は決して不利ではない。上記のように博士としての学識見識を身に着ける必要がある。このほか学術振興会の特別研究員の応募の仕方、論文の書き方について説明があった。

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若手研究者シーズ発表会(7月9日)

第3回若手研究者シーズ発表会(7月9日)の参加希望者を募っています。詳細はこのリンクをご覧ください。

長期インターンシップの募集が始まりました

博士人材の長期インターンシップ、H27年度後期の募集を7月末締切で行っています。詳細はこのリンクをご覧ください。

総合理工学特別講義の開講

平成27年度の「総合理工学特別講義(キャリアパス)」が4月17日から開講しました。7月31日まで15コマ、2単位予定です。WEB上で登録する期間は4月22日までとなっております。時間割コードは406000010で、担当教員は兵動正幸他です。うまく登録できない場合などは工学部学務課教務係に相談してください。

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ドクターキャリアセミナー 2015.2.20報告

「博士後期課程進学説明会(工学系・社建系)」のセミナーが2月20日夕方、工学部D34講義室で開催されました。

講師は本学の博士後期課程修了者2名(公立大学講師と独立行政法人の研究所員)であり、ドクター進学について後輩に語ってもらいました。セミナーには教員3名を含み30名ほどが参加し、先輩の経験談を踏まえた話に熱心に耳を傾けていました。

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第3回コンソーシアム人材セミナーin山口 開催のご案内

下記のように、第3回コンソーシアム人材セミナーin山口が開催されます。講師にナカシマメディカル株式会社代表取締役社長の中島義雄氏をお迎えし、ナカシマグループにおける開発事例についてお話いただきます。

本セミナーは主に博士後期課程の大学院生や、これから博士後期課程を希望する修士、ポスドクの方を対象にして、会社における研究開発の内容、会社の研究者の業務、企業はどのような人材を求めているのか、企業の人材育成などについてお話していただき、研究者を目指す学生・院生の方々のキャリアパスの参考にします。

大学院担当教員ならびに大学院進学を考えている学部学生の来聴も歓迎します。皆さん是非聞きに来てください。

【日時】2015年3月17日(火)14:30~16:00

【場所】工学部D31講義室

【講師】中島 義雄 氏(ナカシマメディカル株式会社代表取締役社長)

【講演要旨】当社は、船舶用プロペラメーカーであるナカシマプロペラの製造技術をもとに、医療機器ビジネスに参入した。主に日本人の骨格形状に最適な「人工関節」の製造・販売を行っている。人工関節の高機能化、特に耐摩耗性の向上、より滑らかな関節動作を目指した関節表面の鏡面研磨技術、さらには日本人の骨格形状に最適なデザインによる関節可動域の改善を目指し、常に患者さんにとって最適な医療を提供するために新たなシーズを追い求めている。ナカシマグループの開発事例を中心に、世界や日本における医療機器マーケットの状況、医療機器ビジネス参入の経緯、新技術の開発、求める人材等について発表する。

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理学部キャリア教育講演会の報告

今年度の理学部キャリア教育講演会が、12月16日午後、共通教育4番講義室および理学部において、キャリアパス形成支援室の共催で行われました。

まず、主催者の松野理学部長からは、ノーベル賞受賞者の中村氏の「アメリカに行くとPhDを持っていないと単なる技師とみなされるのが嫌で、ドクターを取るため青色LEDの研究をした」という話を紹介し、大学院改組が検討中であり、多くの学生が大学院に進学することを期待したいとの挨拶がありました。

また、挨拶に立ったキャリアパス形成支援室の増山アドバイザーは、プロジェクター資料を示しながら、我が国では人口縮小期を迎えており、高度な教育を受けた人材がますます必要となっている。諸外国と比べると理系の修士課程学生数(人口当たり)はまずまずであるが、博士課程はOECD諸国比で1/2~1/3と少ない。特に、国立大学の中では山口大学理学部の進学率は低い水準であること、専門性を活かした業種に就くには大学院でのキャリアアップが不可欠であると強調しました。

続いて当日のメイン講演者である理学部同窓生の平川祥一朗氏(T社)が紹介され、理学部学生及び理学系大学院生約120名に対して「デジタル一眼レフ用交換レンズを支える技術」という演題で講演を行い、その後、理学部に会場を移して希望学生との個人懇談を行いました。以下、平川氏の講演の概要を紹介します。

・レンズ製造に特化したT社の説明(省略)

・交換レンズに求められる性能と、それを可能にしている技術の概要(省略)

・会社での生活と仕事をやっていく上での留意点

仕事をやっていく上でチェックポイントと考えていることは、職場では互いに分かる言葉で意思疎通を図ることである。レンズ設計上で起こっている問題の事象を実際に確認すること、あるいは製造現場やエンドユーザーのもとに赴いて詳細に聞き出す。こういうことは、大学の経験に例えると、学会での研究発表、研究室での実験、後輩の指導の三つを有機的にやることに相当する。

・就職活動(7年前になるが)で留意したことは次の5点

①自分が一番やりたいことは何か、ターゲットを絞る ②周りのものは何でも利用する ③自分の強みを活かす ④会社の人事の人の気持ちに立ってエントリーシートを書く(会社の業務と自分の強みとのマッチング、読みやすい文章:一貫性・ストーリー性・語尾統一・丁寧) ⑤数多くの会社に当たる

・会社が求めている人材

T社では、光学やカメラ写真に興味・喜びを持つ人:好きこそものの上手なり

粘り強さ:短期的な集中力、長期的な継続力

チャレンジ精神

こうした能力の上に、今までにないものを造ること

具体的には、人の話を聴く、自分の意思を伝える、自分で考える、とりあえずやってみる行動力、そして何よりも元気なこと

・博士課程のメリット・デメリット

メリットとしては、エントリーシートや面接で具体的なことが言えること、学位がスキルの高さの証明であること、選択肢が豊富であること、給与面での待遇が良いこと、多くの人脈を持って社会に出ること、名刺に博士と書けること、が挙げられる。

デメリットとしては、マッチングの範囲が狭いとして会社によっては敬遠されること、学位は三年間で自動的に取得できるとは限らないこと、大学で研究した内容そのものが会社で使えることはほとんどないこと、であろう。

・終わりに:博士課程への進学の勧め

社会に出ると30~40年間勤めるので、その前の2~3年の差は小さい。大学という自由の利く場で見聞を広め、やりたいことをとことんやった経験は社会に出てきっと役立つ。

ドクターは結果が求められるので、三年間で学位が取れる保証はないとの覚悟が必要である。その半面、ドクターを取って得られるものは大きい。長い目で自分の生き方を見つめて決断すると良い。

質疑応答は、次のとおりであった。

Q:ドクター進学を決めたのはいつで、その決め手となったのは何ですか?

A:大学に入った時、研究者になりたいという気持ちを持っていた。3年生までは具体的にはなかったが、4年の卒業研究が楽しく、4年生で一定の研究成果を出してしまった。修士に入る時、頑張って飛び級で博士に進学して期間短縮で修了しようと狙った。結果的には修士は短縮できたが、博士は丸々三年かかった。

Q:どういう視点で研究室を選んだのですか?

A:希望する研究室の出身者が卒業後にどういう企業で活躍しているかを調べた。あるいは面白そうなことをやっていると思える研究室を選ぶと良いだろう。自分は、実は第一希望の研究室に配属されなかったが、山口大学に着任したばかりの元気の良いK先生の研究室に入れて、装置作りからさせてもらえたことが良かった。

Q:会社面接でラマンレーザーをやっていますと自己宣伝した時、会社の人から、うちはやってませんよと言われ、どうしましたか?

A:K研究室で光学装置作りの経験したことを持ち出した。失敗を恐れない、失敗しても根気強くやり直すのが光学設計だと思う、と切り返して、T社の業務とのマッチングが得られた。

 

 

 

 

平成26年度理学部OBとの就職座談会の報告

今年で10回目を迎える、平成26年度理学部OBとの就職座談会は、平成26年11月1日(土)午後に理学部において、理学部および同後援会の主催、キャリアパス形成支援室の共催で開催されました。開会式では理学部長、理学部同窓会長、キャリアパス形成支援室アドバイザーの挨拶、6名のOBの紹介があり、その後80余名の学生は事前に登録した座談会場に行き、前半と後半で二人のOBの経験談に聞き入っていました。参加学生のアンケートは理学部において集計されています。

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<化学系の座談会の様子>

【講師】楠本氏(1987年3月化学科卒業、N精化KKに入社、現在営業部長)

【講演内容】

分析化学の卒業だが、有機合成の研究員として入社し、医薬品の中間物質の製造開発、化粧品主剤の精製を経験した後に営業部に異動となり、国内大手メーカーとの共同開発を担当している。

新規開発は、特許検索・ニーズ発掘→化合物探索→市場への紹介→改良、という流れとなる。成功すれば不特定多数への販売が可能であるが、市場が受け入れるかどうか未知数であり、中堅クラスの会社であるのでなかなか難しい。

他社からの受託研究では、秘密保持契約締結→合成スキームの開示→工程改良→実製造、という流れである。需要がはっきりしているのが長所で、特定顧客への限定的製品に甘んずるのが短所。工程の改良は地味な仕事だが、コストダウンに貢献できる。

就活の皆さんはまず、会社説明会に出ることになる。雑誌に載っているような内容の質問では人事の人の印象に残らない。一癖ある質問が良い。自分が他の人とは差がつく何かやっているということなどで自己アピールが必要。研究テーマの方向性を考慮して実験計画を策定することができないといけない。

会社の実情は表向きでは分からない。例えば、300人の理工系を研究員として採用している某大手があるが、一年後に残るのは1/2、三年後には1割の研究員が残るだけ。他は辞めたり、研究員以外に配置換え。目先にとらわれず、しっかりチャレンジしてほしい。

事前に質問をもらっている。自分の経験は昔のことで参考にならないので、所内の30歳前後の若手を集めて回答をつくったので、参考にしてほしい。

学生時代に身につけておくべき重要なことは、論理的な文章を書ける力である。20名の研究員のうち、2名くらいしかまともな文章を書けず、部長として添削をする始末。当社の場合、取締役の5人中2人がドクターを持っている。研究所でもドクター出身者が増えている。研究所研究員(非管理職)の学位別構成は、学士34%、修士63%、博士3%である。管理職はマスターとドクターが半々。社内では能力に応じて1~9級の等級と認定試験審査による資格認定の併用で格付け(給与)が決められているので、可能ならドクターに行くと良い。その方が圧倒的に有利。入社時からの格付けから違っている。

短大:2級:実務職、大学:3級:実務職、修士:3級:一般職、博士:4級:一般職

就活では日本化学会監修のケミカルリクルート http://www.shinsotsu.com/chemistry/ にアクセスするとよい。そこからリクナビや各社のサイトへリンクされている。

今の時代、定年まで一つの会社と考えなくてよい。異動もあれば転職もある。英語力があれば有利。在学時から自分を磨き、女子学生も頑張ってほしい。女性研究員の感性を求めている業界(例えば化粧品の研究開発)もあるから。

 

<物理系の座談会の様子>

【講師】田中氏(2009年3月物理・情報科学専攻修了、K社入社、現在通信機器の回路設計)

【講演内容】

自分と同期入社で大学の時の研究と直接関係のある仕事に就いている者はゼロであり、卒論の内容で志望先を絞る必要はない。また、入社後ずっとカメラの回路設計をやっていて、先日も中国で仕事をしている時に音声設計への配置換えの連絡があり、今はゼロから勉強中。このように仕事はその時の会社の必要に応じて変わるものである。

実は今の会社は当初は志望企業ではなかった。第一志望には早々に落ちて、その後、業界を広げて3社から内定を受け、そのうちの1社に入るつもりだった。ところが研究室に出入りのU先生から、その会社と関係のあるK社はどうして受けないんだと言われて、肝試しに受けたら内定が出た。行かないつもりだったが、人事担当者から自分を必要とするとの強い勧誘を受けて心変わりし、K社に入った。実は他の3社は数年後には合併されたり、倒産状態となったりで、結果的にはベストの選択であった。全く先は分からないものである。

自分の就活の経験を後輩に伝えるつもりでメモを残していたので、それを基にお話ししたい。選考は

1次:WEBでの試験

2次:エントリーシートの提出

設問は、「あなたが学生時代に思い切ってチャレンジしたことは何ですか」「志望先の会社の業務の中で、一番関心があることは何ですか」など

3次:人事担当者による集団面接

「就活への取り組み」「自己PR」「趣味特技」・・・

最後の質問が「本日の面接は、自己評価すると何点?」であった。他の人が50点とか60点という中で、自分は「百点です」と言ったのが効いたのだろう

4次:個人面接、筆記試験(SPI)、手書きエントリーシート

自己紹介、学業以外で頑張ったこと、研究内容、今後目指すこと、志望動機、チームリーダーの経験、成績、勤務地の希望など

自分は自慢ではないが、学部時は軟式野球チームの投手をやっていて、学業成績もひどいものであったが、大学院の成績は良かった。最後の勤務地の希望は、どこでも行きます、というのが答えだった。

以上の話が参考になれば何よりである。

 

 

 

平成26年度第15回総合理工学特別講義

8月1日、早稲田大学理工学術院朝日透教授を講師に招き、第15回目の講義(学内公開の講演)がありました。早稲田大学は文科省のボストドクター・インターンシップ推進事業を実施する機関に選定され、博士キャリアセンターを設置して事業を行っており、朝日教授はセンター設立時にその副センター長を、そして現在はセンター長を務めています。演題は「ダイアモンド人材の育成を目指して」で、常盤地区の講義室と吉田地区の遠隔講義室での聴取者は併せて約30名でした。講義の概要は次のとおりです。

私は早稲田大学の3つの大学院専攻を兼務すると同時にキャリアセンターで仕事を行っている。この講義の目的は、研究をやる一方で、どういう人材となるのか、我が国や世界の中でどのように活躍しようとするのかを考える人を一人でも増やすことである。

従前の考え方では博士課程(DC)進学イコールアカデミアン(大学等の教員、試験研究機関の研究員)になるというものであった。そのため、DC人材は視野が狭いので多数はいらないと考えられ、博士課程に進むと就職できないとも言われていた。しかし、海外を見るとDC人材は数多く企業に行っている。そもそも、企業でもアカデミアンでも就職して一生同じ仕事をすることはまれである。一度、違うところに行って、再び自分のやりたいことに戻って来ることもある。無理してDCに行くことはないが、就職しても自分が充実した人生を歩みたいなら、経済的に許されるならDCに進学した方がよいと言いたい。

学校基本調査を見ると、修士課程進学者は堅調に伸びているが、博士課程進学者は頭打ちである。我が国では博士課程(DC)に進学すると就職できないという誤解があって、修士課程(MC)で就職する傾向が強い。ところが早稲田大学で調査してみると、アカデミア希望ではないが学位を取りたい、海外に行ってみたいという学生が多くいることがわかった。しかしDCの学生が相談をするような組織がなかったので、博士キャリアセンターを立ち上げ、3つの事業を行っている(以下の実績数は7年間)。

(1)国内外の有力企業・研究機関への長期(3ヶ月)インターンシップ派遣

海外への28名を含み、80名を派遣しており、うち22名はポスドク(PD)である。

(2)博士人材を対象とした能力開発プログラム(トランスファラブルスキル)の運営

企業が求める人材の能力で普通の授業では得られない能力、例えばチームリーダーとしてまとめたり、フォロアーとしてチーム目標達成を助けるといったスキルがある。通常は学生時代のサークルやアルバイトの中で修得する。外国では大学に訓練プログラムがあるが、我が国にはなく訓練が不十分。MCで就職した人は企業で3年間鍛えられている。同じことをDCで鍛えるためのプログラムである。

(3)コーディネータによるキャリア相談・就職支援

DC81名、PD42名が相談を受け、6割余が企業、3割程度がアカデミアン、残りはポスドクに就職している。

次に、自分の経験を振り返って話をしたい。元気はよかったが、視野の狭い学生だった。MCの時は後輩を厳しく指導し実験に没頭した。MCで就活をしたが、バブル期だったので、リクルーターの話はいかに高給を出すかということばかり。それに幻滅してDCに進学したが、リスクとか他の可能性は考えていなかった。同期では金融機関など文系の仕事に就いた者もたくさんいたが、そのままの会社に残っている者はほとんどいない。

ある難しいと言われていた研究テーマで成果を上げ、国際会議で世界的権威に褒められて、DCでは研究一筋であった。指導教授は研究の話ばかりで厳しく指導し、励ましてくれた(俺の言う通りやればなんとかなる!)。DC3年になって初めて自分のキャリアデザインを考えた。1992年に学位を取り、運良く学振のポスドクに採用されたが、数年後、指導教授の退職・研究室の閉鎖に直面した。以後、専門を度外視してポスドクを転々とし、コアタイムにはプロジェクトの仕事をこなし、深夜に細々と自分の研究という生活を続け、14年間のポスドクの末、2007年にようやくパーマネントな教授職を得た。

この経験から、視野を広げることの大切さを痛感した。自分の元々の研究領域は物理であるが、化学・生物・薬学へと関わりを広げている。物理も純粋な結晶の物性から出発し、セラミックスやハードディスクの基礎研究にも従事した。その中で企業の研究開発のスピード感や知的財産の構築の仕方を知った。客員教授をやりながら30単位履修しMBAも取得した。異業種との関わりでは、学部生時代のサークル活動の中で培った友人関係のつながりを活かし、二十一世紀倶楽部という交流会を立ち上げ、継続発展させてきている。

指導教授と学生の関係で言うと、飼い殺しや贔屓の引き倒しは困るし、研究室の中だけで通用するものではダメである。外部の研究者から、あの先生の下にいる人間だというような評価しか受けられないと大変な損を受ける。高い専門性と豊かな社会性とを同時に育む研究室でないといけない。日々の研究活動が自らのキャリアに結び付き納得感が得られなければならない。常に世界水準を意識して自己研鑽ができる研究室であることが必要である。こういうことを自身がポスドクとして苦闘する中で、「理想の研究室」のあり方として思いを巡らせた。

2007年に専任教授になり研究室を開設し、理想の研究室づくりに取り掛かり、3つのことを行った。

(1)アウトリーチ活動

学生が小中高校生にサイエンスの楽しさを紹介する取り組みをすることで専門外の視点から自身の専門研究の位置付けを行い、また科学者としての自分を見つめなおす。

(2)ポートフォリオ評価による学生指導

学生の研究を本人と共に確認し、その評価と理由・課題を整理する方法として採用。個別面談で学生の自己評価に対して教員の客観評価を行う。それを理解し、学生は研究の価値を把握でき、自らの達成度を言葉で表現できることで、就職活動にも役立てられる。将来のキャリアは変わりうる。重要なことは将来を考えることで、今の自分に何が欠けているかを知ることができる。ロジカルトーク・スルーの訓練にもなる。

(3)学生に幅広い機会を与える

専門分野だけでなく、広く社会の一流の人物と会うことで、世界水準を実感させ、リーダーとなる多様な能力を養う。そのためにトップレベルの先生と議論する力が必要。

 こうした研究室内でのキャリア教育を行った結果、研究室が活性化し、学生が自信を持って就活ができ、またキャリアパス形成に前向きに取り組むようになった。もちろん、学生に甘いことは言っていない。No publication no contribution である。論文を出すのは当たり前だが、研究していたら何とかなるというのはウソである。専門が違っても対応できる基礎力、コミュニケーション力などの様々なスキルをつけて自分の付加価値を高めなければいけない。研究室にアカデミア志向だけでなく、企業を考える学生がこうした能力を高めることは研究室全体の刺激になる。

なぜ博士は就職活動に不活発なのか。そもそも大学教員になりたいからDC進学したこともあるが、就職活動のやり方が分からないことがある。アドバイザーに相談すると良い。先生の言うとおりにやっておれば何とかなるというのはウソ、先生の言うことだけでは不十分、自己暗示をかけてはダメである。企業に就職して三年経つ者と同じレベルでは不十分である。一週間に2時間でも違う空気を吸うことで視野を広げネットワークをつくることができ、人生は変わる。

なぜ教員はキャリア支援への関心が薄いのか。DCは教員を養成するところ、優秀な学生なら自分で何とかする、いたずらに産業界に迎合すべきではない、教員にキャリア支援の経験・資産がない、といったことが挙げられる。

博士に必要なスキルとして、企業側から言われるのは、高度な研究能力、リサーチアクティビティ、俯瞰力、進取力(チャレンジ・スピリット)、論理的に議論できる能力、英語力、・・・。これらの能力はアカデミアでも必要である。例えば、学会の時、ポスターの前で立っているだけではダメで、積極的に自分の方に引き寄せるアピールをする努力をしなさい。オリジナリティを売るためには、前提に既存の研究の理解が必要である。

学生を励ますことも重要である。教員は自らの経験から「自分がそうであったから学生もそうであるべき」と考えがちであるが、昔のライフモデルは今の博士学生には当てはまらない。頑張れば報われるとは必ずしも言えない。ある時期、非常に辛いことがあるだろう。新聞に京セラ名誉会長の稲森氏の「若人よ絶えず努力を」というインタビュー記事が載っていたが、まさにその通りだと思い、紹介する。「自分の置かれた環境がどうであれ、自分の人生をどのように送りたいか、その思いをしっかり胸に抱いて、それに向かってひたむきに努力することが大切です。充実した人生を送るにはそれしか方法がない。」「でも、どの時代でも自分の思うようにはなりません。ですから、自分の心の中に、こうありたいという強い思いを持って、それに向かって必要な努力をする。その繰り返しが人生を形づくっていく。自分がどうなりたいのか、夢を、強い願望を心に抱いて、それに向かってまっしぐらに努力する。何があろうと努力してほしい。」「自分の環境が不利だと嘆いたり、悲しんだり、不平不満を言っていては、ますます自分の境遇を悪くしてしまう。人生というのは自分の心に描いたとおりになります。これは紛れもない事実です。」私が常日頃思っていることと同じことが書かれていたので、紹介した。

最後に教員側にも言いたい。学生の視点に立った研究環境の整備が必要である。「ブラック研究室」になってはならない。教育的と思う言動を通じて、搾取が正当化される危険がある。学生に納得感があるかどうかが決め手です。指導教員の顔色を窺うことなく、学生自らが主体的に自分のキャリアパスを考えることができる教学空間における自由が必要です。学生は場をわきまえながらアピールすることが肝要である。

皆さんは日々の研究能力を高める、そして常に勉強する。ラーニング・ラーニングを頭に入れて、DCに行かない者より1.2~1.5倍の付加価値をつけてやるのだという思いで学生生活を続けてほしい。

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平成26年度第13・14回総合理工学特別講義

7月25日、株式会社リアセックの松村直樹代表取締役を講師に迎え、第13・14回目の講義がありました。今回は「ドクターの将来の為に~社会で活躍する人になるには~」と題し、博士課程学生のこれからのキャリア形成について演習を交えながら考えました。概要は次のとおりです。

講師の松村氏は17年間の㈱リクルート勤務の後、自身で㈱リアセックを設立し、企業における有用な人材を求める手法を開発した。院生の能力については研究活動・産学連携・研究室運営やその他の学習経験が豊富な分、学部生より高いはずということに基づいている。調査は社会人、大学院生、学部生でどのように差異があるかを調べるため、実践行動・原因究明・新たな価値の創造などを調べた。この手法では基礎力、専門力、および態度に分けている。基礎力は対人対応能力、対自己対応能力および課題対応能力と3つある。専門能力には思考力、論理性、想像力、および専門知識、専門技術が含まれる。この中で対人基礎力とは周囲との親和性あるいは親和力である。また、対自己基礎力とは感情制御能力であり、ストレスに負けない能力でもある。対課題基礎力とは課題を自分で見出す能力のことでもある。結果は社会的思考力として現れる。社会的思考力は論理性(俯瞰的把握、仮説的思考、プロセス展開、論理的主張)と社会性(情況的思考、省察的思考)を組み合わせたものである。

ワーキングパフォーマンスに求められるものとは社会的思考力であり、社会性とは他者を理解し、尊重することである。情況的思考は感情のコントロールを示す情緒的側面、精神力の強さを示す意志的側面、状況判断能力等を示す知的側面、身体的側面からの思考力である。キャリアデザイン研修において語られる例には、①自分の専門性が通用しない、②同じ専門能力なら若手を選ぶだろう、③自分の勉強時間をつくれ、④やれることから考えろと言われても困る、などが挙げられる。これらはいずれも自分自身で解決しなければならない問題である。

演習として、性格タイプの説明と自己診断を行った。自己診断はMBTIの4つの指標である。それらの指標は①外向と内向を示す指標、②感覚と直感を示す指標、③思考と感情を示す指標、④判断的態度と知覚的態度を示す指標である。これらの指標で判断して各自の伸ばせる方向を見出すことになる。一方、キャリアデザインの研修会の席で30代・40代に話を聞くと、①自分の専門性が通用しなくなった、②同じ能力なら企業は若手を選ぶであろう、③仕事も自分で考えることが難しくなった(過去はこれをやれと指示されていた)。指示待ちを続けると結果的には①、②の状況が生まれる。

常にキャリアになるためにシャインの3つの問いに注目すると職業的信念が生まれる。シャインの3つの問いとは、①自分は何が得意か(何ができるか、能力・才能)、②自分は一体何をやりたいのか(動機・欲求)、③どのようなことをやっている自分なら、意味を感じ社会に役立っていると実感できるのか(価値観)。これらにマッチする職務がキャリアに相応しく、職業意識が高くなる。

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平成26年度第12回総合理工学特別講義

7月18日、大学研究推進機構の向井教授を講師に迎え、第12回目の講義がありました。今回は「成長戦略の実現に向けて」と題し、成長戦略について様々な角度から学びました。概要は次のとおりです。

本講義は大きく3つに分け、まずアベノミクスの狙いと効果について、次に中国地方の成長産業発展に向けた取り組みについて、最後にエネルギーを巡る最近の動向について学んだ。

まずはアベノミクスの狙いと効果についてである。アベノミクスは二本の矢(金融緩和と財政出動)で想像以上のスタートを切った。円安と株高である。これをバブルを終わらせないためにインパクトのある成長戦略の打ち出しと実効性のある施策パッケージが必要である。平成25年1月に設置した産業力競争会議で我が国の産業の競争力強化や国際展開に向けた成長戦略の具現化と推進を図っている。日本の再興戦略は、1.日本の稼ぐ力を取り戻す、2.担い手を生み出す(女性の活躍促進と働き方改革)、3.新たな成長エンジンと地域の支え手となる職業の育成(農業など)となっている。

次の中国地方の地域戦略では、戦略的推進分野としてものづくり産業、農林水産業、観光関連産業、基幹産業・伝統的産業が挙げられた。ものづくり産業においては医療関連クラスターの形成、環境・エネルギー関連産業クラスターの形成先進環境対応車(次世代自動車等)への取り組み強化、西日本の航空機産業拠点の構築、水素利活用による産業振興、軽量Rubyの利用による製造業等の進行推進、感性イノベーション拠点の形成、高付加価値型電子部品・デバイスとその素材、製造技術開発を挙げている。

最後のエネルギーを巡る最近の動向では、エネルギーの基本計画には電力エネルギー源の位置付けがあることが説明された。再生エネルギー(太陽光、風力、地熱、水力バイオマス、バイオ燃料)、原子力(優れた安定供給、安全性の向上、供給コストの低減)、石炭(現在30%)、天然ガス(43%)、石油がある。これらのうち、再生エネルギー、原子力、石炭がベースロードとなっている。天然ガスやLPガスはミドルロードとして必要に応じて使用する。石油は主に昼間電力に用いる。新電力に対しては固定価格買取政策を行っている。固定価格は20年続く。他にも風力発電などもある。これらの電力の総計は平成21年においては288万kWに及ぶ。

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平成26年度第10・11回総合理工学特別講義

7月11日、大学研究推進機構の李准教授を講師に迎え、第10・11回目の講義がありました。今回は「研究活動における知財情報の活用~特許電子図書館(IPDL)を使いこなそう!~」と題し、知的財産について学びました。概要は次のとおりです。

今回の講義では、主に①特許に関する概況、②知的財産の基礎知識、③特許情報検索の演習、④その他の知財情報検索等の大きな四つの項目に分けてそれぞれ説明がなされました。

まず、特許に関する概況では、特許制度のルーツや国家戦略、大学を取り巻く知的財産等について学び、知的財産の基礎知識では一つ一つの専門用語について詳しい説明がなされました。その上で、特許電子図書館(IPDL)で実際に特許情報を検索し、身近な例としてチョコレート製菓のパッケージ(包装体)などについて調査しました。さらに、その他の知財情報検索として、YUPASSや意匠法、商標法などの解説がなされました。

受講生からは、「場面に応じた使い分けが実用的だった」、「実習しながらの説明で分かりやすかった」、「特許が身近にあることが感じられた」などの声がありました。 

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平成26年度第9回総合理工学特別

7月4日、株式会社Transition State Technologyの山口徹氏を講師に迎え、第9回目の講義がありました。今回は「起業するという選択肢-大学発ベンチャー-」と題し、自身の経験を交えながらの講義でした。概要は次のとおりです。

自身がベンチャー企業を立ち上げたのには、学生時代のアルバイトが関係している。大学院生になってからはWebシステムの作成など多くのアルバイトを行ってきた。学生時代に働いて良かったことは、技術が実地訓練で身に付いたこと、「大学時代に何をして過ごしたか?」という問いに答えられるようになったこと、若いうちから高い資格を取得できたことである(27歳でシステムアナリストを取得し、これが自分の自信につながっている)。一方、良くなかったことは、何でも一人でやってしまう癖がつき(個人事業は基本的に一匹狼である)、組織の中で仕事をすることになじめなくなったこと、仕事に忙しくて大学の勉強がおろそかになったことである。

ベンチャー企業は利益と二人連れで、極めて楽しいが、飯が食えるか分からないし、今は良くてもいつ会社が潰れるか分からない。さらに大借金を背負うかもしれないというリスキーな面もある。ベンチャーには研究開発できる資金的・時間的余裕はない。したがって一度会社を興してしまうとその技術は進歩しなくなり、陳腐化する恐れがある。ベンチャーで技術の製品化と販売をしっかり行い、その利益を大学などの研究機関に還元して技術の促進を図ることが肝要である。したがって、人生のセイフティネットを築いておく必要がある。

事業というのはお客様、社会の利益になる活動をする事である(つまり相手がいます)。したがって勝手にはできず、相手から受注(お金)をもらう必要がある。これには「営業活動」が必要になり、また相手に利益をもたらせなければ次の受注はない。利益が上がったかどうかは、相手(特に管理部門)が判断するもので、自分がいかに素晴らしいと思っても相手が評価してくれなければ無意味である。会社の管理部門は内容ではなく、数値を見る(つまり、費用対効果)。技術の優れたものが売れるのではなく、相手に魅力的と感じられたものが売れる。結果的に営業は難しく楽ではないが、ベンチャーはこれを乗り越えてゆかなくてはならない。なお、補助金は多くの問題を含んでいる。補助金は本当に必要な時に頼るべきで、往々にして補助金がある間は問題ないが、切れた時に困ることが多い。

事業を開始すると、資金が必要になる。仕事は待っていても来ないので、営業で仕事を探してくることになる。営業の難しさは見えにくい技術を売ることになる。したがって足繁く通うことになる。良い技術が必要であるが、良い技術が売れるとは限らない。サービスは金を生む必要がある(注:売れるものが世界標準になる/ドラッカー)。

コミュニケーションについて知るべきことが5つある。①いわゆるホウレンソウ(報告・連絡・相談)。②人(対お客様、対社員、対株主)と話す時にはフィルターが入り、伝えたいことが伝わりにくい(自分と他人の二枚のフィルターがある)。フィルターを通すと伝えたいことの8割しか伝わらないため、これを意識して話す必要がある。③技術者は自らを過信し、相手の技術を低く評価する傾向がある。自らの技術を高めてゆく一方、相手の技術を正しく評価することが重要である。④技術者はエスカレーターに乗っているが、途中で次のエスカレーター(ステップ)へJUMP UPしなくてはならない。自分の技術に固執し過ぎているとそれが重荷になり、JUMPできない。今の仕事は他人(部下)に任せ、今の技術(荷物)を捨て、次のステップへ移ってゆく勇気が必要となる。⑤企業時間を守る。大学と違い企業プロジェクトの区切りは長くて3ヶ月(四半期単位、四半期予算)。この間に結果が出せなければ最低評価である。スピードとタイミングを重視して動くことが重要である。

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平成26年度第8回総合理工学特別講義

6月27日、株式会社トクヤマの野村博氏を講師に迎え、第8回目の講義がありました。今回は「トクヤマにおけるSi事業のグローバル展開」と題し、企業のグローバル戦略について学びました。概要は次のとおりです。

トクヤマは1918年ソーダ会社(当時は日本曹達という社名)から始まり、同時にセメント生産も始め、一定の品質を得ることができた。その後シリカを中心にした化成品や特殊品、機能部材を製造している。中でも高純度ポリシリコンの生産高は世界第2位であったが、現在は中国の企業が上位を占めている。トクヤマの特徴は会社がコンパクトであり、工場内が有機的につながっていることである。また、廃棄物の有効利用率を94.4%に高め、埋め立てに用いた処分量を99.9%削減し、エネルギー消費をこの20年間で24.2%改善できた。

高度製品であるポリシリコンおよびシリカヒュームプラントが周南市に建設されている。このシリコンには高純度シリコン、レオロシール、エクセリカなどが含まれている。半導体ウェハー、太陽電池などの材料である。太陽電池用のシリコン工場は徳山製造所を中心にしていたが、新たにマレーシアにも建設している(今年完成した)。しかし、ポリシリコンは中国景気の減速などもあり、供給過剰となっている。また、価格もこの一年で1/5程度に下落した。中国には徳山化工という合弁会社を作り、乾式シリカ、高純度三塩化シリカ、高純度四塩化シリカを生産している。

このように海外に出た理由には、中国国内で消費され、輸送コストの低減がある。その他、国内外の同業者の進出もあった。中国で成功するには、次のことが必要である。①市場ニーズに対するスピード感ある対応。②品質とコストのバランス感覚。③異文化を受け入れた上での施策立案、実行。また、中国の近況と今後については、①ここ10年間の発展は凄まじく、既に世界の大国入りしている。②世界の工場および世界有数の市場に発展している。③基礎原料から最新分野(太陽電池、シリコン、LED,光ファイバー等)まで展開している。④多くの分野で既に世界一になっており、最近一部で経済の停滞感はあるものの、今後も成長は続く見込みである。⑤14億人の物欲がある限り、高成長は続くと見込まれる。

中国では会社社長を務めてきて、日本と中国の文化の違いがはっきりと見えた。それらは、①日本は全体主義、中国は個人主義。②日本人は「~が困難」など曖昧な表現が多い。③中国では人材育成、共同作業が難しい。④中国は男女平等。⑤日本は上下関係の繋がりが強い。

現在はマレーシア工場(マレーシアトクヤマ)の建設に携わり、社長として職務についている。マレーシアはジャングルの中に工場を建設しているが、それに伴ったインフラ(高速道路など)が非常に不足している。さらに問題はマレーシア人が労働者としての十分な教育を受けていない。工場は659名の従業員がいるが、日本人は114人、残りはほとんどが現地のサラワク人である。現在、半導体シリコン(11nine純度)を目指しているが、結果としては太陽電池用シリコン(6nine)程度の生産しかできない。シリコンは12年度で約1/4の価格になっており、高価な半導体シリコンの生産に変える必要がある。

製造業の場合、海外で成功する秘訣は①市場ニーズに対するスピード感でもって対応すること(3年ではダメ、1年で対応)。②品質(特に安定性)とコストのバランス感覚を持つこと(ビジネスモデルを意識した展開)。③異文化を受け入れた上での施策立案、および実行(日本人の曖昧さは失敗の元。不信感の増大のみ。)

製造業はなぜ海外展開する必要があるのか、という問いに対しては、①市場は既にBRICS(中国中心)、東南アジアへ。②生き残りをかけグローバル企業との競争が激化している(利益確保→事業拡大→企業存続→雇用確保)。③日本は為替、高いエネルギーコスト、労務コスト、市場の縮小、人材不足となっている。少子高齢化や賃金体系等問題も山積している。

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平成26年度第6・7回総合理工学特別講義

6月20日、九州国際大学の江本伸哉教授を講師に迎え、第6・7回目の講義がありました。今回は「テクニカル・ロジカルライティング」と題し、演習を含んだ2コマ連続の講義で、簡潔で分かりやすい文章の書き方(ライティングのコツ)について学びました。概要は次のとおりです。

講師の江本教授は日本経済新聞社に3年前まで在籍し、最近九州国際大学に赴任した。過去の経歴から文章に関するチェックは相当厳しい。日本経済新聞の性格もあり、事実を中心に記述することに徹底している。

本年度の事前課題は「あなたが今取り組んでいる研究の内容について、専門外の人が理解できるような表現で1,000字以内で説明してください。」であった。江本教授は事前に提出された全員の課題に対する訂正と評価を行った。専門用語も一語一語よく調べて評価している。全体的にみると、①専門家以外には分かりにくい、②専門用語が多すぎる、③文章的には分かっても内容がよく分からない、④難しい内容を分かりやすく説明できるのが優秀な学者であることを知ってもらい、⑤専門用語に引きずられ過ぎている、⑥全体的に研究目標が不足している、⑦文章的に意味不明のところもある、⑧「行う」という用語の代わりに「する」の方が良い(例:実験を行う→実験をする)、⑨解決したい、など記述されているが、いつまでという時期的なものがない。

その他にもパソコンを用いるために、やたら漢字が多くなる。および、なお、などは従来からひらがなになっている。海外の文献翻訳で、「可能とする」などの日本語らしくない表現は避ける。「診断を行う」という表現は、「診断する」で十分理解できる。その他、「簡易的に」は「簡単に」、「存在し得る」は「存在する」などの修正があった。さらに、内容的な表現に対する修正が多かった。

文章本来の役割は、記録と伝達である。日記を除けば自分以外の読み手がいることを前提として書き、読み手がいることを意識する。また文章の基本は、伝えたいことを明確・簡単に記述することである。そのためには①正確さ(事実関係、数字、固有名詞、言葉遣い)、分かりやすさ(読み手に伝わるように表現する)、簡潔さ(できるだけ短い文章で、端的に)を求める。②事実(何が起きたか、何を伝えたいか)、背景(なぜ、どうして)、今後(どうなる、どうする)を伝える。③5W1Hを意識する。要するに、何が言いたいか、また相手に伝わっているかを意識する。

読まれる文章を書くための10か条は、①書く前に伝えたいことを明確にする、②結論をズバリ書く、③主語・述語の間を短くする、④句点、読点の使い方を意識する、⑤文体を統一する、⑥読みやすさ優先で易しい言葉を使う、⑦見せる・読ませる工夫も大切(図表を用いる、箇条書きでまとめる)、⑧声に出して読んでみる、⑨もう一度読み返す、⑩手本になる文章に接する。面接で話す時も同じであり、最も重要なキーワードは「要するに何が言いたいか」、「読み手に伝わっているか」である。

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平成26年度第5回総合理工学特別講義

6月6日、進士学部長を講師に迎え、第5回目の講義がありました。今回は「研究者と時間~どうして年を重ねると時間を短く感じるのか~」と題して、時間学をテーマにした講義でした。概要は次のとおりです。

2012年から2年間進士教授は山口大学時間学研究所長を経験し、時間学に関する研究に打ち込んだことから、このタイトルになった。まずは時間学の背景から説明が始まった。江戸時代は東京(日本橋)~京都三条大橋まで12~15日かかった。現在では新幹線を用いると2時間25分である。リニアなら67分の予定である。1秒の定義はセシウム133原子が9,192,631,770回振動するのに必要な時間である。なお、太陽暦が採用されたのは1872年である。また、江戸時代は不定時法で夜明け前60分が明け六つであり、日没後30分が暮れ六つであった。24時間を12に分け、さらに1つを四分割し、丑(うし)三つ時と言っていた。日本に渡来した最初の機械時計は、1551年にフランシスコ・ザビエルが大内義隆に献上したものと言われている。

生物も時間との関わりが大きい。例えば人類の平均寿命は著しく延び(室町時代以前は30代前半であった)、1965年からこの50年間に日本人の平均寿命は約13年も延びている。日本人には肥満遺伝子(倹約遺伝子)が残されている。それは獲物が取れず飢餓に陥っても、脂肪という蓄積したエネルギーを消費するメカニズムを持ち、結果的に1万~2万年の氷河期を生き延びることとなった。蒙古民族(モンゴロイド)は過酷な飢餓に順応するため摂取した栄養を少しでも脂肪として蓄えようとする体質を獲得した種族であり、合わせてインスリン分泌量の少ない体質を獲得した種族でもある。日本人の3人に1人は肥満遺伝子(優勢遺伝)を持つと言われる。これは飽食の時代には向かないし、糖尿病になりやすい。

現在私たちの置かれている状況は、世の中のスピードアップに耐えられない時代がすぐそこまで来ている。したがって、その前に準備することはないか考えると、時間学も勧められる。そもそも時間学は廣中元山口大学学長と時間生物学分野を中心としたグループで作った。時間という観点で研究者間の交流を図り、新たな学際領域を創造することになる。現在は山口大学の常設研究所になっており、2012年から2014年までは進士教授、その後は甲斐正一教授が所長になっている。

時間学のミッションは、①文系・理系の融合連携により「時間学」という新しい学問領域を切り開き、その確立により人類の幸福に貢献する。②時間学研究所は、人間らしい生活を営むための時間の過ごし方や空間の捉え方の中で新たな発見を目指す。③時間の諸相を理解し、時間学を確立する。現代社会における時間の流れと人間らしい時間の過ごし方との関係性を追求する。時間学を普及する。つまり、①時間学の設立、②人間らしい生き方の追及、③時間学の普及である。

研究活動の例として、地震考古学(箸墓古墳)があり、この古墳構築の後、地震により断層の発生が見出せた。また、南海トラフに発生した地震では、古文書記録の他に遺跡で見つかった地震痕跡がある。記録によれば、南海トラフからの巨大地震がかなり一定した間隔でほぼ同時、あるいは連続して発生していることが分かる(寒川「地震考古学」)。

今後、人間の生活習慣としては体内時計のリズムを活かした生活が望ましい。このための参考として①ヒトのすべての細胞は時計遺伝子を持ち、それにより体内時計が機能する。②時計遺伝子は脳内の視交叉上核の光刺激によりリセットされる。③海外旅行や深夜勤務、徹夜などにより体内時計が変化する。④自分の体内時計の変化を知り、それを確実に毎日リセットする生活習慣をつける。⑤季節感のある生活をしましょう。

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平成26年度第4回総合理工学特別講義

5月30日、淺田宏之氏を講師に迎え、第4回目の講義がありました。今回は「研究開発マネジメント」と題し、長年企業で研究開発マネジメントに携わったの自身の経験を交えながらの講義でした。概要は次のとおりです。

我が国の第二次産業のGDPに占める割合は1980年が37.2%であったが、2012年では23.9%になっている。製造業は第二次産業の約75%である。また、その減少分は第三次産業に移った。この傾向は米国、英国でも現れている。一方、韓国は依然として製造業の割合を高く保っている。

製造業における技術の重要性は①技術にも製品にも寿命があること、例えば1ミクロンの微細加工は0.03ミクロンにまで微細になっている。②製品価格は経時的に低下すること、その著しい例ではDRAM(半導体のメモリー)がある。③R&Dは企業の生命線であること。④知的財産が重要であることによる。我が国の研究費はGDP比に対し3.55%と世界でも極めて高い。韓国2.99(最近急激に伸びて我が国と同程度になっている)、米国2.68、ドイツ2.51、英国1.71、中国1.34となっている。研究費総額では18.8兆円で、政府負担は17.5%である。米国は43兆円で我が国の研究費総額は到底及ばない。企業にとっては優れた技術を持っていれば高い収益を上げることができるので、大手企業は対売上高比で4~7%(トヨタ4.2%、キャノン8.5%など)の研究開発費を費やしている。

事業創出のためには4つのステージがある。それらは研究・開発・事業化・産業化である。これらのステージの間には高い壁があり、それぞれ魔の河、死の谷、ダーウィンの深海と呼ばれている。実際のR&Dマネジメントで重要なことは①研究開発ポートフォリオ(リスクの伴うものに関してリスク分散)とロードマップ(明確な時間軸)および研究体制、②研究開発管理システムの運用(投入資金、期間、移行の基準)、③PDCA(Plan,Do,Check,Action)サイクルによるスパイラルアップ、④人事管理および評価(目標管理と人事制度)、⑤人材育成である。

辞書によれば魔の河(enchanted stream)は闇の森の中央部の丘陵(闇の森山脈)から発し、北に流れて森の川に合流する川である。その水は真っ黒で飲むと魔法にかかって眠り込んでしまう。『ホビットの冒険』ではドワーフのボンブールがこの川で溺れて眠ってしまった。死の谷(Death Valley)はグランドキャニオン近くの砂漠の谷で、車で走っていると日中60度近くにまで上昇することから、そこに留まれば死んでしまう。したがって、走り続けなければならない。ダーウィンは進化論、自然淘汰で有名であることから、淘汰されることのないよう事業化に結び付ける必要がある。デファクトスタンダード(売れるものが勝つ)という言葉があるが、ダーウィンの海も同様と思われる。

研究開発へのロードマップの策定方法の一つとして①何を目指すか(理念、ビジョン、目標の設定)、②環境分析による位置付け(方向性と現状のギャップ確認)、③全体ロードマップシナリオの構想・構築、④ロードマップの時間軸、評価基準の設定、⑤ロードマップの策定と現実的な検証、ロードマップ実現のためのアクションプランの作成・実行、というステップになる。

研究開発テーマの設定プロセスは①頭に大量の情報を入れ込む、②情報を編集する、③着眼する(何をやるべきか)、④発想する(どうすればできるか?)、⑤提案する(相手に納得してもらえなければ①に帰る)。最後に研究開発計画書をつくる。開発製品を知的財産化し、その後クローズ化するかオープン化するかに分かれる。オープン化の一つの成功例は特許の一部をオープンにすることであった。インテルのマザーボードはその一例である。周辺はオープン化して各企業に製造(最初は台湾のメーカーであった)させるが、マザーボードのみはクローズにしている。オープン化で成功した例は結構多い。

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平成26年度第2・3回総合理工学特別講義

5月23日、キャリアブロッサム代表の宮崎結花氏を講師に迎え、第2・3回目の講義がありました。今回は「リーダーシップとアサーティブコミュニケーション」と題し、演習を含んだ2コマ連続の講義で、グループワークやペアワークを通して人と関わることの大切さや聞く・伝えるというコミュニケーション等について学びました。概要は次のとおりです。

まずリーダーシップの5原則についての説明があり、①相手個人ではなく事実に焦点を当てて話す、②相手の自信と自尊心を尊重する、③周辺との建設的な関係を大切にする、④改革・改善のためのイニシアティブを発揮する、⑤自ら実践して模範を示す、という点が挙げられた。

また、自己理解と他者理解の必要性についても説明があった。自己理解の必要性においては、①自己概念が不明確であると職業選択が不適切になる、②仕事とは自分の能力、興味、価値を表現するものである。そうでなければ仕事は退屈で無意味なものになってしまう、③適切な職業選択には肯定的な自己概念が必要である。肯定的な自己概念を形成するためには日常接している周囲の人から与えられるフィードバックが極めて重要である。そして、他者理解については次のような考えを述べた。①自他共に認め合う。②自他共に大切にする。

続いて、ペアワークとして他己紹介が行われた。これは二人一組となり、お互いの現在の状況等を他者に紹介する演習であるが、お互い意思の疎通を促していた。

また、エゴグラムの演習も行われた。エゴグラムは性格判断テストと同じであるが、ある程度のタイプが判明するので、その傾向と分析についても詳しい説明がなされた。

最後に、もう一度ペアワークの演習が行われた。ここでは相手からのフィードバックによる、新たに気付いた自分の一面を認識して、この日の講義を終えた。

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平成26年度第1回総合理工学特別講義

5月16日、今年度初回の総合理工学特別講義がありました。「イントロダクション・博士課程の学びのデザイン」と題し、キャリアパス形成支援室の兵動教授が前半を、同支援室の濵田アドバイザーが後半を担当しました。概要は次のとおりです。

前半の兵動教授は初めに、博士修了者の就職先について、自身が指導した9人を紹介した。民間企業はわずか1人で、残り8人は大学や高専、国内の研究所であった。ある修了者は大学での助教・海外の大学での客員研究員を務めた後に大学の講師に採用されている。文部科学省の調査によれば、国内の博士修了者全体を見ると、工学研究科出身者は約半数が民間企業(企業研究所を含む)に就職し、他の半数が大学や公的研究機関に就職している。

また、博士課程への進学の心得として、次の点について述べた。①なぜ博士を目指すか、②いかに世の中に貢献するか、③世界を見よ、④皆が博士課程に進学するわけではない、⑤学部3年生及び修士1年生へ「今からでも遅くはない、勉強しなさい。」

最後に、博士後期課程学生の心構えとして、以下の点を挙げた。①研究計画を立てること、②関連論文を収集し読むこと、③自分の研究の位置付け、オリジナリティーを明確にする、④研究に関連する専門書を読むこと、⑤基礎的学問をより広く深く修得する、⑥論文を書く(就職のため、奨学金のため)、⑦国際性を磨く、海外留学を経験する、⑧インターンシップに積極的に参加する。

後半の濵田アドバイザーは、主に博士課程への進学を勧める理由や、博士課程修了後の就職について述べた。まず進学を勧める理由として、今後30年先、日本は定年・年給受給開始が75歳になると考える。75歳まで働くには自己のInnovationを可能にする-自己のスキルアップ(研究の核心を掴む、スピードアップを図る)や、まとまった専門書を読むことが大切である(企業では時間不足である)と述べた。また、他の理由としては以下の点を挙げた。「Prideと満足感」・「産業Innovationを成し遂げるのは知能労働者のみ」・「産業のグローバル化(日本の人口減は止まらない)=グローバル化した日本で生き抜く素養が必要」・「得意分野の強化。常にスキルアップを。」・「就職は修士より有利である=やることをやれば、DRの方が就職は有利である」・「将来的にはDRに対して待遇が改善されると思われる」。

次に、3年間で博士号を取得するために以下のプログラムを挙げ、論文の書き方についても詳しく説明した。

1年次:研究計画の立案/修士論文をジャーナルへ投稿/国内外での学会発表/インターンシップ/総合理工学特別講義履修/学振特別研究員に応募/研究の推進(以後も)

2年次:研究計画の見直し/D論研究の本格化/途中成果を学会発表/第2報の論文作成/年度末から就活開始/就職面接・試験(就職に関しては時期が今年から変更になっているので注意されたい)

3年次:D論研究の仕上げ/第2報の論文作成/夏からD論作成/就職内定/学位取得

なお、総合理工学特別講義の目的として、以下の点が挙げられる。

①博士課程在学期間を有意義なものとするための、在学中の活動計画を立てる助けとなる情報を示す、②博士号を取得した後、どのような分野においても即戦力として高い能力を発揮できるよう、社会で活躍する上で必要な基盤的能力について示すと共に、特に博士号取得者が身につけておきたいリーダーシップに関係する能力を養成するワークショップを行う、③研究(開発)を生業とする可能性が高い皆さんに、研究の進め方、ツール、研究振興や業としての研究などの「取り巻きの知識」を示す、④研究開発の成果を表現し、予算を獲得する上で必要不可欠な「書く能力」を鍛えるための実践トレーニングの場を提供する、⑤企業における事業展開では避けて通ることのできない「グローバルビジネス」について、海外駐在経験をお持ちの方に「グローバルビジネスの実際」について経験を語って頂く、⑥博士課程の研究を事業に繋げた、本学博士後期課程修了の先輩を招き「会社を立ち上げる」という選択肢について考える。ここで大事なことは、講義に参加し、講師の言葉を基にその場で共に考え、表現し、それを皆さんが持ち帰り日常に活かすことである。

 最後に、「リーダー」に関して、以下の説明があった。リーダーとは直面する課題に対して、その解決に向け正しいことをする人/正しいことの実現のために自分でストーリー(仕事)を作り出せる人/未知の課題に対して臆することなくチャレンジするfrontierとしての素養が要求される(もちろん周到な準備をした上で。)マニュアル的に行うマネジャーとは異なっている。

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兵動教授              濵田アドバイザー

 

 

 

 

 

平成26年度総合理工学特別講義の履修登録

【概要】

博士後期課程修了後の自身のキャリア構築を実のあるものにするために、博士号取得者が選択可能な多様なキャリアパスの存在を周知するとともに、キャリア構築にあたっての考え方や、学生の間に養成することが望ましい能力等について周知しています。

【形式】

オムニバス形式・前期集中講義(5月~8月開講予定)です(2単位・15コマ)。受講できない講義がある場合は、事前にご相談ください。

※講義日時・内容等は変更される場合があります。工学部学務課教務係またはキャリアパス形成支援室からの情報案内に注意してください。

詳細はこちら→ H26career-path-lecture.pdf

【手続き】 履修期間内に、履修登録を行ってください。 時間割番号:406000010

※問合せ先:工学部学務課教務係(E-mail:en303@yamaguchi-u.ac.jp)

「博士後期課程進学説明会(工学系・社建系)」開催される

表記説明会が2月3日(月)午後、工学部D12講義室において開催され、学部生および大学院研究科の院生など約30名が参加しました。

説明会は社会建設工学系の就職委員の朝位准教授の司会で進められ、冒頭の挨拶では主催者であるキャリアパス形成支援室の室長補佐、兵動教授が趣旨説明を行いました。

引き続いて、本学の社会建設系を修了し博士の学位を取得して活躍中の3名のOBから、在学中の体験談や、研究機関等での博士学位取得者の活躍について講演がありました。最後にキャリアパス形成支援室の浜田アドバイザーから博士課程進学の勧めが話されました。

講演の概要は、次のとおりです。

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開会の挨拶をする兵動教授と司会の朝位准教授

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~博士課程修了者の活躍について講演する山田講師~

山田大阪市立大学准教授は、2006年に本学で学140203a.jpg位取得後東京大学助教を5年間務めた後大阪市立大学准教授の職を得た。地震地盤防災を専門とし、リーゾナブルでリアライブルな地盤調査方法や防災技術に取り組んでいる。博士課程に進学すべきか否かに関して、自分の経験と周辺環境に基づいて説明を行った。博士課程修了者の就職先として①大学・高専の教員、②独立行政法人の研究所、③民間企業の研究所、④海外企業、⑤海外の大学や研究所等がある(註:社会建設系では設計会社もある)ことを説明した。博士課程に進学することは不利なのかという疑問に対して山田准教授は、学部や修士修了と同じ就職を考えた場合は不利であるが、博士号取得者のみが付ける職種があることを説明した。また、博士号取得者は現代社会に影響を与える立場になり、就職はその気になれば必ずできることも述べ、自分の立場を学部生と同じと考えて遊んでいると間違いなく学位は取れないことも説明した。

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~在学中の海外留学の経験と研究機関での調査業務について講演する吉川研究員~

吉川研究員は2001年に本学を卒業し、2007年に博士後期課程を修了した。その間約一年清水建設の研究所で研修を行っている。2007年から3年間U of Auckland,NZでポスドクに従事していた。その後現在の(独)労働安全衛生総合研究所に入所している。本学大学院時代は国際会議や海外調査に参加した。

3年間のAuckland大学のポスドクでは、軽石の性質についての研究を行いながら、Geomechanicsの講義も受け持った。その後帰国して労働安全衛生総合研究所に就職した。現在地盤系安全衛生グループの一員として働いているが、研究業務としてDEMによる爆破実験のシミュレーションなどを行っている。これらの自分の体験談を話し、社会は専門的知識を持った人を要求しているとも述べた。

 

~研究所での博士課程修了者の研究生活について講演するOB~

最後に講演したOBは2011年に博士後期課程を修了し、独立行政法人の研究機関に就職した。就職後は開発事業に従事し、各種実験や数値シミュレーションを実施しながら海外の大学と共同研究も行うなど、精力的に研究活動を行っている。

また、国家プロジェクトの中で研究者(博士)が果たす役割は、研究開発・現場指揮・プロジェクト評価と様々あり、どれも重要であることを説明した。研究者の一日・一ヶ月・一年と時間スケールに分けて紹介した後、研究を行う上では、VisionとHard Workが大切であることも述べた。

 

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~イノベーション人材育成支援事業と博士課程進学の勧めを話す浜田アドバイザー~

キャリアパス形成支援室の浜田アドバイザーは、博士課程に勧める理由として、30年後には年金の支給開始が75歳になること、常に自己イノベーションを行う必要があること、知的労働者のみがイノベーションを起こすことができること、今後グローバル化が進むことなどを挙げ、勉学して基礎力・問題解決能力をつけるのは「今」であることも付け加えた。

また、浜田アドバイザーは、そもそも我が国には博士の数が少なく、かつて大卒者が急増した時代があったが、それは新制大学の最初の卒業者が出た時であること、この時学歴の低い管理職の職員はこれらの大卒者をどのように使ってよいか悩み、これと同じ時代が必ず到来するのでその時代に対応できるようにすべきである、とも述べた。 

 

 

DC進学説明会のお知らせ

下記のように、博士後期課程進学説明会(工学系・社建系)が開催されます。講師は本学の博士課程を修了して活躍中の方々で、大学院進学を考えている4年生や博士前期課程に在籍中の皆さんに、先輩としての経験談をお話になる予定です。奮って聞きに来てください。

日時:2014年2月3日(月) 14:30~16:00

場所:工学部D12講義室

講師:

  山田 卓(大阪市立大学講師)

  吉川直孝(独立行政法人労働安全衛生総合研究所)

  他1名

司会・挨拶:朝位准教授、兵動教授、浜田名誉教授

企画・問い合わせ先:理工学研究科・キャリアパス形成支援室(℡:9983)

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理学部キャリア教育講演会「大学院という進路、その将来」が開催される

平成25年11月29日(金)に、共通2番教室において、平成21年に本学大学院博士課程を修了した柴崎稔久氏を講師に迎えたキャリア教育講演会が開催され、百数十名の理学部学生および理学系博士前期課程学生が参加しました。講演会では理学部長の挨拶に続いて、キャリアパス形成支援室のアドバイザーが博士課程学生を採用する企業の考えを簡単に説明しました。柴崎氏の講演概要は以下のとおりです。

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最初に、自分が大学院に進学した時分では、理系の46%が進学しており、就職先では修士は製造・建設業へ就職した割合が2/3と大学卒の割合の三倍多く、博士卒では製造・建設業が4割、公務員や教員が3割となっていた。このように大学卒は職種の選択肢が広く、自由な選択ができるが専門職には就きにくい。院卒は職種が限られるが専門的な職業が中心であると言える。さらに、学卒と院卒の専門性の違いは、研究に費やす時間が違うことで、学卒では就活があるので卒論が正味半年、修士は学部と合わせて2年、博士は5年間ある。したがって、大学院に進学すると、自由に時間を使える:自分の思ったことにすぐチャレンジできる:自分なりのノウハウを見つけることができるというメリットがある。その結果、研究者として十分な経験と実績を積むことができ、豊かな発想と広い視野がもてる。学生のうちにいくらでも挑戦できる環境というのは快適である。

次に初任給の違いを主要6社(三菱化学、住友化学、三井化学、東ソー、宇部興産、信越化学工業)でみると、学卒の平均は22~23万円であり、修士卒は平均17千円高く、博士卒は22千円高い。したがって、博士卒では学卒に比べ年間60万の差がつく。

自分は大学1年の時、部活の先輩に数学の博士学生がいたことや親族に大学教員がいた影響で、大学院進学と決めていた。3年生までは弓道部に没頭していたが、単位だけは落とさなかった。3年の学生実験で有機化学がおもしろいと思い、有機の研究室を選んだ。有機の実験は「数をこなしてナンボ」と言われていたが、部活に没頭していたのとは真逆に実験に没頭した。そして珪素の入った有機化合物というつながりで、博士1年の時、信越化学工業の存在を知り志望するに至った。実験はDC2年の半ばまでにやり遂げ、一年間就活し、最後の半年は学位論文の完成に力を注いだ。

博士を採用する企業数は決して少なくない。学生時代の同期生は学卒40名、修士卒25名、博士卒4名の割合であったが、社内の52名の同期のうち、博士卒は4名であり、同じような割合と言える。採用試験の厳しさはどの企業も同じで、学歴には関係がない。定期的あるいは毎年一定の博士数を採用している企業も少なくない。「何でもやります!」と心から言えるような企業に出会うことが肝心であろう。

入社後の経歴は、一年目は研究所の開発室に属してフラスコの量程度の製造を行った。二年目は工場に移りリットル程度の製造を行い、三~四年目は製造部で立方メートル単位の製造施設の設計、改善、製造を行った。そして五年目の現在、品質保証部で製造管理、顧客対応、テクニカルサービスというコアな業務をやっている。こうして開発から上市(市場に流す)までの一連の経験をしたのも、シリコン製造に関わる全部門との人間関係が財産となっている。

自分の会社は塩化ビニール、半導体シリコン、レアアースマグネット、合成石英では世界第一位のシェアを持っている。経営者の方針が正しかったことと同時に、「風通しのいい社風」の役割は大きいし、それを自ら追い風に出来る人、目標に向けて妥協を許さない誠実な努力を続ける人を会社は求めてきて成功している。若い皆さんもそういう努力を続け、就活で希望を叶えてほしい。 

「理学部OBとの就職座談会」開催される

平成25年度の就職座談会は理学部OB6名を講師に招いて、11月9日(土)午後、理学部において開催され、学部生および大学院研究科の院生合わせて85名が参加しました。全体会では理学部長の挨拶、鴻理会会長の訓話、就職委員長の説明と講師紹介がありました。

講師は理学部卒業(S53~H23)の6名で各分野の出身者でした。学生・院生は予め登録した2回の座談会に5~25名に分かれて参加し、講師から、就職活動の経験、企業活動の説明、企業の求める人材像、後輩へのエール等の話を聞き、質疑応答が行われました。座談会の後は再び集まって、講師と学生の自由懇談となりました。

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 第4座談会場(第2回目)では化学系の博士前期課程を4年前に修了した有吉智幸氏が次のような講演を行いました。

就活においてはキーワードを持つことが重要。自分の第1のキーワードは「なぜ?を繰り返す」ことで、自分の考えや答えに対して、何故そう思うのか、何故そう考えるのかを繰り返して自問した。第2のキーワードは「特徴はなんですか?」であり、貴方の特徴は、会社の特徴は、を繰り返して自問自答した。

 入社5年目の会社での一日の仕事は、計画し、実験し、考察し、報告書を作成し、ミーティングする、の繰り返しである。これに工場での生産試行が数ヶ月から半年の期間ある。年間では二ヶ月に一度の報告書作成、年一回の発表が課せられている。

就職活動には4つポイントがある。①会社選びの優先順位、②志望動機、③自己分析、④スケジュール。業種、企業規模、勤務地、職種、勤務体制、給与、社風・雰囲気、その他を円グラフで自分は考えた。

就職活動でやった方がよいことは、OBや先輩の話をたくさん聞くこと、学内会社説明会には積極的に参加すること、各会社のCRSレポート類を読むこと、そして、説明会や面接を受けた会社の記録を残すことである。特に自分がどういうことを発言したかをメモし、最終面接で矛盾がないようにすることが肝要で、こういうことのため、自作の就活ノートを作った。皆さんも持つと良い。

会社には研究所が5つあり、各研究所には50人程度が属しているので、会社全体では3~400人が研究している。一つのテーマを3人でやり、1人は2テーマを同時にしているのが普通。自分のいる研究所にはドクターを入社後に取った人が4人いる。学位を取るのは本人がどれだけ強く希望するかで決まる。留学制度も会社にある。毎年、博士修了1名、ポスドク2名が入社している。社内研修のためメンター制度を取っており、OJT教育をしている。有機化学関係の会社であるが、出身が有機の者は半分くらいで、無機化学や分析化学の人も入社しており、有機合成に携わっている。必ずしも狭い専門にこだわらずにチャレンジしてほしい。

以上の講演に続き、会場の参加者から質問があり、時間いっぱいに熱心な質疑応答がありました。

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また、第6会場では昭和54年に卒業し、現在地滑り対策の会社の取締役である辻裕氏が、学生採用の立場から次のような講演を行いました。

過去の採用では専門技術(地質、土木、林学、砂防など)に堪能な人材を求めてきたが、高度な技術を有していても人柄や社会に順応できるという人間性・社会性に問題があれば、顧客満足度が低くて技術者としても評価されない。会社経営は総務・人事・事業管理がバランスを取らないと成立しない。したがって、技術の前に人間性・社会性が重要であり、それは幼稚園から大学までの団体生活の中で育まれる。それを身につけた技術者を採用するようになってきている。

山大で卒業研究の指導を受けた加納先生の言葉に、「本物を見ること。本を読むこと。そして感性を磨くこと」という教えがあり、卒業後に身にしみてわかるようになった。溢れかえる情報の中からより本質的なものを見抜き、自ら良質の情報を発信するには感性を磨いておかねばならない。正しい判断の最終判断は感性に頼らざるを得ない。そのためには学生時代から自ら体を動かす労を厭わず、出来るだけ「本物」に触れておく必要がある。

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副室長就任

4月より空席だったキャリアパス形成支援室の副室長に、工学部の兵動教授が10月より就任されました。

 

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平成25年度第13・14回総合理工学特別講義

6月28日(金)、第13・14回の講義が2コマ連続でありました。

本年度最終講義は、「研究活動における知財情報の活用~特許電子図書館(IPDL)を使いこなそう!~」と題して、大学研究推進機構・知的財産センターの李准教授を講師に迎えての講義でした。

今回の受講生は知的財産について知っている人もいれば、全く知らない人もいるという状況でしたが、全員が改めて基礎知識を学んだ上で、実際に特許電子図書館(IPDL)を使い、検索を試みました。

 知的財産の基礎知識については、主要国の特許出願状況や特許制度のルーツ、知的財産に関する国家戦略や大学を取り巻く知的財産の概況、特許情報と研究開発など、様々な項目について説明がなされました。また、身近にある知的財産や特許出願から取得までの時間の流れ、特許を取るための要件などについても詳しい説明がなされ、それから特許情報検索の演習に入りました。

特許電子図書館(IPDL)を使った演習ではそれぞれの専門用語の意味や検索方法の手順などの解説があり、各自で検索しながら学んでいきました。

この日の受講生からは、「特許検索についての手法が理解できた。今まで特許を探す際に苦労していたが、やり方がわかった」、「特許の歴史も興味があった」、「実例をまじえながらの講義だったので、大変理解しやすかった」、「今後の活動に役立つスキルを得ることができた」等の声がありました。

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平成25年度第11・12回総合理工学特別講義

 6月21日(金)、第11・12回の講義が2コマ連続でありました。

今回は㈱リアセックの松村直樹代表取締役CEOを講師にお迎えして、「ドクターの将来の為に~社会で活躍する人になるために~」と題しての講義でした。概要は以下のとおりです。

講義は「ドクターの将来の為に」というテーマであった。松村先生は17年間リクルートに勤務した後、ご自身でリアセックという会社を設立した。入社当時はINS事業(ソフトバンク、au等と同じ事業)を目指していたが、その後リクルート事件が生じ、事業再編の企画室(いわば、事業を整理し、結果的に社員整理)に配属された。その頃、川喜多二郎氏発案のKJ法の研究を行った。

リアセックでは、リクルートでの経験から様々なテスト開発に着手し、なかでも企業における有用な人材を求める手法を開発した。この手法では、基礎力、専門力、および態度に分けている。基礎力は対人対応能力、対自己対応能力および課題対応力と3つある。専門能力には思考力、論理性、想像力および専門知識、専門技術が含まれる。この中で対人基礎力とは周囲との親和性あるいは親和力である。また、対自己基礎力とは感情制御能力であり、ストレスに負けない能力でもある。対課題基礎力とは課題を自分で見出す能力のことでもある。

パフォーマンスに求められるものとは、社会的思考力(論理性と社会性)であり、社会性とは他者を理解して尊重することである。この他に情況的思考力もある。これは感情のコントロールを示す情緒的側面、精神力の強さを示す意志的側面、状況判断能力等を示す知的側面、身体的側面からの思考力である。キャリアデザイン研修において語られる例には、①自分の専門性が通用しない、②同じ専門能力なら若手を選ぶだろう、③自分の勉強時間をつくれ、④やれることから考えろと言われても困る。これらはいずれも自分自身で解決しなければならない問題である。

演習として性格タイプの説明と自己診断を行った。自己診断はMBTIの4つの指標である。それらの指標は、①外交と内向を示す指標、②感覚と直感を示す指標、③思考と感情を示す指標、④判断的態度と知覚的態度を示す指標である。これらの指標で判断して各自の伸ばせる方向を見出すことになる。一方、キャリアデザインの研修会の席で30代、40代の話を聞くと、①自分の専門性が通用しなくなった、②同じ能力なら企業は若手を選ぶであろう、③仕事も自分で考えることが難しくなった(過去はこれをやれと指示されていた)、という声がある。指示待ちを続けると結果的には①、②の状況が生まれる。

常にキャリアになるためにシャインの3つの問いに注目すると、職業的信念が生まれる。シャインの3つの問い(マサチューセッツ工科大教授で論文として発表されている)とは、①自分は何が得意か(何ができるか、能力・才能)、②自分は何をやりたいのか(動機・欲求)、③どのようなことをやっている自分なら、意味を感じ、社会に役立っていると実感できるのか(価値観)。これらにマッチする職務がキャリアにふさわしく、職業意識が高くなる。

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平成25年度第10回総合理工学特別講義

6月14日(金)、第10回目の講義がありました。

今回は「起業するという選択肢-大学発ベンチャー-」と題して、株式会社Transition state Technology(TSテクノロジー)の山口徹代表取締役を講師に迎えての講義でした。概要は、次のとおりです。

自身がベンチャー企業を立ち上げたのには、学生時代のアルバイトが関係している。大学院生になってからはHPの作成など、多くのアルバイトを行ってきた。学生時代に働いて良かったことは、技術が実地訓練で身についたこと、「大学時代に何をして過ごしましたか?」の問いに答えられるようになったこと、若いうちから高い資格を取得できたこと(27歳の時に取得したシステムアナリスト(現ITストラテジスト)は、セーフティーネットになっている)である。一方、良くなかったことは、何でも一人でやってしまう癖がついたこと(個人事業は基本的に一匹狼)、社会に出ると組織の中で仕事をすることになじめなくなること、仕事に忙しくて大学の勉強がおろそかになったことである。

ベンチャー企業は利益と二人連れで、極めて楽しいが、飯が食えるか分からないし、今は良くても、いつ会社が潰れるか分からない。さらに大借金を背負うかもしれないというリスキーな面がある。ベンチャーには研究開発できる資金的・時間的余裕はない。したがって、一度会社を興してしまうとその技術は進歩しなくなり、陳腐化する恐れがある。

事業というのはお客様、社会の利益になる活動をする事である(つまり、相手がいます)。したがって、勝手にはできません。相手から受注(お金)をもらう必要があります。これには「営業活動」が必要になり、また、相手に利益をもたらせなければ次の受注はありません。利益が上がったかどうかは、相手(特に管理部門)が判断するもので、自分がいかに素晴らしいと思っても相手が評価してくれなければ無意味です。会社の管理部門は、内容ではなく数値を見ます(つまり、費用対効果です)。技術の優れたものが売れるのではなく、相手に惚れられたものが売れます。結果的に営業は難しく、楽ではなく、良い技術が売れるわけではないから。

なお、コミュニケーションについて知るべきことが5つある。①いわゆるホウレンソウ(報告、連絡、相談)、②人(対お客様、対社員、対株主)と話す時にはフィルターが入り、伝えたいことが伝わりにくい(自分と他人の間には2枚のフィルターがある)。各フィルターを通すと伝えたいことの8割しか伝わらない、③技術者の目線と相手の目線の違いがある、④技術者のエスカレーターという表現がある(技術者はエスカレーターに乗っているが、途中で次のエスカレーター(ステップ)へJUMPしなくてはならない。自分の技術に固執し過ぎているとそれが重荷になり、JUMPできない。今の仕事は他人(部下)に任せ、今の技術(荷物)を捨て、権限移譲する勇気が必要となる)、⑤企業時間を守る。プロジェクトの区切りは長くて3ヶ月(四半期単位、四半期予算)、結果が出せなければ最低評価である(企業にとって利益のある結果を出せなければ無意味。むしろ、企業に損害を与えることになる)、このため、必ず拘束時間がある。

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平成25年度第9回総合理工学特別講義

 6月7日(金)、第9回目の講義がありました。

今回は株式会社トクヤマの野村博氏を講師に迎え、「トクヤマにおけるSi事業のグローバル展開」と題しての講義でした。概要は以下のとおりです。

㈱トクヤマは1918年ソーダ会社(当時は日本曹達という会社名)から始まり、同時にセメント生産も始めて一定の品質を得ることができた。その後、シリカを中心にした化成品、特殊品、機能部材も製造している。中でも高純度ポリシリコンの生産高は世界2位であったが、今は中国の企業が上位を占めている。㈱トクヤマの特徴は会社がコンパクトであり、工場内が有機的に繋がっている。また、廃棄物の有効利用率を94.4%に高め、埋め立てに用いていた処分量を99.9%削減し、エネルギー消費をこの20年間で24.2%改善できた。

高度製品であるポリシリコンおよびシリカヒュームプラントが周南市に建設されている。このシリコンには高純度シリコン、レオロシール、エクセリカなどが含まれ、半導体ウエハーや太陽電池などの材料である。太陽電池用のシリコン工場は徳山製造所を中心にしていたが、新たにマレーシアにも建設している。しかし、ポリシリコンは中国景気の減速などもあり、供給過剰となっている。また、価格もこの一年で1/5程度に下落した。中国には徳山化工という合弁会社を作り、乾式シリカ、高純度三塩化シリカ、高純度4塩化シリカを生産している。

このように、海外に出た理由には、中国国内で消費され、輸送コストの低減がある。その他にも海外の同業者、国内の同業者の進出があったためである。中国では成功するには次のことが必要である。①市場ニーズに対するスピード感ある対応、②品質とコストのバランス感覚、③異文化を受け入れた上での施策立案と実行である。また中国の近況と今後については、①ここ10年間の発展は凄まじく、既に世界の大国入りしている、②世界の工場および世界有数の市場に発展している、③基礎原料から最新分野(太陽電池、シリコン、LED、光ファイバー等)まで展開している、④多くの分野で既に世界一になっており、最近一部で経済の停滞感はあるものの、今後も成長は続く見込みである、⑤14億人の物欲がある限り、高成長は続くと見込まれる。

中国では会社社長を務めてきて、日本と中国の文化の違いがはっきりと見えた。それらは、①日本は全体主義であり中国は個人主義である、②日本人は「~が困難」など曖昧な表現が多い、③中国では人材育成、共同作業が難しい、④中国は男女平等などである。またマレーシアの工場建設にも携わり、マレーシアはジャングルの中に工場を建設し、それに伴ったインフラ(高速道路など)が非常に不足していると感じた。

製造業の場合、海外で成功する秘訣は①市場ニーズに対するスピード感でもって対応すること(3年ではダメ、1年で対応)、②品質(特に安定性)とコストのバランス感覚を持つこと(ビジネスモデルを意識した展開)、③異文化を受け入れた上での施策立案・実行(日本人の曖昧さは失敗のもと。不信感の増大のみ)。最後に製造業はなぜ海外展開する必要があるのか、という問いに対しては、次の理由を挙げた。①市場は既にBRICS(中国中心)、東南アジアへ、②生き残りをかけてグローバル企業との競争が激化している(利益確保→事業拡大→企業存続→雇用確保)、③日本は為替、高いエネルギーコスト、労務コスト、市場の縮小、人材不足となっている、少子高齢化、賃金体系等問題も山積している。

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平成25年度第7・8回総合理工学特別講義

5月31日(金)、第7・8回講義が2コマ連続でありました。

今回は九州国際大学経済学部の江本伸哉教授を講師にお迎えし、「テクニカル・ロジカルライティング」と題しての講義でした。江本教授は日本経済新聞に二年前まで在籍し、最近九州国際大学に赴任されました。講義の概要は次のとおりです。

受講生には事前に「私の研究テーマ」というタイトルで400字程度の作文を提出させた。江本教授は全員の作文に対する訂正と評価を行った。全体的に見ると、①専門家以外には分かりにくい、②専門用語が多すぎる、③文章的には分かっても内容がよく分からない、④専門用語に引きずられ過ぎている、⑤全体的に研究目標が不足している、⑥文章的に意味不明のところもある、などの指摘があり、難しい内容を分かりやすく説明できるように、丁寧な解説があった。

その他にもパソコンを用いるためにやたら漢字が多くなることが挙げられ、および、なお、などは従来からひらがなになっていることが解説された。具体的には、海外の文献翻訳の「可能とする」などの日本語らしくない表現は避け、「診断を行う」という表現は「診断する」で十分理解できるとの例が挙げられた。他には「簡易的に」は「簡単に」、「存在し得る」は「存在する」などの修正や、内容的な表現に対する修正があった。

文章本来の役割は記録と伝達である。日記を除けば自分以外の読み手がいることを前提として書き、読み手がいることを意識する。今回のテーマは読み手を採用担当者と仮定しており、採用担当者はルールの無視や意味不明な文章、誤字・脱字を厳しくチェックすることを意識したい。

文章の基本は、伝えたいことを明確・簡単に記述することである。そのためには①正確さ(事実関係、数字、固有名詞、言葉遣い)、わかりやすさ(読み手に伝わるように表現する)、簡潔さ(できるだけ短い文章で、端的に)を求める、②事実(何が起きたか、何を伝えたいか)、背景(なぜ、どうして)、今後(どうなる、どうする)を伝える、③5W1Hを意識する。

面接で話すときも同じことになる。最も重要なキーワードは「要するに何が言いたいか」、「聞き手に伝わっているか」である。

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平成25年度第6回総合理工学特別講義

5月24日(金)、第6回目の講義がありました。

今回は理工学研究科の淺田宏之特命教授を講師に迎え、「研究開発マネジメント」と題しての講義でした。講義の概要は次のとおりです。

わが国の第2次産業のGDPに占める割合は1980年が37.2%であったが、2011年では24.4%になっている。製造業は第2次産業の約75%である。また、その減少分は第3次産業に移った。この傾向は米国、英国でも現れている一方で、韓国は依然として製造業の割合を高く保っている。

製造業における技術の重要性は①技術にも製品にも寿命があること、②製品価格は経時的に低下すること、③R&Dは企業の生命線であること、④知的財産が重要であることによる。わが国の研究費はGDP比に対し3.55%と世界でも極めて高い。韓国は2.99%、米国は2.68%、ドイツは2.51%、英国は1.71%、中国は1.34%となっている。研究費総額では18.8兆円で、政府負担は17.5%である。米国は43兆円でわが国の研究費総額は到底及ばない。企業にとっては優れた技術を持っていれば高い収益を上げることができるので、大手企業は対売上高比で4~7%の研究開発費を費やしている。

事業創出のためには4つのステージがある。それらは研究、開発、事業化、産業化である。これらのステージの間には高い壁があり、それぞれ魔の河、死の谷、ダーウィンの深海と呼ばれている。実際のR&Dマネジメントで重要なことは①研究開発ポートフォリオ(リスクの伴うものに関してリスク分散)とロードマップ(明確な時間軸)および研究体制、②研究開発管理システムの運用(投入資金、期間、移行の基準)、③PDCA(Plan,Do,Check,Action)サイクルによるスパイラルアップ、④人事管理および評価(目標管理と人事制度)、⑤人材育成である。

宇部興産はHPに事業ポートフォリオと市場・技術の方向性を掲載している。事業分野に関しては、製品を①次世代重点分野、②育成事業、③成長戦略事業、④中核基盤事業、⑤再生事業に分けている。このように分けると各製品のターゲットが分かりやすくなる。研究にはコーポレート研究とディビジョナル研究というのがあり、前者は将来の種を目指し、後者は現在の飯の種である。また前者は既存のビジネスユニットに属さず、将来の柱になるシーズ研究である一方、後者は既存製品に直結しており、製品の応用研究、開発研究である。

研究開発のプロセスは①頭に大量の情報を入れ込む、②情報を編集する、③着眼する(何をやるべきか?)、④発想する(どうすればできるか?)、⑤提案する(相手に納得してもらえなければ①に返る)。最後に研究開発計画書をつくる。

開発製品を知的財産化すると、その後クローズ化するか、オープン化するかに分かれる。オープン化の成功例の一つは、特許の一部をオープンにすることであった。インテルのマザーボードはその一例である。周辺はオープン化して各企業に製造(最初は台湾のメーカーであった)させるが、マザーボードのみはクローズにしている。オープン化で成功した例は結構多い。

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平成25年度第5回総合理工学特別講義

5月17日(金)、第5回目の講義がありました。

今回は本学大学研究推進機構の平井信義教授を講師に迎え、「科学技術研究開発における政府および中央省庁の役割」と題しての講義でした。講義の概要は次のとおりです。

科学技術基本法が平成7年に制定された。これは科学技術振興の為の方針、振興に関する国および地方公共団体の責務、科学技術計画の策定と資金の確保、国が講ずべき施策について規定されている。この政策は5年ごとにテーマが決められ、平成23年から将来にわたる持続的な成長と社会の発展の実現のためグリーンイノベーションおよびライフイノベーションを含む科学技術イノベーションがテーマとなっている。

産業構造ビジョンの問題には次の問題点がある。①日本経済産業の行き詰まりは深刻である(世界における日本の経済的地位は低下し、一人当たりの豊かさも2000年の3位から23位に、国際競争力のランキングは1位から27位になっている)。②この行き詰まりには構造的問題がある。これには産業構造全体、企業のビジネスモデルおよび企業を取り巻くビジネスインフラなどの問題がある。日本の企業は海外企業に比較して低収益体質になっている。これは国内に同一産業の企業があり過ぎて国内で予選を勝ち抜くことに苦心することによる。③わが国が開発した商品、例えばDRAMメモリー、液晶パネル、DVDプレーヤー、太陽光発電パネル、カーナビなどはいずれも当初80%以上のシェアが20%以下になっている。

海外のビジネスモデルはブラックボックスとオープン化を合わせた標準化戦略を仕掛け、競争的優位に立っている。また、近年産業育成に積極化している。現政権は成長戦略を示し、着実に実行してゆくことを公約している。平成25年度科学関係予算は、前年の約1兆円から3兆円に増えることになった。その予算の中で3つのシステム改革が計画されている。①研究環境の改革(研究大学における研究環境改革、国立大学における改革の加速化)、②研究資金の改革(運営費交付金の活用による長期の研究資金の確保、科研費補助金の改革)、③産学連携の改革(国際科学イノベーション拠点の構築、先端研究支援のさらなる展開とその実用化の加速)である。

今年度予算の中で革新的イノベーション創出プログラム(COI)がある。これは国がリスクを取り、研究者にハイリスクの研究を推進してもらうシステムである。今後の産業構造転換の方向性を模索すると、日本の将来を創る成長分野を提示し、国を挙げて産業のグローバル競争力を強化すること、大震災など危機の克服からフロンティアへ挑戦すること、地域経済活性化に取り組むこと、国際競争力拠点モデルを創ることなどが挙げられる。

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平成25年度第3・4回総合理工学特別講義

5月10日(金)、2コマ連続で第3・4回目の講義がありました。

今回はキャリアブロッサム代表の宮崎結花氏を講師に迎え、「リーダーシップとアサーティブコミュニケーション」と題しての講義でした。この日は講義を聞くだけでなく、実際に演習をしながら学んでいくグループワークもなされました。講義概要は次のとおりです。

まず最初にグループワークの方法が説明され、受講生12名は4人ずつのグループに分かれた。ポイントは①自由な気持ちで受講すること、②相手の話を良く聞くこと、③グループの時間を独占しないこと、④自他共に決めつけない姿勢を大切にすること、⑤自己開示の範囲は自分で決めること、⑥守秘義務は守ること、⑦講座は実践の第一歩であること等である。ここで他己紹介が実践された。他己紹介とは、自分を一言で表し、一日の出来事で良かったことを三つ挙げ、それを他人がグループに紹介することである。わずか四項目であるが、お互いに意思の疎通を促していた。

対話の時に受ける感じに対して、メラビアンの法則というのがある。見た目55%、話し方38%、内容7%であるが、就職の時のエントリーシートは、この内容7%を100%に表現する必要がある。面接の表情の明るさなどもこの見た目に含まれるのである。

次にエゴグラムの演習が行われた。エゴグラムは性格判断テストと同じで、5種類の項目からできている。この5種類からある程度の性格のタイプは判明するが、性格の本質的なものは三重になっており。その中心は気質である。この気質はあまり変えることはできない。また、生まれつきの性格もあり、これはいくらか変えることができる。さらに社会的、習慣的態度により形成される性格は比較的簡単に変えることができるのである。

最後にさわやかな(アサーティブな)コミュニケーションについての講義があり、この日は終了した。最後の演習はグループ内で全員が相互に肯定的なコメントをカードに書き、口頭で説明しながらカードを手渡した。様々な演習を通じて学生は積極的にコミュニケーションに参加していたのが印象的だった。

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講師の宮崎結花キャリアブロッサム代表   講義の様子

 

平成25年度第2回総合理工学特別講義

4月26日(金)、第2回目の講義がありました。

今回は「研究・プロジェクトの進め方~高レベル放射性廃棄物地層処分研究を例として~」と題して、大学院理工学研究科副研究科長の田中和広教授を講師に迎えての講義でした。

主な内容は、①高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分について、②研究戦略立案について、③キックオフ、④組織、⑤実施、⑥法整備等に分けて進みました。講義概要は以下のとおりです。

既に54基の原子力発電所が稼働しているため、好むと好まざるに関わらず高レベル放射性廃棄物を処理する必要がある。このような放射性廃棄物は多重のバリアが必要であり、一例としては硝子固化体の中に閉じ込め、鋼鉄製の容器に入れ、緩衝材として締固め粘土を用いる。さらに放射性核種がどのように地表へもたらされるかをモデル化し、さらに全てのシナリオを想定し全て満足するように検討してゆく。その評価結果の特徴は、①地下深部(300m以上)であること、②長期の安全性が求められること、③段階的な調査がなされること、④特に地下水に関する情報が求められることである。そこでプロジェクトの目的とロードマップを明確にする必要性がある。これらのポイントは①国家的プロジェクトであること、②地下深部の情報が少ないこと、③長期的な安全が必要であること、④検証できない事項が多いこと、⑤事業は世代を跨ぐことになること、⑥学術的な技術開発が必要であること、⑦安全・安心となることである。

ここで、キックオフとしてまず、先進国の実情調査を米国のロスアラモス国立研究所で一年間調査を行った。その他スイス、スウェーデンでの調査や、電力会社の現場を使ってボーリングも行った。ここで重要なことは、戦略として強みと弱みを良く理解し、強みを生かすように戦略を立てることである。組織でできること・できないこと、やるべきことを整理すると結果として課題が展望できる。また、これらの課題克服のためには、①予算を作ること(これには電力共通経費、通産省受託研究費、科学技術庁受託経費で賄った)、②組織としてスタッフの体制を作ること、③データ収集の現場を確保すること、④設備、インフラの整備をすること、等である。速やかに達成するためには、資金やスタッフを外部に求め組織を説得することやピンポイントで突破口を開くことが重要である。

前述したバリアの調査・評価をフローチャートにまとめると、コアロードマップを作り、目的を明確にすることができる。最初の課題克服は深部難透水岩盤の地質・地下水調査技術の確立であった。この時フローメータ流速計を開発した。東北地域における1400万年意向の活動履歴を徹底的に文献調査し、文献のみで研究成果を上げることができた。この結果、隆起・沈降速度推定法の手法を提案できた。大学での研究においても深部地下水の上昇・噴出を兵庫県南部沖地震で経験できた。これはいわば隙間の科学であるが、電中研時代のネットワークを活用した。戦略的には国内外の大学との共同研究の活用、外部資金の活用、外部発表の実施が必要である。この中でまったく新しい発想も生じる。①地震時の地下水の挙動、②沿岸海底下の地下水分布特性、③泥火山活動などである。これらはいずれも田中教授の研究経験の中から生まれた。

 

平成25年度第1回総合理工学特別講義

 4月19日(金)に第1回目の講義が開講しました。

 最初に本学の藤井文武准教授のから、キャリアパス形成支援室の紹介と、この講義の実施計画に関する話がありました。藤井准教授は支援室が設置された目的と役割について、次のように述べました。

1.関連する文科省の文書から博士に対する期待の程を探ると「知識基盤社会を牽引する人材の育成と活躍の促進に向けて」 (2008)という資料がある。資料には重要なこととして、チームには,チームを目標達成に導くリーダーの存在が不可欠であり、高度な専門的能力かつ広範な知識を持つ博士号取得者にその役割が求められている。

2.中教審答申「グローバル化社会の大学院教育」 (2011)は、知識基盤社会が進展し,知識・情報・技術の創造と活用が社会のあらゆる発展の基盤となり,世界が優れた知恵で競い合う時代となっている。専門分化した膨大な知識の全体を俯瞰しながら,イノベーションにより社会に新たな価値を創造し,人類社会が直面する課題を解決に導くために,国際社会でリーダーシップを発揮する高度な人材が不可欠であり、各国とも優れた博士の養成を強化していると記している。

3.「博士課程教育の質の向上の必要性」(法改正に掛かる趣旨説明文書) (2012)では、世界の研究・ビジネスの場で,博士号が高度な専門性に裏付けられた資質能力の証しとして必須要件になりつつあり,国籍を問わず優れた人材の獲得競争が激化している。国家的な危機の中で,高い専門性はもとより俯瞰的視点から物事の本質を捉え、持てる知識を駆使し,未知の課題の解決や社会の創造を牽引する高度人材の養成は急務であるとしている。

  結果的に日本国は博士人材の皆さんに間違いなく期待をしている。できれば,いろんな分野に進出し,リーダー的な役割を担ってほしいと思っている。このために、総合理工学特別講義が用意されており、その目的と、講義構成は次の通り。

 ①博士課程在学期間を有意義なものとするための,在学中の活動計画を立てる助けとなる情報を示す(1・2回)

 ②博士号を取得した後,どのような分野においても即戦力として高い能力を発揮できるよう,社会で活躍する上で必要な基盤的能力について教授する(1,11・12回)とともに,特に博士号取得者が身に着けておきたいリーダーシップに関係する能力を養成するワークショップを行う(3・4回)

 ③研究(開発)を生業とする可能性が高い皆さんに,研究の進め方,ツール,研究振興や業としての研究などの「取り巻きの知識」を教授する(2・5・6・13・14回)

 ④研究開発の成果を表現し,予算を獲得する上で必要不可欠な「書く能力」を鍛えるための実践トレーニングの場を提供する(7・8回)

 ⑤企業における事業展開では避けて通ることのできない「グローバルビジネス」について,海外駐在経験をお持ちの方に「グローバルビジネスの実際」について経験を語って頂く(9回)

 ⑥博士課程の研究を事業に繋げた,本学博士後期課程修了の先輩を招いて,「会社を立ち上げる」という選択肢について考える(10回)

ここで、大事なことは講義に参加し,講師の言葉を基にその場で共に考え,表現し,それを皆さんが持ち帰り,日常に生かすことである。

 また、リーダーに関して以下の説明がありました。

  ○リーダーとは直面する課題に対して,その解決に向け正しいことをする人

  ○ 正しいことの実現のために自分でストーリー(仕事)を作り出せる人

  ○未知の課題に対して臆することなくチャレンジする frontier としての素養が要求される (もちろん周到な準備をした上で)。マニュアル的に行うマネジャーとは異なっている。

 

 引き続いて、支援室アドバイザーである 浜田純夫名誉教授の講義は博士課程になぜ勧めるか、および、今後の就職に関する事でした。

 30年先、日本は停年、年金受給開始が75歳になる。75歳まで働くには自己のInnovation-自己のスキルアップ(研究の核心を掴む、スピードアップ)を可能としなければならない。まとまった専門書を読む(企業では時間不足)博士課程在学時はそのチャンスである。その他に博士課程を進める理由として

 「Prideと満足感」

 「産業Innovationを成し遂げるのは知能労働者のみ」
 「産業のグローバル化(日本の人口減は止まらない)=グローバル化した日本で生き抜く素養が必要」

 「得意分野の強化。常にスキルアップを」

 「就職は修士より有利である。=やることをやれば、Drの方が就職は有利である」

 「将来的にはDrに対して待遇が改善されると思われる」

 つづいて、浜田名誉教授は本年度就職したDrの調査結果を示した。そして、3年間で博士を取得するにとして、一つのプログラムを例示しました。
  1年次――○研究計画の立案○修士論文をジャーナルへ投稿 ○国内・外での学会発表○インターンシップ ○総合理工学特別講義履修○学振特別研究員に応募 ○研究の推進(以後も)

  2年次――○研究計画の見直し ○D論研究の本格化 ○途中成果を学会発表 ○第2報の論文作成 ○年度末から就活開始 ○ 就職面接・試験
  3年次――○D論研究の仕上げ ○第3報の論文作成 ○夏からD論作成○就職内定 ○学位取得
 就職に関しては時期が今年から変更になっているので、注意されたい。また、論文の書き方についても説明があり、講義を終えました。

総合理工学特別講義(2単位)が開講されます

理工学研究科博士後期課程の授業、総合理工学特別講義(2単位)が次の予定で開講されます。

    H25SpecialLecture.pdf

受講希望者は教務係もしくは学務係で履修届をし、初回4月19日に出席してください。

演習を伴わない1~6、9~12回分は遠隔講義室を使用するので、常盤キャンパス・吉田キャンパスのどちらでも受講できます。

部屋に余裕があるので、単位不要の院生(MCも歓迎)の人も関心のあるテーマを聴講できます。

キャリアパス形成支援室へのアクセス

研究推進機構・産学公連携センター 共同研究開発棟 112室 (℡ 9983

 

 毎週、月・火・木曜日 10:0017:00 オープン

 面談は電話もしくはe-mailshamada@yamaguchi-u.ac.jp)で予約して下さい。

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なお、吉田キャンパスの分室へのアクセスは 

http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~mashi/cp/access-y.html

を参照してください。

オリエンテーションでキャリアパス形成について説明

 新年度にあたり大学院オリエンテーションが理学系は4月3日、工学系は4月5日にそれぞれのキャンパスで開催されました。院生自らがキャリアパスの形成に努める必要性と支援室の役割について、支援室アドバイザーが説明を行いました。

 当日配布の資料はここです。⇒  H25CP-assist-room.pdf

理工学研究科進学・就職講演会が開催されました。

 「博士後期課程進学のすすめ~先輩方からの助言~」

12月5日(水)に常盤キャンパスにおいて、博士後期課程進学・就職講演会が行われました。

日時 : 平成24年12月5日(水) 14:50~17:30

場所 : 工学部D11講義室

講師 : 「博士後期課程修了者への企業の期待」 中 拓久哉(日立製作所)

      「博士課程への進学について」 新田 悠二(機械系博士後期課程在学中)

       「博士進学の魅力と留意点」 長井 裕樹(株式会社アカリク取締役)

 最初に機械工学科の学科長、南教授が挨拶。学生の皆さんは自分の人生でのキャリア設計を考えて博士前期・後期課程に進学し、就職してほしい。自分は修士課程修了で就職したが、やはり研究がやりたくて会社を辞め、博士課程に入って今日に至っている。しかし途中退社は迷惑をかけることにもなるので、予めよく考えてほしい、と。続いて、キャリアパス形成支援室・室長補佐の藤井准教授の司会で講演会に入りました。

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     南専攻長のあいさつ        講師の中氏(左)と藤井室長補佐(右)

 最初の講演は、平成18年に本学機械系博士後期課程を修了した中拓久哉氏でした。社会人7年目の視点から、会社入社後の開発研究のテーマの変遷・異動の経験、および就職活動からいくつかの教訓を話しました。就職活動にあたっては次の4項目を具体的に説明しました。

①自分を知る:自分のやりたいことをできるだけ単純に設定し、ぶれないこと。時間をかけて自分の特性(強み/弱み)を列挙、ポジティブにとらえる。就きたい職種を「やりたいこと+特性を活かせる分野」で絞る。仕事をやる環境は特性や将来像とマッチするか。

②企業/製品をよく調べる:大学の就職支援室、インターネット、インターンシップなどで調べる。その上で就職説明会、論文、学術講演会で深める。もし機会があれば、希望する企業の展示会ブースで会社の複数の人と接して、社風を感じ取る。

③相手にわかりやすく伝える:まず話す内容を整理、修論や学会発表で鍛えてもらい、内容をスライド1枚でまとめる練習を積み、結論を先に述べるように心がける。

④日程管理に注意する:期限(マイルストーン)を決めて、重要な締め切りを逸しないこと。例えば、12~1月は自己分析・企業研究、2~3月は数社に自由応募し、エントリーシートと面接の経験を積み、4月の学校推薦の機会を決して逃さず、5月に複数社の内定をとる。

博士課程卒の求人は数が少なく、投稿論文の提出を求められる。また、面接では専門的な質問を受けるので、しっかりと応えなければいけない。

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中氏の講演と会場風景

 次に、中氏は会社で要求される能力について4項目に分けて語りました。

  • 配属後すぐに「修羅場を楽しめ」のエールを受けた:自分が取り組む課題は何が新しい?顧客メリットは何か?いつまでにできるのか?儲かるのか?など。
  • ユーザに喜ばれる新しい価値を早く提供する能力:スピード(開発・製品化の目標、報告書作成、特許出願)、提案力(新製品のコンセプトの検討、長期研究開発計画、次年度のテーマの提案)
  • コミュニケーション:周りにたくさん人がいる、一緒に仕事をする
  • 体力と精神力:健康が一番、メンタルヘルス

 修士卒と博士卒との違いについて中氏は、エンジニアとして求められることと処遇は同年齢であれば同一水準であるが、博士卒は研究職に就く場合が多い。博士の方が専門性・提案力は高いものを期待される。初任給は修士卒3年目と同じ程度。そこで大学で3年間余計に居る間にどれだけの経験と実績を積んでいるかが重要である。修士卒の者はその間、新人教育、OJTによる研究開発の経験、毎期の研究報告書/特許申請書で5報程度の業績を上げていることを知っておいてほしい。博士卒は学位という社会的地位を得ていることで将来大学に戻る選択も可能となる。なにしろ、研究分野で仕事ができる、博士課程の間にはじっくりと考える時間があり広い視野が持てる、というメリットがあると述べ、最後に、次のようなエールを後輩に送りました。「働く期間<会社存続期間<人生である。いつ仕事が変わるか分からない、少々環境が変わってもぐらつかないことが必要で、自分の強みを知り、親友・パートナーを見つけて頑張ってほしい。」

 二番目に登壇した新田氏は、進学の動機、学資や奨学金、研究成果発表の経験、語学力の必要性など、自分の経験をもとに、後輩へ進学の勧めを語りました。

 

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左は新田氏、右は長井氏の講演

 三番目の特別講演に立った㈱アカリク取締役・長井裕樹氏は、博士課程を経て大学院生に特化した就職斡旋業を行っており、この間、1万数千人の院生と会い、セミナー、ガイダンス、個別指導を行ってきている、と自己紹介をしました。そして「博士進学の魅力と留意点」というタイトルで、機械・電気電子系の学生・院生は優秀な人ほどチャレンジして、ある程度のリスクはとりながら、博士課程の中で成長し世の中に出てほしいというメッセージを述べました。

 講演ではまず、アカデミックと民間との比較を行いながら、選択の重要性を強調しました。キャリア選択にあたってはメリット・デメリット(リスク)を洗い出し、リスクを認識した上で選択すること、確率論を打破する努力とチャレンジをすることで得られるものがあることを強調しました。

 次に博士の就職環境について統計データを示しながら説明しました。我が国では大学・大学院生総数の3%の7万3千人が博士課程にいること、年間1万7千人の博士卒の半数以上がライフサイエンス・バイオ系で、この分野にポスドクが多い。他方、電気電子と機械を合わせても約千人の卒業者を出しているだけで、ポスドクは少ない。産業規模で見てもバイオ・食品・製薬業界の従業員は30万人であるのに対し博士は2,204人、機械系は200万人に対して243人の博士卒であり、就職状況は自ずと異なる。アカデミックポジションを追う場合は20代後半から30代前半で判断が必要で、博士進学=専門職・研究職という先入観は場合によっては視野を狭め、就職活動の障害となる可能性があるが、就職は機械・電気電子系では概して問題はない。

 3番目には「博士課程進学という選択(魅力と留意点)」と題して、博士課程進学の積極的・能動的要素と、消極的・留意点に関して、全国・各分野の博士の院生や若手研究者51人に聞いたアンケート結果を示しながら説明を加えました。アンケートの生の声に加えて、自分が進学しようと考えている研究環境、教員の指導、教員との関係性を直に肌で感じ、現にいる先輩等から聞いてみること、自分の進学への気持ちの強さを確認すること、博士課程で成すべきことを知って、緊張感を保ち続けること、が必要であると強調されました。

 4番目には博士に進学したら身につけておきたい点や意識したい点が話されました。まず、課題設定・解決能力、論理的思考力、プラスアルファを生み出すという博士のコア能力を高める。その基礎にはアウトプット能力、調査能力、評価能力、自己管理能力があること。そして、自分の専門性・基礎的な教養を提示することはもちろんだが、性格やキャラクター、留学経験などの「生い立ち」、コミュニケーション能力を示すことが就職の自己PRとなる、と。さらに大前研一の「洞察力の原点」を抜粋引用して、ビジネスインパクトがある人材とは「自分で物事を見て分析し、考え、構築でき、また新しいものを構想し、それを事業として生み出していける人材」であるということを強調しました。

 現代の時代の流れは、あらゆる業界での競争の激化と新卒採用における即戦力志向、グローバルに価値を有する人材が求められる傾向が強まっている。ゼネラリストよりも専門性+コラボ出来る人材が強く、ものづくりで太刀打ち出来る専門性と思考能力を有する人材のニーズが高まる。単に先端技術だけではダメで、構想を形にするデザイン力が求められている。

 就職活動で留意しておきたい点は、企業は「総合的」に採用判断を行う。院で研究したこととの合致のみでは判断しない。多少のズレがあっても「コア能力」「パーソナリティ」が伴った博士であれば採用される。自分の価値を社会の中で位置づけるマーケティングの視点が必要。自分で間口を狭めないこと、などを述べました。

 そして最後に、自身の研究を通した研究能力、社会とつながりうる話題にアンテナを張り、社会と自分の研究とのつながりを持つこと、スピーディで着実な「報連相」能力を培うこと、マーケティング視点を持つこと、ロジカルコミュニケーションスキル(結論が先で後から理由を述べる、サマリーをして詳細をつける、事実と想像の切り分けをする)を身につけること、これらを大学院の時代に意識的に身につけてほしいと締めくくりました。

 その後、聴講の学生をグループに分け、質問項目を整理させ、代表質問という形で質疑が行われました。六つの質問は多岐にわたっており、聴講した学生が博士課程進学を考えてみるきっかけを与える刺激的な講演会でした。

 なお、上記の講演会に先立ち、機械系の就職説明会が行われ、来春修了・卒業予定の12名の学生が各自の就職活動の経験を発表。会場を埋め尽くした後輩学生は熱心に聞き入っていました。 

理学部OBとの就職座談会が開催される

 平成24年度の「理学部OBとの就職座談会」が10月13日(土)の午後、理学部で開催され、理学部学生及び大学院の理学系院生70余名が参加しました。分野別の6会場で行われた理学部OBとの懇談会で参加者は、企業での仕事と会社が求める人材、求職活動の経験とアドバイスなどの具体的な話を聞き、今後の進路の参考にしました。

 今回の講師として招かれた理学部OBは、全員が数年前に大学院を修了した新進気鋭の若手会社員であり、うち1名は博士後期課程の修了生でした。また、今年初めての試みとして、キャリアパス形成支援室のアドバイザーとの懇談会ももたれ、これに参加の学部学生は大学院進学に関して熱心に質問を行っていました。

 座談会に参加した学生・院生は皆、参加して良かったとアンケートに回答しており、ほとんどの人が今後の就職活動に役立つと思うと述べていました。今年度の参加者は昨年度よりやや少なかったが、就職活動の状況には、すでに始めているとの回答が昨年よりも8ポイント高く、参加した学生の積極性がうかがえました。

 また、「貴重なお話が聞けたので、今後の就職活動に非常に参考になりました。もっと呼びかけして参加学生を増やすべきだと思いました」、「もっと回数を増やしてほしい」などの意見がありました。

 

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平成24年度第27~30回総合理工学特別講義

9月25日(火)、今年度の最終講義(第27~30回)がありました。

最終回は「コミュニケーション演習」と題して、CareerBlossom代表である宮崎結花氏によるコミュニケーションについての講義でした。

今回の講義では受講者は2つのグループに分かれ、グループワークを主に行いました。宮崎氏からは最初にグループワークのやり方について、①自由な気持ちで受講すること、②相手の話をよく聞くこと、③グループの時間を独占しないこと、④自他共に決めつけない姿勢を大切に、⑤自己開示の範囲は自分で決める、⑥守秘義務は守る、⑦講座は実践の第一歩である、等の説明がなされました。

次に二人一組となり、相手をお互いに紹介する「他己紹介」がありました。他己紹介は相手の名前、自分を一言で表すこと、今までの講義の感想、本日得たいことを含めた紹介でした。わずか四項目ではありますが、お互いの意思の疎通を促していました。

 対話の時に受ける感じについては「メラビアンの法則」というものがあります。これは見た目が55%、話し方が38%、内容が7%を占めるというものです。一方、就職の時のエントリーシートは、この内容7%を100%に表現する必要があります。面接時の表情の明るさなども、この見た目に含まれます。

 講義後半ではグループディスカッションが行われ、「研究成果と社会のつながりおよび日本の今後の技術開発」というテーマについて議論されました。各グループでは熱心に討論がなされ、それぞれの討論の内容について発表されました。続いてはエゴグラムの演習がありました。エゴグラムとは性格判断テストと同じで、5種類の項目から構成されており、この5種類からある程度の性格のタイプが判明します。

 最後に爽やか(アサーティブ)なコミュニケーションについての講義があり、3コマにわたる講義は終了しました。この演習を通じて受講生が積極的にコミュニケーションに参加しているのが大変印象的でした。

 この日の受講生からは、「普段会話したことのない人とのグループディスカッションでしたが、楽しくて良い経験になりました」、「いろんな考えを持った人の意見が聞けてよかった」、「他己紹介、グループディスカッション、傾聴演習など様々な視点でのグループワークが非常に良かった」、「このようなグループディスカッションの講義を最初のほうに行うと、受講者同士が仲良くなると思った」等々、大変好評を博する講義で今年度の講義は終了しました。 

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平成24年第26・27回総合理工学特別講義

 9月7日(金)第26回ならびに第27回の講義がありました。

 第26回は「グローバル『モノづくり』の実際~宇部興産㈱の事例紹介」と題して、宇部興産株式会社の白波瀬一夫氏による地域戦略・グローバル戦略に関する講義でした。

 まずは宇部興産株式会社について、かつては石炭を掘っていたが次の産業として鉄工(これは石炭採掘に必要であった機械を軸にした)、さらに石炭を燃料とし石灰石を原料にしたセメントや肥料を作ってきたことや、世の中の進歩と共にナイロンの原料となるカプロラクタムが伸びていった経緯等について紹介がありました。

 次に、白波瀬氏自身の化学系生産技術者としてのキャリアの紹介があり、業務例として原料回収設備、事故対策、重合プロセス革新等々が挙げられました。

 続いては、減退社会においてはどのような形でグローバルなモノづくりをするか、いくつかの例が示されました。具体的にはグローバル人材の定義・育成や、グローバルビジネスリーダーとしての研修、英語と仕事の関係、仕事の環境変化(①グローバルのVE進化、②グレートアジアの時代、③分業化する仕事)について説明がなされました。世界の急激な変化及び時代の急激な変化がある環境下では、自分の「ものの見方」をいかに練り上げるかが大切であり、結局はモノづくりといっても自分づくりに他なりません。

また、グローバル人材作りの足掛かりとなるものについては古今東西の事例から、人・組織・戦略について(孔子、孫子、ドラッカー)、行動と知識について(朱子、陽明)、リーダーについて(吉田松陰先生、渡邊祐策翁)、仕事について(だるま禅師、Steaven Jobs)、和について(聖徳太子)、プロジェクトについて(王允、RF.Kennedy)、グローカルについては(一灯照隅=かすかなりとも一隅を照らす、Think Global・Act Locally)を参考として説明されました。最後に変化が日常となる時代、「夢」を持って未来を創っていこうと激励されました。

 続く第27回は、「トクヤマにおけるグローバル展開・ある事例」と題して、株式会社トクヤマの野村博氏による地域戦略・グローバル戦略に関する講義でした。

 まずは株式会社トクヤマについて、1918年にソーダ会社(当時は日本曹達という会社名)から始まり、同時にセメント生産も始め一定の品質を得たこと、その後はシリカを中心にした化成品、特殊品、機能部材を製造し、中でも高純度ポリシリコンは世界第2位の生産高となったこと、トクヤマの特徴としては会社がコンパクトであり、工場内が有機的につながっていることで廃棄物の有効利用率を94.4%に高めて埋め立てに用いていた処分量を99.9%削減されたこと等が紹介されました。

 周南市には高度製品であるポリシリコンおよびシリカヒュームプラント工場が建設されていますが、このシリコンには高純度シリコン、レオロシール、エクセリカなどが含まれ、これらは半導体ウエハー、太陽電池などの材料です。現在太陽電池用のシリコン工場はトクヤマ製造所を中心にしていましたが、マレーシアにも建設しています。しかし、ポリシリコンは中国景気の減速などもあり、供給過剰となっています。また、価格もこの一年で1/3程度に下落しました。中国には徳山加工という合弁会社をつくり、乾式シリカ等を生産しています。

 このように海外に出た理由には、中国国内で消費され、輸送コストの低減があります。その他海外の同業者、国内の同業者の進出があったためでもあります。中国で成功するには、①市場ニーズに対するスピード感ある対応、②品質とコストのバランス感覚、③異文化を受け入れた上での試作立案そして実行、これらが必要です。

 野村氏はマレーシア工場建設に携わり、中国では現地の社長を務められたご自身の経験から、日本と中国の文化の違いについて、次の点を挙げられました。①日本は全他主義、中国は個人主義であること、②日本人は「~が困難」など曖昧な表現が多いこと、③中国では人材育成、共同作業が難しいこと、④中国は男女平等であること、⑤日本は上下関係のつながりがつよいこと、中国は信頼関係のつながりが強いこと、です。

この日の受講生からは、「人の成長のスライドと、工場の発展の図のスライドが対比されていて興味深かった」、「産業を作ることで、その地域の生活を作っていくことができると、ためになる話が聞けた」、「なぜグローバル化が叫ばれるのか、よく理解できた」、「中国と日本との文化の違いは印象深かった。考え方は違うが、考えたらすぐに行動する点は勉強になった」等の感想がありました。

 

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平成24年度第24・25回総合理工学特別講義

  9月3日(月)、第24回ならびに第25回の講義がありました。

 第24回は「地域のグローバル戦略」と題して、前宇部市長の藤田忠夫氏による地域戦略・グローバル戦略についての講義でした。

 この回は「宇部の成長戦略」としてこれまで行ってきた産学連携や国際化や街づくりについて、また「宇部の歴史」として多くの産炭地域の都市が疲弊するなかで、なぜ宇部は生き残りえたかについて、行政側からの詳しい解説がなされました。

 また国際化に宇部が大きな役割を果たしている「グローバル500賞」や「UBEビエンナーレ」についても分かりやすく説明がなされ、ヴェネチァビエンナーレ等の現地の様子についても写真を見ながらの解説に聞き入っていました。

 続く第25回は「地場企業のグローバル戦略」と題して、株式会社澄川酒造場の澄川宜史社長による講義がありました。

 澄川氏は18年前、大学卒業後に実家の造り酒屋に戻り、老齢のため引退した杜氏に代わり、工夫と努力を重ねて、「東洋美人」という一地方の日本酒を10年足らずで全国的に知られる銘酒として生産するに至り、数年前に社長に就任しました。この夏のロンドンオリンピックに際しては3.11への国際支援を感謝するイベントとして中田英寿氏が開いた日本酒バーに協力し、日本を代表する酒造五蔵の一つの蔵人として渡英しました。

 講義では、学生時代には日本酒が好きではなかった澄川氏が、醸造学科在籍中の大学3年の時、山形県の高木酒造で実習を行う中で、身を削って酒を造る光景を目の当たりにして酒屋を経営者としてではなく酒造り人として継承する役割に目覚めたことがまず話されました。

 酒造りの現場の苦労・努力は、某メディア製作の「銘酒誕生物語」という1時間の番組をDVDから抜粋紹介することで示され、清酒製造の要点をまとめた資料も配布されました。山田錦という酒米に巡り合い、これを自ら生産・精米し、温度管理はもとより1%単位の水分管理を徹底させることでキレの良い美味しい日本酒を得る工程が説明されました。現在、従業員十数名で年間十万本を生産し、選ばれた酒店にのみ出荷して、良いものを求める顧客に応えるという経営方針をとっているそうです。

 酒造りの現場では、これを担う古き良き人間関係が重要であることを澄川氏は強調しました。単なる根性論ではないとして、気が利く働き手なのか否かを経営者側は見ていること、必要な気配りをして、かつ、気を利かして先取りの心意気を発揮する若者であって欲しいとのメッセージもありました。

 一昔前、日本酒は洋酒やビールに押されて落ち目でしたが、良質の醸造酒が各地で生産されるようになり、国としても「国酒」として世界にアピールするアクションをとりつつあります。ロンドンオリンピックでの中田英寿氏の日本酒バーの開設もしかり。そうは言っても、地方の小さい酒造所で出来ることは限られており、同業者のつながりで今後の展開を図る姿勢が強調されました。

 本講義での青年実業家の具体的で含蓄有る語りは、受講生に感銘を与えるものでありました。

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平成24年度第22・23回総合理工学特別講義

 8月31日(金)、第22回ならびに第23回の講義がありました。

 第22回講義は「歴史上の人物に学ぶ リーダーシップ」と題して、元中国電力社長の白倉茂生先生によるリーダーシップとコミュニケーションについての講義でした。

 この講義では主に①リーダーシップの定義、②人間力とリーダーシップ、③歴史上の人物から学ぶリーダーシップ、④自己の人間力を知る」の四つの大きなテーマについて、それぞれ詳しく分かりやすい解説がなされました。

 それぞれのテーマからは、定義を掘り下げ、「IQ(知能指数)」と「EQ(人間力)」の違いについて考え、様々なタイプの指導者を取り上げて「リーダーに求められる資質」について分析し、自分自身のEQを知るための診断チェックを行いました。また自身のEQ能力を測る診断については、EQ能力を構成する4領域(自己対応能力・他者対応能力・社会性・精神性)についての解説や、人間力を構成する3要素(人間的魅力・人間的迫力・人間的底力)についての詳しい説明がありました。

 続く第23回講義は「グローバル・ボーダレス時代における企業の研究開発」と題して、安川電機株式会社(九州工業大学)の佐々木巌氏による講義でした。

 この講義では「グローバルを考える」を主なテーマとし、自身の所属する安川電機株式会社の紹介を通して、グローバル企業の中で「グローバル」の必要性やドクター時代に世界へ目を向けることの重要性について、詳しく分かりやすい解説がなされました。

 また、グローバルにおける今後の課題やグローバルマインドを育てるために大切なことについても、自身の経験談を交えながらふれていきました。

 この日の受講生からは、「今後リーダーとなっていくには何が必要であるかを学ぶことができました」、「リーダーシップとは何かについて歴史上の人物を挙げて分かりやすく説明して頂いたので、非常に分かりやすかった」、「グローバル化に対応するにはどうしたらいいかを学ぶことができた」、「グローバル=コミュニケーションだということを学んだ」などの感想がありました。

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平成24年度第20・21回総合理工学特別講義

 8月24日(金)、第20回ならびに第21回の講義がありました。

 今回は理工学研究科の和田憲造教授による「技術者倫理」と題しての2コマ連続の講義でした。

 本講義では、「技術者とは」といった定義の解説から始まり、技術者倫理や倫理について、また法と倫理やモラルについて、モラルに従う判断の方法や倫理問題の解決等々、実例を交えながら様々な項目について大変詳しい解説がなされました。

 また講義の中では「技術者倫理問題」としていくつかの設問について考えたり、実際にあったリコール問題について、リコールした場合としなかった場合の費用予測等から価値判断基準で間違っていると思われる点等について考えました。

 この日の受講生からは、「技術者倫理に関する事例が多く非常に理解しやすかった」、「技術者は必ず技術についての責任を持つということがわかった」、「誰のための、何のための技術なのかを改めて考えさせられる内容だった」、「技術者として今後働く場面では今日学んだ技術者倫理が活かせると思った」などの感想がありました。

 

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平成24年度第18・19回総合理工学特別講義

 8月19日(日)、第18回ならびに第19回の講義がありました。

 この日も技術経営研究科との合同授業(技術経営研究科福岡教室との遠隔講義)で、「情報化製造技術特論」と題して、技術経営研究科の上西研教授による「デジタルエンジニアリング(DE)革命のインパクト」ならびに「CAE(Computer Aided Engineering)」を主なテーマとした2コマ連続の講義でした。

 1985年当時まではME(マイクロエレクトロニクス)革命であり、数値制御を中心にしたものでした。DE(デジタルエンジニアリング)革命とは情報化製造技術であり、設計・製造プロセスをデジタル化により製造開発プロセスの革命となりました。IT革命と平行して、設計製造現場ではDE革命が進行しました。3D-CADおよびCAEがDEの中核です。これらのツールを用いることにより開発時間と開発コストを削減しようとするものであります。3次元形状モデルは次の点で有利になっています。①形状定義が数学的に正確で厳密である、②直感的な視覚化による理解の容易性、つまり図法、製図法の訓練が不要である、③デジタル情報のため品質の劣化がない、④他の目的にも活用できる、以上の点で利用価値が大きくなっています。DE関連ツールの売上高は最近徐々に鈍化しており、かなり行き届いている現象が見られます。また、リーマンショックにより新規DEツールの売り上げが落ち込みました。なお、DEで設計した例も示されました。

 CAE(Computer Aided Engineering)の構成は計算に必要な情報を入力・生成し(Prepocessor)、方程式を作り解析する(Solver)、計算結果を出力し、ビジュアル化する(Postprocessor)という一連のプログラムです。プロセスは構想→設計→検証→研究→対策の順となります。

 IT化するには方程式(構造解析、熱流体、電磁場解析、音場解析等)を作成しながら、それらを解いてゆくことになります。また、これらの数理モデルは偏微分方程式になる事が多く、差分法、境界要素法、有限要素法、任意曲線法等の解法があります。結局CAEの目的は①コンセプトを明確にすること、②形の創造、③設計開発における業務効率と生産性の向上、④現象の具現化、⑤トラブル対策に有効であこと、です。上西教授からは、このCAEを用いた自動車エンジン等の開発例および、リコール届出不具合発生原因に関する説明がありました。しかし、①解析モデル作成が必要、②解析に必要な機能が不十分、③3次元解析の精度が必ずしも良くない、等の欠点も見つかっています。

 CAEの問題点を克服するためには、ALD(Analysis Led Design)に移行しています。これは詳細設計の前に全体の最適化を目指します。ヒット商品は確信が得られなければ詳細設計には進みません。漏れのない厳格な事前評価により手戻りを排除しようとしたものであります。

 

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平成24年度第16・17回総合理工学特別講義

 8月18日(土)、第16回ならびに第17回の講義がありました。

 この日は技術経営研究科との合同授業(技術経営研究科福岡教室との遠隔講義)で、「創造的問題解決特論」と題して技術経営研究科の上西研教授による「創造的問題解決の概要」ならびに「TRIZの概要」を主なテーマとした2コマ連続の講義でした。

 創造的問題解決特論とは、創造的問題解決法の全体的な考え方を中心にしています。まず、創造とは異質なA・Bを組み合わせ、新しい価値を持ったCを創り出すことを意味しています。また、創造性の阻害要因もあります。先入観や思い込みなどの認識の関、白黒を早く着けたがる文化の関、批判的な感情など感情の関、幅の狭い知識のような知識の関である。これらの例を示し、想像力のチェックを行いました。問題解決法を分類すると、発散技法、収束技法、統合技法および態度技法があります。発散技法には①自由連想法(ブレインストーミング法、少し規律をもったブレインライティング法=例えば一人が3個ずつ意見あるいは発想を示す)、②強制連想法(チェックリスト法、形態分析法、TRIZ)、③類似発想法(NM法、シネックス法、TRIZ)があります。類似発想法では目立たない灰皿の開発例を示しました。また、収束法には④空間法(演繹法、図書分類帰納法、KJ法)があります。KJ法は川喜多二郎氏の方法であるが、ブレインストーミングを活用しながら1つの結論にまとめていきます。

 他にも⑤統合技法(ハイブリッジ法、ワークデザイン法、TRIZ)および⑥態度技法(自律訓練法、ロールプレイング法)があります。この講義では、これらの個々について詳しい説明がありました。

 TRIZは技術課題を共通の土台の上で効率よく解決する手法であり、過去の科学技術の知識を整理、共通化し、問題解決のための分析法と解決法両方を含む方法論とそれらの知識を提供しています。ロシアの特許審判官Genrich Altshullerが250万件に上る特許の統計分析に基づく問題解決技法を提唱しました。TRIZにおける問題解決の手順は①問題を定義する②解決策を生成する(解決ツールは11)、②矛盾(これには技術的矛盾と物理的矛盾がある)(矛盾・対立問題の解決法は40)、③発明原理(Altshullerの矛盾マトリックス、40の発明原理、39の矛盾パラメータの利用)の順です。上西教授からはこれらの発明原理やパラメータの内容について詳しい説明がありました。予めこれらのパラメータがあるとブレインストーミングでは思いつかないし、抜けもありません。発明レベルに関する内容も含まれています。

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平成24年度第14・15回総合理工学特別講義

 8月6日(月)、第14回ならびに第15回の講義がありました。

 今回は大学研究推進機構・知的財産センターの知的財産センター長佐田洋一郎教授による「研究者として知っておきたい知的財産の基本知識」と題して2コマ連続の講義でした。

 本講義では大学が知的財産に取り組むまでの経緯に始まり、主な内容として「大学と知的財産の取り組み」、「知的財産や特許取得についての基本知識」、「論文や研究体制と特許出願」、「実例に学ぶ特許トラブル回避策」、「意匠・商標」等々多くのテーマについて学びましたが、知財実務入門として大変丁寧な解説がなされました。

 また、山口大学とコクヨの共同開発である研究ノート(意匠権・商標権取得済み)が説明されたり、コピー商品については実際に市販されているいくつかの例が目の前に並べられたりと、身近な実例を交えた親しみやすい講義となりました。

 この日の受講生からは、「知的財産権の複雑さを知りました。研究者として成果を市場に出す際には必要不可欠なものだと感じました」、「実際に商品を見せて頂いての講義だったので、とても頭に残り楽しかったです」、「研究ノートの記入法や共同研究における権利の範囲など、具体的で明確な説明だった」などの感想がありました。

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平成24年度第12・13回総合理工学特別講義

  8月3日(金)、第12回ならびに第13回の講義がありました。

 第12回講義は「私的キャリア形成論」と題して、理工学研究科キャリアパス形成支援室の増山博行アドバイザーによる自身のキャリア形成論についての講義でした。

 この講義では「大学院の役割と現状」、「ポストドクターの雇用問題」、「大学院教育に求められているもの」「いかにして学位を取得し、職を得るか」等の大きなテーマについて、自身の経験談を交えながら分かりやすく丁寧な解説がなされました。それぞれのテーマについては詳しいデータが示されると同時に、博士課程学生を取り巻く諸問題等も挙げられました。また、現在までの大学院教育改革についても、様々な面からの検証により見えてきた成果と課題についても取り上げました。

 続く第13回講義は「企業における研究開発マネジメント」と題して、技術経営研究科の淺田宏之特命教授による講義でした。この回の主題は「産業界の研究開発」ですが、淺田特命教授自身の長年にわたる企業での研究開発等の経験談も交えながらの講義でした。

 主なテーマとしては「日本の産業構造・研究開発投資」、「研究開発における課題と障壁・マネージメントの実際」、「イノベーションについて」等が挙げられ、それぞれについて詳しい解説がなされました。

 また研究テーマ設定のプロセスや研究開発の各段階について、および研究テーマの段階管理等についても実体験を交えながら分かりやすい説明がありました。

 この日の受講生からは、「現在の研究教育の状況を背景に、自分の置かれている状況の理解を深めることができた」、「現状を知り何をすべきかが理解できたので、大学院の教育システムおよび支援の紹介が大変ありがたかった」、「企業の戦略について学ぶ良い講義だった」、「商品化するための研究には様々な壁を越え、確かなビジョンが必要になることを知りました」等の感想がありました。

 

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平成24年度第10・11回総合理工学特別講義

7月19日(木)、第10回ならびに第11回の講義がありました。

第10回は、「企業における研究開発」と題して、大学研究推進機構(産学公連携センター)の浜本俊一コーディネータによる講義でした。

自身の長年にわたる大手化学系企業での勤務経験を基に、研究開発概況や企業における研究開発の重要性・事業化までの流れ、研究のテーマ設定や人材育成について等、多くの項目にわたり大変分かりやすい解説がなされました。また自身が携わった開発製品の研究開発体制や人材育成等についてふれ、研究開発をいかに進めたかについての解説がなされました。

また、研究開発は企業成長の源泉であることや、テーマの創出から製品化までの各段階で適切なマネジメントが必要であること、研究開発のリーダーに求められる資質等についても分かりやすく詳しい解説がなされました。

続く第11回は「企業の研究活動と産学連携」と題して、大学研究推進機構(産学公連携センター)の森健太郎准教授による講義でした。

 この講義では主に日本や山口大学における産学官連携の歴史を振り返り、産学官連携の目的や期待されることについて産・学(研究者)・官それぞれの立場から考察するとともに、企業から求められる人材像について詳しい解説がなされました。

また山口大学での共同研究件数や特許出願件数の推移や本学の技術が商品になった実例や、産学連携・技術移転を巡る背景等についても説明がなされました。

この日の受講生からは、「研究開発におけるテーマの重要性と、テーマを生み出すアイデアが新たな技術を生み出すということが分かった」、「これから先のニーズを考えたり、リーダーシップや部下育成も研究者として重要なことであり、決して研究における問題発見と解決が全てではないのだと思った」、「産学連携のシステムを初めて知った」等の感想がありました。

 

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平成24年度第8・9回総合理工学特別講義

7月13日(金)、第8回ならびに第9回の講義がありました。

第8回講義は「ベンチャー起業というキャリアパス」と題して、エコマス株式会社の安藤竜馬代表取締役社長による自身の経験談を交えた講義がありました。

安藤氏は本学の博士前期課程修了後の2002年に、システム開発のベンチャー企業を興しました。自己紹介を兼ねた起業に至るまでの経歴や会社紹介とならび、安藤氏からみた「会社が望む人物像」や重要と思われる「学歴より学力」等の概念についても解説がなされました。

また大きい会社のメリット(企業として安定した仕事ができる、等)と小さい会社のメリット(自分のがんばりが成果に表れやすい、等)の比較や起業家に必要な資質(自分を変えることができる、等)についても詳しい解説がなされました。

最後に博士課程時代に必要なこと(趣味に時間を使うこと・自分に投資すること)や、研究をする時に考えること(何が新しいのか?何が違うのか?等)についての解説に「今全力を出すこと」や「与えられていることはチャンスである」とのメッセージを添えて講義を終了しました。

続く第9回講義は「ドクターの将来の為に~社会で活躍する人になるには~」と題して、株式会社リアセックの松村直樹代表取締役による講義がありました。

松村氏は17年間に及ぶ㈱リクルート勤務の後、自身で会社を設立しました。そのリクルート時代の経験から様々なテスト開発に着手し、企業における有用な人材を求める手法を開発されました。

講義前半は、パフォーマーに求められるものについての解説を主として進められました。

まずは、パフォーマーに求められる基礎編として対人基礎力や対自己基礎力といった主な基礎力についてや、大学院生の持つ基礎力の分析について詳しい解説がなされました。続いては上級編として、他者を理解し尊重するといった社会的思考力等についても詳しい説明がありました。ある企業で実施された「キャリアデザイン研修」の実例を交え、「自己イメージ」を考えることにもふれていきました。

講義後半では演習として性格タイプの説明を自己診断を行いました。自己診断は①外交と内向を示す指標、②感覚と直感を示す指標、③思考と感情を示す指標、④判断的態度と知覚的態度を示す指標から構成され、これらの指標で判断して各自の伸ばす方向を見出すことが可能です。

この日の受講生からは、「企業が考える必要な人物像を聞けたことはとてもよかった」、「キャリアパスに大いに役立ちました」、「今回の講義は自分がどんなタイプなのかを段階的に判定するものだったのですごく役立ちました」「相手を思いやったり、許したり、認めることがコミュニケーションにおいて重要だということが分かりました」等の感想がありました。

 

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平成24年度第5~7回総合理工学特別講義

 7月5日(金)知財実務入門として、3コマにわたり大学研究推進機構の李准教授の講義がありました。

1コマ目は「研究に役立つ知財情報活用」と題して、知的財産をめぐる動向から特許情報と研究開発までを幅広く学びました。まずは「知的財産」についてのイメージを話し合い、主要国の特許出願状況や特許制度のルーツをはじめ、大学を取り巻く知的財産の概況等について学び、特許情報と研究開発等については実例を交えながらの分かりやすい解説がなされました。

また1コマ目の講義後半では普通紙複写機(コピー機)開発で当時シェア100%を誇るゼロックスに立ち向かうキャノンの技術者達の挑戦をまとめた映像も視聴しました。

2コマ目からは講義場所を図書館2階のインフォメーションルームに移し、「特許検索演習1~IPDLを使いこなそう!広報テキスト検索~」と題して演習に入りました。

まずは知的財産制度の概要や特許法・特許出願から特許取得までの流れや要件等特許制度の基礎知識を学び、特許電子図書館(IPDL)の演習に入りました。

特許電子図書館(IPDL)はインターネットを通じて誰もがいつでも手軽に利用でき、6,000万件を超える特許情報を閲覧・検索することが可能です。講義では実際に特許電子図書館(IPDL)にアクセスし、公報テキスト検索を行いました。

 この講義ではほとんどの受講生が特許電子図書館(IPDL)の閲覧・検索を初めて行いました。公報テキスト検索は実際に自分で検索をしましたが、李准教授による丁寧で分かりやすい説明によりスムーズにこなしていました。

続く3コマ目では「特許検索演習2~IPDLを使いこなそう!~特許分類検索~」と題してさらに踏み込んだ演習を行いました。

ここでもIPC,FI、Fタームといった専門用語の解説に始まり、特許分類検索の基礎知識を学び実際に検索演習を行いました。

この日は長時間にわたる講義となりましたが、初めて特許検索演習を行う受講生がほとんどで、大変有意義な講義でした。

この日の受講生からは、「要点をついた説明で分かりやすかった」、「特許検索演習では公開テキスト検索等を学べて非常に勉強になった」、「特許を検索する方法は誰かに聞かないと分からなかったため、今回その方法が分かっただけでもとても有益であった」等の感想がありました。 

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平成24年度第3・4回総合理工学特別講義

 6月29日(金)、第3回ならびに第4回の講義がありました。

  第3回講義は「私的キャリア形成論」と題して理工学研究科の堀憲次研究科長による自身のキャリア形成論についての講義でした。

 講義の中ではこれまでの研究年表から長年にわたり計算化学の研究分野に携わってきた背景や発表論文、また博士研究員として二年間を過ごしたNY時代や研究指向の変換時期等にふれ、NYでの滞在は日本を客観的に見ることのできる非常に良い機会だった等と振り返りました。研究者と技術者の大きな違いや、博士号取得はとてもよい経験になるので有効に活かしてほしいとの解説もなされました。

 2009年には本学発ベンチャー企業の㈱TSTechnologyを設立し、計算化学と情報化学を融合した反応解析をアシストするデータベースの開発や合成経路開発への計算化学の導入等を行っており、その現状やこれからの展望についても説明がなされました。

 続く第4回講義は「政策と研究開発:中央省庁の役割」と題して、大学研究推進機構産学公連携センターの平井信義教授による講義がありました。

この講義では、現代の産業構造ビジョンの問題意識を掘り下げ、日本経済の行き詰まりや企業のビジネスモデルの課題、今後の産業構造転換の方向性等について詳しく分かりやすく解説がなされました。

 また、日本再生の基本戦略として地域経済活性化の取組について、様々な課題や対応の方向性のほか、それぞれの地域の特性に合った多様な発展モデル(国際競争力拠点化・新地域基幹産業育成・観光交流発展化等々)が紹介されました。他にも産業集積の活性化の推進や新たなエネルギー社会の実現等、多岐にわたる解説がなされ、大変有意義な講義でした。

 この日の受講生からは、「話の内容が具体的で非常に分かりやすかった」、「今後どのような考えを持って研究を行っていけばよいかが分かった」、「国際的に日本の産業の低下が深刻となっている現在、中小企業の役割がとても大きなものとなっていることが分かり、とてもよい講義だった」などの感想がありました。

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博士後期課程進学説明会実施について(2012.6.22)

 6月22日(金)に理工学研究科主催で博士後期課程への進学説明会を開催しました。

最初に、堀理工学研究科長・キャリアパス形成支援室長から博士課程の現状やドクターとして身につけてほしい能力について、また好きなことを身につけて社会に役立ててほしいといった話がありました。

次に、キャリアパス形成支援室の浜田アドバイザーからは海外に目を向けることの重要性、就職前に身につけておくことや就職の際に考えておくこと、また、本学の博士教育や博士課程学生への支援内容等についての説明がありました。

続いて工学部学務課学生係の中村係長からは博士課程学生を対象とした各種奨学金制度や助成金等についての説明がありました。

最後に工学部学務課教務係の桂係長から博士後期課程における履修、学位取得と経済支援制度と題して履修や博士学位論文等についての説明がなされました。また、博士前・後期課程を3年に期間短縮して取得する際の経済支援制度や海外研究支援や助成金等についての説明がなされました。

 

 

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平成24年度第2回総合理工学特別講義実施(2012.6.18)

6月8日(金)、「求められる人材」と題して、株式会社エイト日本技術開発の永井泉治氏の講義がありました。

講義では、大学時代を休学して渡米後二年間アメリカの高校に通い、その後知人をつてに南米11ヶ国を回ったこと、本学で学位取得後に技術士を二分野およびRCCM(建設コンサルタントの技術資格)を四分野取得されたこと等、御自身の経験談を交えながらのお話しがありました。

また、博士の就職に関しても時代考証を行い、現在の労働人口に着目した考え方も示されました。今後博士号取得者が目指すべき方向として①正社員、②専門職、③エキスパートorプロフェッショナルとし、組織内だけでなく組織外からも評価の得られるスペシャリストになるべきであるとの解説がありました。 他にもプロ意識を構成する3要素(自己概念・専門技能・他者認知)やプロフェッショナルの定義等々についても、分かりやすく解説がなされました。

最後に参考となる行動規範として、前に進む姿勢、考えながら行動すること、できることをやる、頼まれた仕事をむやみに断らない、時代が望む人間像に柔軟に対応すること、時代に対応できる人材こそが評価であること等が述べられました。

この日の受講生からは、「プロ意識を構成する3要素について詳細な説明があり、今後どのような意識をもって取り組むべきかわかった」「昔から現在までの労働市場の変化がわかりやすかった」「プロフェッショナルになるための重要性と、なることの難しさを感じた」「早くプロになれるように努力が大切だということがわかった」などの感想がありました。

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博士後期課程進学説明会開催のご案内(2012.6.15)

このたび、キャリアパス形成支援室では、修士および学部在学中の学生の方を対象として、博士後期課程進学の意義を考えてもらうと共に、各種の支援体制、制度、(海外留学のチャンスなどの)開かれた機会を周知することを目的として、下記のとおり博士後期課程進学説明会を開催することとしました。

 【日時】平成24年6月22日(金)13:00~14:20

 【場所】E21講義室

(プログラム)

 1.博士課程の現状と今後

  堀 憲次 理工学研究科長・キャリアパス形成支援室長

 2.博士になるには、博士になれば

  浜田 純夫 キャリアパス形成支援室アドバイザー

 3.博士後期課程学生対象の奨学金について

  中村 年行 工学部学務課学生係 係長

 4.博士後期課程における履修、学位取得と経済支援制度

  桂  仁  工学部学務課教務係 係長

※こちらもご覧下さい ⇒ 

6.22ドクター進学説明会チラシ.pdf 

なお、資料準備の都合上、参加を希望される方は、以下の事務担当まで参加申込をお願いします。

【参加申込・問合せ先】

 キャリアパス形成支援室(担当:大川)

 ℡:(0836)85-9983

  E-mail:career@yamaguchi-u.ac.jp

 

 

 

平成24年度第1回総合理工学特別講義実施(2012.6.14)

6月5日から今年度の総合理工学特別講義(キャリアパス)が開講されさました。

第1回は「イントロダクション:博士のキャリア問題を考える」と題して、キャリアパス形成支援室長補佐の藤井准教授(理工学研究科)による講義がありました。

藤井室長補佐からは、博士号取得後のキャリア構築に有益な知識や情報の教授を大きな目的とした本講義の開設目的や概要、博士人材のキャリア構築や企業からの視点、博士課程修了者の就業状況等について、自身の経験談を交えながらの解説がありました。

この日の受講生からは、「博士が社会でどのような能力が必要になるのか、どのようなスキルを身につけなければならないのか具体的で分かり易かった。」「学生に対しても問いかける場があり、授業に入っていきやすかった」「これからの講義が楽しみだ。少しでも多くの事を学んで今後の進む道を選択するために活用したい」などの感想がありました。

 

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キャリアパス形成支援室設置について(2012.5.15)

山口大学で学ぶ博士後期課程学生の皆さんに対する個別のキャリア形成支援組織として、このたび理工学研究科に新たにキャリアパス形成支援室が設置されました(旧名称:イノベーション人材育成支援室、平成24年度に産学公連携・イノベーション推進機構から理工学研究科へ移管されました)。

支援室では、高度科学技術人材の育成に関する政府の戦略・指針等を踏まえ、学生個々人のキャリア形成をサポートするための支援活動や、博士課程学生のための職能向上教育プログラムの企画と開発などを行います。

 
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左より、浜田アドバイザー、堀室長、増山アドバイザー、藤井補佐

*室員構成*
室長:堀憲次(理工学研究科長)
室長補佐:藤井文武(理工学研究科)
アドバイザー:浜田純夫(常盤地区担当)
アドバイザー:増山博行(吉田地区担当)

 

お知らせ

※平成24年4月より、イノベーション人材育成支援室は、産学公連携・イノベーション推進機構から理工学研究科へ移管致します。

平成23年度産学公連携・イノベーション推進機構「イノベーションシーズ育成プログラム」研究成果最終報告会(平成22年度採択課題)を開催

2012年3月14日(水)、常盤キャンパスのVBL3Fセミナー室において、平成23年度山口大学産学公連携・イノベーション推進機構「イノベーションシーズ育成プログラム」の研究成果最終報告会を開催し、約30名の方にご参加頂きました。

 今年度をもって終了する本プログラムは、旧山口大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリーの研究助成制度「VBL実用化研究(シーズ育成)助成プログラム」を産学公連携・イノベーション推進機構が承継・発展させ実施してきた学内研究助成プログラムです。学内教職員の研究シーズを育成・強化するため、イノベーション創出につながる萌芽的成果が得られることが期待される研究課題に対して助成しています。採択課題ごとに担当コーディネータを配置し、定期的な研究室訪問等により研究の進捗状況をきめ細かに把握し、特許化支援や展示会等を通じたシーズニーズのマッチング支援、競争的外部資金獲得に向けたサポート等を継続的に行うことにより、研究者と一丸となって研究シーズの育成・強化をはかることを特徴としています。

 最終報告会では、はじめに三池副学長/産学公連携・イノベーション推進機構長から、本プログラムはより発展的な形で呼び水プロジェクトにつながっているとの開催挨拶がありました。本プログラムの事務局では、イノベーション支援部門の李イノベーション人材育成支援室長から本助成プログラムの概要と支援実績紹介がありました。引き続き、大学院医学系研究科の坂野滋講師(代理発表:西嶋淳医師)、大学院医学系研究科の赤田純子助教、大学院理工学研究科の山吹一大助教、農学部の山本晴彦教授(代理発表:園山芳充学術研究員)、大学院理工学研究科の中山雅晴教授の各先生から分かりやすく丁寧な研究内容や成果、今後のイノベーション創出に向けた展望について発表があり、活発な質疑応答もなされました。

 最後に、堤イノベーション支援部門長の閉会挨拶をもって、本報告会は盛況のうちに終了致しました。

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   三池副学長による開催挨拶        李准教授による概要・実績紹介

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   西嶋医師による代理発表            赤田助教による発表

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     山吹助教による発表          園山学術研究員による代理発表

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    中山教授による発表          堤イノベーション支援部門長による閉会挨拶


平成23年度産学公連携・イノベーション推進機構セミナー(第6回)「売れぬ時代発想の転換が会社を救う! 桁違いに売れるための発想法セミナーを開催

2012年2月17日(金)、宇部市の常盤工業会館にて、第6回産学公連携・イノベーション推進機構セミナー「売れぬ時代発想の転換が会社を救う!桁違いに売れるための発想法セミナー」が開催されました。本学はもちろん、地域の企業や行政の方をはじめ九州や関西といった遠方からの参加者を含め総勢54名(学外35名、学内19名)の方々にご参加頂けました。

講師には山口大学客員教授の羽根拓也氏(株式会社アクティブラーニング代表取締役社長)をお迎えし、発想の転換や新たな価値の創造等について具体的な事例を題材に、参加者に分かりやすく御講演して頂きました。
また、このセミナーは従来の受動的な講義形式ではなく、参加者が四人一組のグループとなり、講師から与えられた質問等について一人一人の意見を順番に発表するワークショップ形式で進められました。

主な内容は、初めに、ここ数年の音楽配信産業の実例を基に、時代の変遷と共に社会が求める教育の考え方が変化していること、つまり世界が激変し世の中の仕組みも激変していることが説明されました。また、グループワークを繰り返し、成長する人には発想の数が多いことが説明されました。
次に、衰退する地方ビジネスを例に挙げ、事業主自身は自社製品に価値がないと思っていても環境や場所、視点を変えれば大きな価値になりうることや、ウェブで世界がボーダレスとなった現代においては他との差異が大きなポイントとなり価値を生むことが説明されました。
また、星野リゾートやハウステンボスといった成功実例の戦略を分析し、何を残し何を新しく作るのか等のサービスの明確化や、方向性を定めてその手法を徹底的に追及することが変革や新時代に求められる力であることについて説明がなされました。

最後に講師から非連続の成長には強いこだわりが不可欠であることが説明され、セミナーは盛況のうちに終了しました。
参加者からは「自分で考える参加型のセミナーだったのでよかった」、「異なる業界の人と普段と違った考えを議論でき、たいへんおもしろかった」、「発想を出せないと可能性が増えないという点を改めて実感した」、「身近な話題から成功例までとても分かりやすく、納得する点ばかりでした」等々の声が寄せられ、大変好評なセミナーでした。

セミナー資料はこちらから(学内限定)

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     講師の羽根客員教授            セミナーの様子

◇第6回産学公連携・イノベーション推進機構セミナーのご案内◇

◇第6回産学公連携・イノベーション推進機構セミナーのご案内◇

来る2月17日(金)14時30分~、下記セミナーを開催致します。
参加ご希望の方は、お名前・ご所属・ご連絡先(℡またはE-mail)を
career@yamaguchi-u.ac.jp までご連絡下さいますよう、お願い致します。

■平成23年度山口大学産学公連携・イノベーション推進機構セミナー(第6回)
  売れぬ時代 発想の転換が会社を救う!
  桁違いに売れるための発想法セミナー
 
【日時】平成24年1月20日(金)14:30~16:30
【場所】常盤工業会館(宇部市東梶返1-10-8)
【講師】羽根 拓也氏
     (㈱アクティブラーニング代表取締役社長)

【内容】
 ▼産業突然死の時代
 ▼過去最高益を出す企業の特徴
 ▼赤字から奇跡の復活を果たした「長崎ハウステンボス」
 ▼全ての鍵は「ブレない価値創造」にあり!
 
主 催:山口大学産学公連携・イノベーション推進機構
 参加費:無料
 
お申込み・お問合せ先:
  山口大学産学公連携・イノベーション推進機構
  イノベーション人材育成支援室
   Tel:0836-85-9983 Fax:0836-85-9962
   E-mail:career@yamaguchi-u.ac.jp
 
ホームページ:
 http://www.sangaku.yamaguchi-u.ac.jp/information/event.php?id=E2011120614150209

平成23年度「イノベーションシーズ育成プログラム」研究成果 最終報告会について

山口大学産学公連携・イノベーション推進機構が実施しています、平成22年度「イノベーションシーズ育成プログラム」採択課題[研究期間:H22年10月-H24年3月]の研究成果最終報告会を下記の要領で開催いたします。

【日時】平成24年3月14日(水)13:00-15:30 
【場所】産学公連携・イノベーション推進機構3F セミナー室(常盤キャンパス)
【参加対象者】学内教職員、学生等

【プログラム】
 13:00~13:05 開催挨拶
 13:05~13:15 本助成プログラムの概要と支援実績紹介                
 13:15~15:25 研究成果発表 
 13:15~13:40 コピー数多型(CNV)キットを用いた精巣癌患者に対する個別化医療
          大学院医学系研究科 講師 坂野 滋
 13:40~14:05 蛋白チップによるピロリ菌特異抗体プロファイリングと疾患予測検査方法の開発
           大学院医学系研究科 助教 赤田 純子
 14:05~14:30 クラウンエーテルの運動性を利用した新規リチウムイオン二次電池用ポリマーゲル
           電解質の開発とイオン伝導性の向上に関する研究
           大学院理工学研究科 助教 山吹 一大
 14:35~15:00 長日性農作物の光害を阻止する屋外照明技術の開発
           農学部生物資源環境科学科 教授 山本 晴彦
 15:00~15:25 マンガン酸化物のナノ構造制御から次世代キャパシタデバイスの応用展開
           大学院理工学研究科 教授 中山 雅晴
 15:25~15:30 閉会挨拶

なお、「イノベーションシーズ育成プログラム」は、山口大学旧ベンチャー・ビジネス・ラボラトリーの研究助成制度「VBL実用化研究(シーズ育成) 助成プログラム」を承継、発展させ実施している学内研究助成プログラムです。学内教職員の研究シーズの育成・強化をはかるため、イノベーション創出につながる萌芽的研究成果が得られることが期待される研究課題に対して助成しています。採択課題ごとに産学連携コーディネータを配置し、定期的な研究室訪問等により研究の進捗状況をきめ細かに把握し、特許化支援や展示会等を通じたシーズニーズマッチング支援、競争的外部資金獲得に向けたサポート等を継続的に行うことにより、研究者と一丸となって研究シーズの育成・強化をはかることを特徴としています。

学内関係者であればどなたでもご参加頂けますので多数のご参加をお待ち申し上げます。
なお、当日ご参加の皆様には、受付にて秘密保持に関する誓約書に必ず署名して頂くことになりますことをご了承下さい。

【参加申込・お問合わせ先】
 山口大学 産学公連携・イノベーション推進機構
 イノベーション支援部門
 イノベーション人材育成支援室(担当 中村、浜本、李)
 電 話:(0836)85-9983 メール:career@yamaguchi-u.ac.jp

開催報告はこちら

平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第14・15回「最終発表会」~

いよいよ講義最終日です。受講生全員が講義前から自主的にウォーミングアップを行っていました。講義冒頭は15分程度ジャグリングの練習を行い、その後最終発表にうつりました。各チームから一人ずつ順番に前に出て練習の成果を発表しました。緊張感の漂う中、全員のジャグリング発表が終わると、チームごとの平均点数が発表されました。

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             発表会の様子①                            発表会の様子②

それから各チームのプレゼン準備に入りました。このプレゼンでは、ジャグリングの最終公式点数の発表、各自の成長報告(キーワードとその解説)、まとめとしてALクラスで学んだことと、山大生としてどう活用するかの提案です。プレゼンの内容は、時間をかけて各チームでしっかりと話し合いながら作成し、発表練習も事前に行いました。

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          プ レゼン内容の検討                          発表練習の様子

そして、各チームのプレゼン発表です。各自の成長報告では、目標の細分化やスモールステップを取り入れることによって計画が途中で終わることがなくなった、アウトプットをするようになったら成績が上がってきた、チームで何かを成し遂げた時に一人一人が達成感を得られた、といったALクラスで学んだ成果やこの授業が終わった後でも組織の中でいい組織連鎖を起こしていきたい、といった抱負も述べられました。プレゼンにはチームごとのカラーも良く出ており、それぞれの成果が発揮されていました。

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          プレゼン発表の様子①                    プレゼン発表の様子②
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          プレゼン発表の様子③

そして、これからのグローバルで必要となる習慣として「イニシアチブ・アクション(率先行動)」というキーワードが挙げられ、問題解決のためには理想形の見本を示すことが重要であることについて、解説がなされました。

最後の講義となったこの日、講師からは自身の小さな選択や行動が後の人生に大きな影響を与えたという経験談を交えて「大きな変化は全て、小さな「変化」から始まる!」というメッセージが受講生全員に送られました。

平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第13回「メイキング」~

はじめに前回講義の振り返りとして、二つのプロジェクト達成のための技術について確認しました。一つは環境の変化を的確に読み取り、できうる最高の選択を取り続ける受動的能動性、もう一つは個人には出せない組織力を引き出す組織連鎖です。

振り返り終了後、全員が順番に前に出てジャグリングを行いました。自分の連続達成回数を確認すると同時に、これまでと異なるメンバーで仮のチームを作りそれぞれどんな練習をしてきたか、また組織力を引き出すためにどんなことをしてきたか等の情報交換を行いました。ここで得られた情報を持ち帰り、改めて自分達のチームに応用できる点についてしっかりと議論しました。

次に、これまでで一番はっきり覚えている記憶とは、についてペアで議論して共通因子を探っていき、「IT理論」というキーワードから定着の原理原則を学びました。IとはImpression=印象、TとはTime=回数、すなわち、記憶が定着するのは「印象」×「回数」であるという理論です。講義終盤に再度チームでジャグリングの練習をして、科学的アプローチから目標達成に向かい集中することが重要であることを再確認しました。

今回の講義では「IT理論がおもしろかった」「集中して行うと成果が上がった」「チームで練習することでモチベーションが高まることが分かりました」等の声が聞かれました。

 

平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第12回「能動的受容力」~

はじめに前回講義の振り返りとして、課題として出されているジャグリングついて、目標(30回連続達成)や発表方法等について再度説明がなされた後、早速各チームで10分程度練習をしました。

続いて、各チームから二人ずつが順番に前に出てジャグリングの中間発表を行いました。自宅等で練習している時とは違い、人前での発表は少し緊張感を伴いました。各自が連続達成回数を確認した後、目標の30回を超えるためにはどうしたらよいのか、改めて各チームでこれまでの練習方法等を振り返りました。また講師からは、困難な目標達成のためにはリーダーが出したパスを蹴り返すような、チームをうまく利用したコミュニケーション(組織連鎖)が有効であるとのアドバイスがありました。

来週の講義最終日には、最終発表会と題して、全員のジャグリングと共に各チームのプレゼンが課されています。当日はジャグリングでチームの平均回数を評価するとともに、このアクティブラーニングの講義を通じてどのような思考回路の変化があったかを発表します。内容は、変化した思考回路・before/afterの記載・なぜ変化したのか・このクラスを振り返り、学生生活や社会人生活にどう活かせるかを提案する、というものです。各チームでそれぞれの項目について議論し、来週の発表に備えました。

続いて、自分が働きたくない業界や職種等についてグループで議論しました。卒業直前に第一希望でない職種でしか内定が取れていない場合、進路をどうするかについてもグループで議論しました。希望と相反する環境に属することが起きた場合、どのように有益に対処するかが重要であることが解説されました。

また、進学や就職等、時間軸の流れにそって環境が動的に変化した場合、与えられた条件で最高の結果を出す(=能動的受容力)には柔軟性がポイントであることが説明されました。その力を問われるべく講義終盤で全チームのメンバーが一人ずつ入れ替わり、最終発表会直前で環境が変化しましたが、これから残り一週間をどう過ごすのか自分達で考えることを課題として、本日の講義は終了しました。

今回の講義では「グループを異動したので、周りの環境が100%変わってしまいました。頑張ってなじみます」「常に柔軟に対応できるようになりたいです」「この変化を機にリーダーとしてさらに成長していきたいです」等の声が聞かれました。

講義資料はこちらから

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平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第11回「学習性達成感」~

第11回(11月25日)は、はじめに前回講義の振り返りとして、学習性無力感で挙げられたいくつかの実例についてグループで議論しました。また、過去の成否体験によって思考回路が自動的に構築されることについても再度説明がなされました。やみくもに気合いだけで臨むのではなく、現象を分析して再現可能な対処法をとり進化していく技法(=科学的アプローチ)についてもペアで内容を振り返った後、改めて解説がなされました。

続いて、前回課題として出されたジャグリングについてもチームで練習をしました。各自練習を重ねて徐々に上達してきましたが、この日もお互いに現象の原因を分析しながら焦点を決め、少しずつ目標達成に近づいていきました。

最後に、「組織連鎖」について解説があり、肯定・否定の雰囲気は連鎖しやすいことが分かりました。強いチームは肯定的な言葉が多く(=肯定連鎖)、弱いチームほど否定的な言葉が多い(=否定連鎖)こと、強いチームは「どうやっているの?教えて!」などの分析発展語が多いことも併せて説明されました。
今回の講義では、「科学的アプローチという理論はとても役に立つと思った」「チームの雰囲気とチームの強さが関係していると聞いて納得しました」等の声が聞かれました。

講義資料はこちらから

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平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第9・10回「学習性達成感」~

第9・10回(11月19日(土))は、まず前回講義で学んだ線条体や思考回路の分析、学習性無力感で挙げられた実例等について振り返りました。回路構築の遺伝的要因については深く掘り下げるため、自分や親・祖父母等それぞれの思考の傾向を分析して、自分が誰の影響を受けているかについて考えてみました。もう一つの獲得的要因についても、後天的に得られた思考回路の有無について、各自が過去を振り返り、グループで議論しました。

またここからはProject Based Learning(=プロジェクト推進型授業)として、ジャグリングの課題が出されました。これはジャグリングへの挑戦を通して「チーム原理」を学び、「チームマネジメント」を学ぶことを目的としています。この課題は四人一組のチームで講義最終日に連続達成の成果を発表する予定です。各自新聞紙でボールを作り、早速練習に入りました。ほとんどの受講生はジャグリング未体験でしたが、現象の把握とその要因を分析して焦点を決めることが達成率向上につながることを実感しました。

今回の講義では、「自分の育ってきた環境や経験などによって思考回路が形成されていくことがわかった」「同じことをするのでも焦点をあててやれば上達が早いことがわかりました」等の声が聞かれました。

講義資料はこちらから

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平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第8回「学習性達成感」~

第8回(11月18日(金))は、まず前回講義の、企業では人材を採用する際の判断基準の一つとしてコミュニケーション能力を重視しているという説明を振り返りました。コミュニケーションは言語領域(言葉や文字等)と非言語領域(姿勢・服装・表情・仕草等)に分類されることやミラー細胞についても再度説明がなされ、相手の反応は自分の反応が反映されることも振り返りました。また、以前の自己マニフェストシートで掲げた目標達成のためのスモールステップとその達成・未達成の原因分析についても二人一組のペアとなって振り返りました。

次に、二者択一の設問を通して、思考回路の分析について学びました。自分がその選択肢を選んだ理由等についてグループで議論した後、人間の脳内には線条体なる予測分析器官があり、ここで分泌される物質(セロトニン)が思考に大きく関与しているとの説明がありました。また「学習性無力感」についてはいくつかの実例が挙げられ、過去の成否体験によって思考回路が自動的に構築されることが解説されました。回路の構築には遺伝的(親や祖父母等)要因と獲得的(教育・環境等)要因があることも併せて説明されました。

今回の講義では「思考回路が人それぞれ違うというのを考えるとおもしろかった」等の声が聞かれました。

講義資料はこちらから

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平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第7回「チームで働く力」~

第7回目のアクティブラーニング(11月11日)では、まず前回の振り返りとして、マニフェストの実施を妨げる二つの負荷についてグループで議論しました。それには物理的負荷と精神的負荷があること、人により感度が異なることや過去の体験が作用していることが改めて解説されました。また体育会系が就職活動に強い理由についてもグループで議論し、体育会系は負荷をかける回数が多いので負荷対応力が強化される、という理由も解説されました。続いてマニフェスト達成を助ける二つのポイントについてグループで議論し、目標達成のための実現可能な小さな一歩(スモールステップ)と、皆に発表すると実現可能性が高まる(公力効果)について改めて解説がありました。また前回作成したマニフェストシートのスモールステップの達成評価、原因分析などについてもペアで振り返りをしました。

本日の講義のテーマは社会人基礎力の3つ目の要素である「チームで働く力」です。はじめに、就職活動において採用時に最も重視される資質(社会が求める人材)についてグループで議論をし、講師からは統計データを基にコミュニケーション能力が重要であるとの解説がありました。次に、音声のない映像を見ながらその人の職業とコミュニケーション能力についてペアで議論しました。人は見た目などの断片的な情報から全体像を把握しようとするということから、コミュニケーションには言葉以上に非言語領域(どのように見えているか)が実は大きな要素を占める、との解説がありました。見た目の影響力については姿勢もその一つであり、姿勢を正す3ステップ(天つり、肩落とし、腰乗せ)についても解説があり、受講生も実際に体験してみました。

引き続き、音声のない2人の映像を見比べ、どちらの人がコミュニケーション能力が高いかペアで議論しました。言葉で情報発信をしなくても、自分の「表情」で相手の反応が大きく変わってくること(肯定的反応)について解説がありました。赤ちゃんに母親が笑いかけると赤ちゃんも笑うのは、ミラー細胞なるものが作用し自分の行動に対して相手も同じことで返すことが肯定的反応であるとのことでした。そこで肯定的対応トレーニングとして、部活動の新人対応という設定で2人ペアでロールプレイングをしました。

 今回の講義ではコミュニケーションはお互いのキャッチボールなので自分の発信がそのまま相手から返ってくること、また場面に合わせた言葉遣いや姿勢等が大切であることが分かり、受講生からは「非言語領域(ジェスチャー、服装等)が与える影響が意外に大きいことが分かった」「相手の反応は自分の鏡だということを覚えておきたい」等の声が聞かれました。

講義資料はこちらから

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平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第6回「前に踏み出す力」~

第6回目のアクティブラーニング(11月4日)では、まず前回の振り返りとしてインタビュー映像で紹介したある男性の成功の理由についてグループで議論し、講師の飯塚氏からポイントが説明されました。また、以前課題として出された「自室改造計画」について、その後の実行状況等についてグループで発表し合いました。

次に、前回の講義で各自が作成した自己マニフェストについて、やり遂げる自信やその理由等についてペアで発表し合いました。飯塚講師から達成が困難な理由には物理的負荷(時間や資金不足等)と精神的負荷(不安等)の二つの障壁があり、負荷の感度は個人で異なることが説明されました。そこで、負荷対応力チェックとして、階段を上がるとしんどいと思うか否か等の5つの設問があり、イエス・ノーによる回答には差が見受けられました。その背景には、過去の体験が作用している傾向があるとの解説がありました。

次に体育会系が就職活動に強いといわれる理由についてペアで議論しました。飯塚講師から彼らは辛いことが多いが繰り返し乗り越えることが何度も自分自身を成長させている、という解説があり、負荷の掛かる回数が多くなるほど負荷対応力が強くなることが分かりました。そこで実際の負荷対応力トレーニングとして、屋外で二人一組となり、一人が声で誘導しもう一人が目をつぶって歩くワークを実施しました。最初は恐る恐るでしたが、だんだんと普段と変わらない雰囲気で歩けるようになった人もいました。このワークを通して、小さな体験(スモールステップ)を繰り返すことによって負荷対応力が強化されること、すなわち目標達成のためにはこのスモールステップの積み重ねを図ることが大切であることが分かりました。
最後に、今回のワーク体験を参考にして自己マニフェストシートの記入と見直しを行い、公力効果(公に発表することで実現の効果が上がる)を念頭においてグループで発表し合い、メンバー同士で各個人のマニフェストシートに証人の署名を行いました。

今回の講義では「公力効果は自分の気持ちに拍車をかけられるので良い」「目標を明確にし、公力効果を利用して達成できるようにしたい」等の声が聞かれました。

講義資料はこちらから

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平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第5回「前に踏み出す力」~

第5回目のアクティブラーニング(10月28日)では、はじめに前回の講義で出された課題「自室改造計画」(自分の部屋の改善したい点を見つけ出し、その背景や原因、修正方法等について考える)についてグループで発表し合いました。その後に講師の飯塚氏から、学生から出されたいくつかの課題について分析や要因の解説がなされ、受講生はチェックシートを用いて社会人基礎力の一つである「考え抜く力」について自己分析を行いました。

次に、社会人基礎力の「前に踏み出す力」を持つ人の条件についてペアで議論した後、インタビュー映像を基に、ある男性が米国のビジネスで大成功した理由についてグループで議論しました。飯塚講師から、その理由は男性が明確な目標を持っていたこと、目標達成のためには具体的な目標を持ってアウトプット(口に出す)することが大事であるとの解説があり、それを受けたワークショップでは自分の生涯の夢や今年の目標等の有無とその具体性についてペアで発表し合いました。そして、受講生は自己マニフェストとして、春休み終了時までに「やりたいこと」と「やめたいこと」を書き出していきました。自己マニフェストの具体性が増えるように、まずは次回の講義までに実行できることを各自で決めていきました。

今回の講義では「自分の目標を明確に言うことで、より具体的になった」「自分の夢の話をしたので心の中の整理ができたと同時にやる気がでた」等の声が聞かれました。

講義資料はこちらから

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平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第2~4回「社会人基礎力」~

第2~4回目のアクティブラーニング(10月21、22日)として、羽根拓也客員教授による講義が二日間にわたり三コマ開講されました。

第2回(10月21日(金))は初回講義の主なポイント「受動学習」と「能動学習」、「開脳」と「ドライバーズ効果」等についてワークショップの形で振り返り、聞くことと修得することは別であることを改めて実感しました。また劇的に変わってきている時代に対応するには自ら学んで成長していくことが大切であり、これから社会で求められる人材像には「専門性」と「人間性」の二つの資質のバランスが重要だと解説がありました。

続く第3・4回(10月22日(土))は、社会で求められる人材の資質、すなわち職場や地域社会で働く上で必要な能力(社会人基礎力=前に踏み出す力、考え抜く力、チームで働く力)について解説がありました。前に踏み出す力(アクション)、考え抜く力(シンキング)、チームで働く力(チームワーク)の項目の中にあるそれぞれの要素(例:前に踏み出す力には主体性や働きかけ力、実行力等)について、なぜそれが必要なのか、自己分析するとどうなのか、分かりやすい具体例はあるか等、与えられた課題に対して少人数に分かれたグループで活発に議論されました。それぞれのグループで出た意見を羽根先生が丁寧に分析し、分かりやすく解説され、受講生は熱心に耳を傾けていました。
二日間にわたった今回の講義ですが、「今日もう一度やって、アウトプットの必要性を改めて感じた」「ワークショップでいろいろな意見が聞けて良かった」「自分の思いつかない意見を聴くのは面白い」等の声も聞かれました。

講義資料は、こちらからどうぞ。

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開催報告:「理学部でのドクターコース進学セミナー」

2011年10月19日(水)、産学公連携・イノベーション推進機構と理学部との共催により、理学部の学生を主対象とした「キャリアとしてのドクターコース-学び・就職・職業-」が開催されました。本セミナーでは、ドクターコースを修了後企業に就職している先輩、企業の人事担当、大学教員となった理学部若手教員の方々を講師にお迎えし、ドクターコースへの進学を人生の選択肢の中の一つとして考えるきっかけとなることを意図した開催されました。参加者は約70名、質疑応答も活発で盛況でした。

初めに理学部の朝日教授から今回のセミナーの開催趣旨について説明があり、田中理工学研究科長の、博士後期課程学生への経済的な支援を用意しているのでドクターコースへの進学を考えてほしい、との開催挨拶に続き、三人の講師の方々から自己紹介を兼ねた約15分の講演が行われました。

最初に、本学後期課程平成18年3月修了の住友金属鉱山㈱新居浜研究所の中井隆行氏から、博士後期課程在学中の様子やリクナビを利用した就職活動、入社後の仕事、海外での業務に博士の肩書きは有効と感じた等、具体的にお話頂きました。続いては㈱リガク人事課長の峯岸俊行氏から、企業が求める人物像は、知識と経験を持ち、即戦力になる人材とのお話を頂きました。大学教員の例として理学部永嶌真理子講師から、博士後期課程修了後のヨーロパへの留学の経緯や現地での研究活動から、これからはグローバルな視点が大切であるとのお話も頂きました。

講師の方々のそれぞれの視点による講演に続いて、学生支援センターの平尾教授の当意即妙な司会によるパネルディスカッションがあり、会場の参加学生から多くの質問が出されました。

問)博士前期課程(マスター)修了者と博士後期課程(ドクター)修了者の違いはあるのか?
 答)ドクターには高度の問題解決力・リーダーシップ・コミュニケーション能力を求められる。
 問)学生時代にどのようにして英語力を高めたのか?
 答)英会話教室に通った。一日に一つ英語論文を読むことを課した。英語のラジオを聞いり、字幕を 見ずに映画を観た。学生時代よりも入社後のホームステイ等で身に付けた。
 問)博士後期課程に進んで苦労した点は?
 答)レベルの高い研究成果が求められるのでプレッシャーがある。
 問)博士後期課程での経済面は?
 答)奨学金やRA、大学でできるアルバイトをしていたのでとくに困ることはなかった。学生自身で申請できる研究助成金もあるので、調べてみたらよい。

最後に、これからキャリアを考える学生に、中井氏からは「ドクターを持っていた方が良いと思うが、専門分野だけでなく幅広い知識を学んでほしい」、永嶌講師からは「博士後期課程への進学を迷うなら、進学を勧める。たくさんの出会いがあり、人としていろいろな経験ができ、コミュニケーション能力が養わると思う」とのアドバイスがありました。また、峯岸課長からは「会社で働くことはお金をもらうための労働提供であるが、コミュニケーション能力が大切である」とのアドバイスも頂きました。
セミナー終了後には「今後の進路を考える良いきっかけになった」との声も多く聞かれ、大変有意義なセミナーでした。今後も開催されることが望まれます。

  
     朝日教授による開催説明      田中理工学研究科長による開催挨拶
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     中井氏による講演              峯岸氏による講演       
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     永嶌講師による講演          パネルディスカッションの様子


平成23年度 第29、30回「総合理工学特別講義」実施について~コミュニケーション演習(学生の発表)~

第29、30回目の総合理工学特別講義(9月30日)として、産学公連携・イノベーション推進機構の浜田純夫アドバイザーによる「コミュニケーション演習」が二コマ開講されました。この講義は「学生の発表」と題して、受講生全員が発表を行いました(発表20分、質疑10分)。テーマは自由でしたが、研究内容および一般的な話題について分かりやすく説明して頂きました。研究内容については太陽光発電材料、LED材料、情報技術、パワーディカップリング、共役高分子の合成に関するものでした。また、一般的な内容に関して留学生は自国のこと、社会人の方は過去の業務を通して経験したことについてでした。またこれらの内容に関連していますが、東日本地震を3度見学し、被災地の様子について発表した学生もいました。各人の発表では自身の研究を非常に分かりやすく説明された方もいましたが、内容が専門的すぎたり、決められた時間をオーバーしたりした方もいました。その時は都度浜田アドバイザーからいかに相手に理解してもらうのかの観点から、分かりやすくより良い発表にするためのアドバイスを頂きました。本講義は、専門外の人(例えば、企業では社長や重役など)に対してわかりやすい発表を行うための練習にもなり、受講生にとっても有意義な内容だったと思います。

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        学生の発表                  学生の発表

平成23年度 共通教育科目「アクティブラーニング」実施について~第1回 キャリア形成に役立つ学ぶ技術「アクティブラーニング」~

10月7日から、今年度共通教育科目「アクティブラーニング」(後期)が吉田キャンパスで開講されました。この講義は「アクティブラーニング=能動的な学習」をキーワードとし、主に羽根拓也客員教授による学部学生対象の参加型講義です。内容は大学内で役立つ「クラス受講の方法」から学外での活動を通しての「キャリアプラン形成の方法」、ひいては卒業後社会に出てから役立つ「ビジネス力の育成」まで、生涯にわたって役立つ「人間力」の育成を目指します。またこの講義の大きな特徴である参加型(ワークショップ)とは、少人数のグループやペアとなって講師が与えた課題や質問に対して一人ずつが順番に発表していく研修スタイルです。

第1回目の講義では、「本授業を受講した理由」を早速グループワークで発表した後、短期間で新旧入替が起こる時代に入った音楽産業界を例にして、今後社会が求める人材の資質とは正解のない課題に解答を出せる力をもっていること、ビジネスシーンでは専門力と同等以上に高い人間力が求められていることについて解説がありました。また、大学生活をより有意義にするためには自分から学ぼうとする能動的学習が重要であり、学んだことを他者にアウトプットする技法を通して、アウトプットが記憶を高めることを学びました。他にも、ほんの小さなきっかけが人生を大きく変えるという羽根客員教授の学生時代の興味深い体験談等もあり、受講生は熱心に耳を傾けていました。

一般的な「聞くだけ」の講義形式ではなく、受講生全員がグループやペアになって実際にアウトプットしてみることで、教えるという行為に高い学習効果があることを実感し、「今後アウトプットを日常生活等にも積極的に取り入れたい」という声も多く聞かれました。

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        講義の様子

平成23年度 第27、28回「総合理工学特別講義」実施について~研究開発マネジメントとキャリアパス論~

第27、28回目の総合理工学特別講義(9月16日)として、産学公連携・イノベーション推進機構の浜本俊一アドバイザーによる「研究開発マネジメント」、同じく大高聰アドバイザーによる「キャリアパス論」の二コマが開講されました。

浜本アドバイザーの講義は「研究開発マネジメント-イノベーションをどのように生み出すか-」と題して、主に企業における研究開発全般について、ご自身の長年にわたる化学系企業での経験を交えながらお話頂きました。具体的には現在の概況から分かる産業技術等の研究開発の動向、マネジメントの必要性や事業化までのステップ、また非常に重要な役割を占めるテーマ設定や研究開発のリーダー像等について分かりやすくご説明頂き、今後の研究にも有益な研究開発についてのポイントをたくさん教えて頂きました。

続く大高アドバイザーの講義は「キャリアパス論-ドクター人材に期待すること-」と題して、吉田地区の学生支援状況を交えながら、博士後期課程学生のキャリアパスに係る問題点とその対策等についてお話頂きました。1990年代に始まった大学院重点化やポスドク一万人計画について経緯と問題点について改めて説明がなされたうえで、産業界の目から見た科学技術人材の育成や問題点等についても取り上げ、企業の研究者に必要な素養についても説明されました。理工系後期博士課程修了者の進路等についてのデータに対する考察もあり、ドクター人材を取り巻く環境を改めて知ることができ参加学生にとっても今後の進路等を考えるにあたり大変有意義な講義でした。

※講義資料は、こちらからどうぞ。

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    浜本アドバイザーの講義           浜本アドバイザーの講義

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    大高アドバイザーの講義            大高アドバイザーの講義

平成23年度 第25、26回「総合理工学特別講義」実施について~コミュニケーション論~

第25、26回目の総合理工学特別講義(9月9日)として、工学部教育研究センター元教授・堀江穆先生の「コミュニケーション論」が二コマ連続で開講されました。

この講義では、「コミュニケーション能力向上のためになすべき計画」と題して、社会の中の自分、自分の中の自分を見つめるといったパーソナルコミュニケーションの構築を中心にお話頂きました。

新聞記者としての長年の様々な体験談を基に、時代や世代の違いを意識したうえで他者とのコミュニケーションの取り方、距離感の把握について分かりやすく説明されました。また「いまの自分像」を認識すること、自己分析の方法論(得意技の再認識や苦手意識克服策の検討等)について、さらに仮説に基づき人生プランを作成して「未来の自分像」を認識するという考え方についてもお話頂きました。

この講義ではコミュニケーション能力の向上について興味深く学んだだけでなく、自分の位置付けを明確にすること、自分の生きる道に対しての着想や発想を豊かにすること等、改めて自分を見つめる大変よい機会になりました。

 ※講義資料は、こちらからどうぞ。

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      堀江先生の講義                堀江先生の講義

平成23年度 第24回「総合理工学特別講義」実施について~地域戦略特別講義~

第24回目の総合理工学特別講義(9月2日)として、前宇部市長の藤田忠夫氏を講師にお迎えして実施しました。また、今回は地域戦略特別講義としても開講され、学内の教職員や本来の受講生以外の学生の方等、約50名の方にご参加頂きました。

この講義は「地域活性化戦略(宇部市の例)」と題して、在職中の様々な経験を交えながら宇部市の地域活性化についての政策をお話頂きました。現在直面している少子高齢化の課題や10年後の対処として雇用創出による市民税増収についてお話がありましたが、そのためには地域産業の振興、環境共生都市の実現、固定資産税および都市計画税の増収のために中心市街地の活性化を目指していることが説明されました。また宇部市は中国地方の中において理系研究者が多く、産学連携促進のための制度を多く展開していることや、平成9年には国際環境協力39ヵ国の中でグローバル500賞に選ばれたことを機に従来から目指している環境共生都市について総合的に取り組んでいること改めて学びました。他にも中心市街地の現在の人口は昭和45年当時の約半分となり、借り上げ市営住宅制度等による定住人口増加のための活性化対策が講じられていること等についても学びました。

この講義は、UBEビエンナーレやグローバル500賞は世界ランクの評価であり、交流人口の増大に貢献していること、炭鉱から始まった都市であり'まち'の歴史が語れる「町なみ」があること等々、宇部市の知らない部分について多くのことを学ぶ貴重な機会となりました。

※講義資料は、こちらからどうぞ。

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       藤田氏の講義                   藤田氏の講義

平成23年度 第23回「総合理工学特別講義」実施について~リーダーシップ論~

第23回目の総合理工学特別講義(9月2日)として、元中国電力社長の白倉 茂生氏による「リーダーシップ論」の講義が開講されました。

この講義では、「リーダー・シップについて(人間力(EQ)とリーダー・シップを高める)」と題して人間力とは何か、リーダー・シップとは何かについて学びました。

人間力(EQ)とはEmotional Quotientの略語で、EQは自己対応能力(自己を活かす能力)、他者対応能力(他者との関係の中で相互により良く生きる能力)、社会性(組織や社会の一員として広い視野に立って生きる能力)および精神性(人間としての生き方を深く考え、より豊かに考える能力)の4領域があります。IQの高い上司が必ずしも能力が高いとは限らず、一般の知識・知能レベルを有する普通の上司が評価される結果を出すこともあり、これは人間力に起因するところが大きいということを学びました。近代のリーダーシップの研究は1950年代頃から行われてきており、このリーダーシップは単純ではなく様々な視点から研究されており「リーダーシップとは何か?」との問いに対してはリーダーとマネジャーの違い、リーダーシップの構成要素について学ぶことができました。リーダーの素養として「人間力」が重要であり、「リーダーシップ」を発揮するためには様々な視点が必要であることが認識でき、大変有意義な講義でした。

平成23年度 第21、22回「総合理工学特別講義」実施について~キャリアアップ論~

8月26日、第21、22回目の総合理工学特別講義として、エコマス株式会社の安藤竜馬代表取締役と株式会社リアセックの松村直樹代表取締役CEOのお二人の「キャリアアップ論」が開講されました。

安藤氏の講義は、「ベンチャー起業というキャリアパス」と題して、ご自身の起業に至るまでの背景や経緯を基に、起業した安藤氏とはどんな人間なのか、どんな考えで会社を興したのか、学生時代にはどんなことをしていて、そこからどうやって起業に至ったのかと、様々な経験を具体的にお話頂きました。安藤社長からは、ほしい「もの」は手に入り、やりたいことは何でもできる時代、過ぎた時間は取り戻せず持っている時間はみんな同じなので、「やりたいことは何でもやればいい」というメッセージもあり、これから就職を考える受講生に対して「起業」という一つの選択肢を提示して頂き、今後の進路の参考となる大変興味深い講義でした。

続く松村氏の講義では、「ドクターの将来の為に~社会で活躍する人になるには~」と題して、ご自身が企業から独立して起業した経緯や背景を紹介されたうえで、修士や博士卒人材の強みや弱み、また彼らに求められる資質等を分かりやすく解説して頂いたうえで、自己イメージや他者理解を深める知識等を学びました。また講義後半では自分自身や他者を理解し、様々なタイプが存在することを認識しました。締めくくりには二人一組となって相互にインタビューするという形で自分の価値観を探り、改めて自分のもつこだわりやパターン等について考えた有意義な講義でした。

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      安藤氏の講義                   安藤氏の講義

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      松村氏の講義                   松村氏の講義

平成23年度 第16回「総合理工学特別講義」実施について(2011.8.19)~地域経済特別講義「地方自治の動きと山口県の取組」~

8月19日、第16回目の総合理工学特別講義として、山口県総合政策部政策企画課の藤本博課長を講師にお迎えして実施しました。また、今回は地域経済特別講義としても開講され、学内の教職員や本来の受講生以外の学生の方達にもご参加頂きました。

「地方自治の動きと山口県の取組」を主なテーマとして、前半では「地方自治のしくみと動き」と題して、地方自治や地方財政についての基礎的な説明に続き、地方行政や地方交付税のしくみ、地方自治制度のポイントや最近の動きについて説明がなされました。後半では「山口県の取組」と題して、山口県の産業構造や都市構造、山口県のもつ多様な資源や特性、今後の少子高齢化や中山間地域の課題等々について分かりやすく説明頂きました。また、山口県の具体的な取り組みである、県政運営の基本方針「住み良さ日本一、元気県づくり加速化プラン」についても学びました。

藤本氏の講義は、自分達の住む山口県の現状や特徴、また現在抱えている問題や今後の課題等、行政側からの話を聞くことのできる大変貴重な機会で、とても有意義な内容でした。 110819_3.JPG  110819_4.JPG

平成23年度 第14、15回「総合理工学特別講義」実施について(2011.8.19)~倫理・リスクマネジメント~

8月19日、第14、15回目の総合理工学特別講義として、産学公連携・イノベーション推進機構の近久博志教授による「倫理・リスクマネジメント」が二コマ連続で開講されました。

講義の前半は、「リスクマネジメント」と題して、企業においてリスクマネジメントは避けることのできない経営課題であるとして、実際に起きた企業の事故と対応例等を取り上げ、必要性と背景について分かりやすく説明頂きました。また、企業のリスクマネジメントの統括体制と役割、各部門・部署における管理体制やリスクマネジメントの機能を維持し実効性を高めるためにはリスクマネジメントに関わる人材のトレーニング(シミュレーション)が不可欠であること等についても詳しい説明がなされ学ぶことができました。

また講義の後半は、「事業の継続計画:BCP」と題して、事業継続マネジメントを主なテーマに、海外における動向や事業継続の取り組みの流れ、またその具体例や課題等々について説明がなされました。難しいテーマの講義でありましたが、具体的な事例を交えながらの分かりやすい講義でした。 110819_1.JPG  110819_2.JPG

地域活性化戦略特別講義について

来る9月2日に地域活性化戦略についての特別講義を実施致します。

【概要】
地方行政は、市民に対して福祉をはじめ必要な行政サービスを提供し続けなければならない。しかし、その財源涵養のためには、少子高齢社会が進む中で、都市の発展・活性化に向けてどのような戦略や施策を展開するべきかが、常に問われている。さらに、その施策が他の都市との関係で有効に展開できるかどうかも重要な観点である。16年の宇部市長在任期間の取組みの実例を踏まえて、地方都市が選択した地域の活性化施策の考え方について、成功事例や失敗談などの経験談を交え次の内容で話を進める。
 1. 産業の振興(企業興し)について
 2. 中心市街地の活性化について
 3. 交流人口の増大について

【日時】2011年9月2日(金)14時30分~16時00分

【場所】工学部 D31教室

【講師】藤田 忠夫氏(前宇部市長)

【対象】学生・教職員

【備考】応用医工学系専攻ならびに応用分子生命科学系専攻の方は、この特別講義に参加された場合、最先端ライフサイエンス研究科目の2ポイントが付与されます。

【参加申込】本講義の受講を希望される方は、イノベーション人材育成支援室(career@yamaguchi-u.ac.jp)までE-mailにてお申込み下さい。

平成23年度山口大学産学公連携・イノベーション推進機構セミナー(第2回)/大学教育機構キャリア学習プログラム実践セミナー 【情報を知恵に変える講習会】を開催

 8月9日(火)吉田キャンパス共通教育2番教室において、大学教育機構キャリア学習プログラム実践セミナー/産学公連携・イノベーション推進機構セミナー(第2回)【情報を知恵に変える講習会】を開催し、学内外から65名の参加がありました。学生のみならず、企業関係者や教職員といった参加者も見受けられました。

本セミナーは、情報の取り方や活かし方を身に付けて、ビジネスや就職活動などに活用することを目的に開催しました。はじめに、学生支援センターの平尾教授から開催趣旨説明と講師紹介があり、続いて細矢 明信講師(特定非営利活動法人全国エヌアイイーイー指導委員会・委員長)からの講演がありました。第一部では基礎編(経済を理解するための新聞の読み方)として、新聞の成り立ちや正確で役立つ情報のポイント、情報の四つの大きな要素、速報と確報の見分け方などを学んだ後で実際に日本経済新聞を用いて内容の分析を行い、一面記事を主見出し・袖見出し・本文・データに分けたり、経済に関する紙面からは世界の経済や株価の動向を理解するためのポイント等を学びました。

第二部では応用編(情報を知恵に変える技法を学ぶ)として、企業関連の紙面からは人事等の企業情報や株価にまつわる企業の読み取り方、マーケット関連の紙面からは株価判断のポイント、株式・商品関連の紙面から読み取る景気の動き、また土曜日の朝刊や月曜日の朝刊から読み取る海外や日本の景気指標等々、たくさんの技法について実際の紙面を用いてわかりやすく解説して頂きました。本セミナーでは、これから就職活動を行う学生の方々には大いに役立つ情報がたくさんあり、また大きな記事や経済についての読み方について理解を深めただけではなく、小さな記事にも有益で多様な情報が集約されていること等を学ぶことができ、とても有意義なセミナーでした。

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地域経済特別講義~地方自治をめぐる動きと山口県の取組~について

来る8月19日に地方自治をめぐる動きと山口県の取り組みをテーマとした地域経済特別講義を実施致します。

【概要】
地方地自体を取り巻く環境は、急速かつ多様に変化し続けています。景気雇用対策や財政健全化の取組、地域主権改革への対応、更には東日本大震災に伴う被災地支援や防災対策の見直しなど、全国共通の課題に加え、山口県では中山間地域対策や人口減少対策などの地域課題への対応も重要です。このような問題意識を前提に、講義では、「1.地方行政のしくみと動き」、「2.山口県の課題と取組」の二部構成とする予定です。1では地域経営を考える上で基礎となる地方行財政制度のポイント、地方自治体の役割や環境の変化などについて、トピックを交えてお話しします。2では、山口県が県政運営の目標として掲げる「住み良さ日本一の元気県」づくりについて、山口県の現状や課題を踏まえて、どのように取り組んでいるのか、具体例を中心にお話しします。理工学研究科の方が対象なので、高度技術産業集積に関する取組についても紹介したいと考えています。

【日時】2011年8月19日(金)16:10~17:40

【場所】工学部 D31教室

【講師】藤本 博氏(山口県総合政策部 政策企画課長)

【対象】学生、教職員

☆本講義の受講を希望される方は、E-mailにてcareer@yamaguchi-u.ac.jpまでお申込み下さい。

※ 詳しくは、こちらをご覧下さい。

開催報告:「ドクター出身で活躍中の先輩を囲んでのセミナー」

2011年7月25日(月)、産学公連携・イノベーション推進機構と農学部の協働により、農学部の学生を主対象とした「ドクター出身で活躍中の先輩を囲んでのセミナー」が開催されました。本セミナーは、博士後期課程の学生のキャリアパスの形成支援と、修士や学部学生への博士後期課程への進学説明会を兼ねての開催となりました(参加者23名、うち学生14名)。

初めに司会者から今回のセミナーの開催趣旨と経緯について説明があり、山内農学部長からの開催挨拶、執行教授(農学部)による講師:増崎 真一氏(山口県警察本部科学捜査研究所)の紹介、その後に「博士後期課程を振り返って」と題して講演が行われました。そして、イノベーション人材育成支援室の大高アドバイザーによる博士後期課程への進学と支援制度についての説明へと続きました。

今回講師としてお招きした増崎 真一氏(山口県警察本部科学捜査研究所)は、平成20年3月に博士後期課程を修了されましたが、今回の講演の中ではご自身が博士後期課程に進まれた経緯や研究等について、また就職に至るまでの経緯等も含め、当時の悩みや喜び、参考になった経験談等を分かりやすく具体的にお話頂きました。また、現在お勤めの科学捜査研究所の概要やお仕事等についてもお話頂きました。参加された学生達にとっても今後キャリアパスを考える上で大変参考になる内容であり、講演後に設けた質疑応答の時間内に留まらず、セミナー終了後にも積極的に質問する学生の姿が見受けられました。

今回の先輩を囲んでのセミナーでは、学生達にとってはドクター出身者の方の生の声を直に聞く絶好の機会であり、進学や就職等今後の進路について熟思するきっかけになったと思われます。

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山内農学部長による開催挨拶        執行教授による講師紹介

 

 講演中の増崎氏①               講演中の増崎氏②   

平成23年度 第12、13回「総合理工学特別講義」実施について⑦ ~ビジネスと倫理~

7月15日、第12、13回目の総合理工学特別講義は、大学院技術経営研究科の河村教授による「ビジネスと倫理」と題して、二コマ連続で開講されました。

内容は「企業における倫理」、「モラルと倫理」、「法と倫理」等を主なテーマとし、企業における倫理等を様々な角度から検証しました。実際に起こった食品偽装事件等の事例をケース研究として取り上げ、それぞれに何が問題点だったのか、どうして偽装事件が起こったのかなど、倫理の観点から深掘りを進め、検証していきました。この講義では受講生全員が意見を述べ、いろいろな視点から問題について考えていきました。中には積極的に質問、問題提起をする受講生の姿も見受けられました。

「ビジネスと倫理」と難しいテーマでしたが、河村先生の一つ一つの説明がとても丁寧で分かりやすく、また実際にあった事例を取り上げ、受講生と一緒に考えながら進める講義スタイルということもあり、受講生にとっても理解しやすく、有意義な内容でした。

講義資料は、こちらからどうぞ。

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ドクター出身で活躍中の先輩を囲んでのセミナー開催について

来る7月25日に農学部にてドクター出身の先輩を囲んでのセミナーを開催致します。

このセミナーでは現在ご活躍中の先輩を囲んで活動の様子や在学中の思い出等をお話頂き、皆さんの進路選択の参考にして頂きたいと思います。また、博士後期課程への進学についても説明したいと思います。

参加ご希望の方は、career@yamaguchi-u.ac.jpまでお申込み下さい。(当日参加も可能です。)

【日 時】2011年7月25日(月)14:30~16:00

【場 所】農学部 第5講義室

【対 象】博士後期課程、博士前期課程、学部4年生の希望者

(プログラム)
 1. 挨拶
 2. 講師紹介
 3. 講演(30分)
   山口県警察本部科学捜査研究所
   増崎 真一氏(平成20年3月修了)
 4. 講師を囲んでの質疑応答(20分)
 5. 博士後期課程進学についての質疑応答(20分)

※ 詳しくは、こちらをご覧下さい。

平成23年度「総合理工学特別講義(キャリアパス)」実施について⑥

7月8日、第11回目の総合理工学特別講義(キャリアパス)は、産学公連携・イノベーション推進機構の森准教授による「産学連携・技術移転の概況」と題しての講義でした。

内容は主に「日本の産学官連携のあゆみ」、「山口大学での産学官連携のあゆみ」、「産学連携は何のためにやるのだろう?何が期待されているのだろう?」、「企業から求められる人材」の四つのテーマに分けられました。

前半は「産学(官)連携とは何か?」の解説から始まり、日本のこれまでの産学連携の流れや、山口大学における産学連携のあゆみ、共同研究における産学官連携の成果等について専門用語も丁寧に解説しながらの講義でした。

後半は近年の企業を取り巻く環境の変化を比較しながら「産」・「官」・「学」のそれぞれの立場からの産学連携についての考察、また時代の変動に伴う産業界が求める人材ニーズの移り変わりについても解説があり、大変興味深い内容でした。

講義資料は、こちらからどうぞ。

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産学公連携・イノベーション推進機構セミナー(第1回)開催について

平成23年度産学公連携・イノベーション推進機構セミナー(第1回)を下記のとおり開催致します。参加ご希望の方は、career@yamaguchi-u.ac.jpまでお申込み下さい。(当日参加も可能です。)

第一線のジャーナリストが明かす!
  成功率が高まる産学官連携コミュニケーション術
   ~研究者・技術者・産学連携担当者の情報発信力を高める~

【日 時】2011年8月1日(月)14:00~16:00(受付開始13:30)

【場 所】産学公連携・イノベーション推進機構3F セミナー室(先端研究棟)

【講 師】山本 佳世子氏(日刊工業新聞社論説委員・科学技術部編集委員)

【参加費】無料

※ 詳しくは、こちらをご覧下さい。

産学公連携・イノベーション推進機構セミナー(第2回)開催について

大学教育機構キャリア学習プログラム実践セミナー/イノベーション推進機構セミナー(第2回)を下記のとおり開催致します。参加ご希望の方は、8/2(火)までにcareer@yamaguchi-u.ac.jpへお申込み下さい。

情報を知恵に変える講習会

【日 時】2011年8月9日(火)14:30~17:40(二部構成)
     (第一部)14:30~16:00
     [基礎編] 経済を理解するための新聞の読み方
     (第二部)16:10~17:40
     [応用編] 情報を知恵に変える技法を学ぶ

【場 所】共通教育棟2番教室(山口大学 吉田キャンパス)

【講 師】細矢 明信氏(特定非営利活動法人全国エヌアイイーイー指導委員会委員長)

【参加費】無料

※ 詳しくは、こちらをご覧下さい。

※ 開催報告は、こちらからご覧下さい。

平成23年度総合理工学特別講義実施について⑤

7月1日、第9・10回目の総合理工学特別講義(キャリアパス)が開講されました。

第9回目は理工学研究科長・理学部長の田中 和広先生による「トップマネジメント」について、第10回目は㈱エイト日本技術開発の永井 泉治氏による「企業内での求められる人材」と題して講義がありました。

前半の田中先生の講義はご自身の経歴から始まりました。専門は地質学ですが、電力中央研究所在職の経験を生かし、現在国家プロジェクトであり、100年の計画で放射性廃棄物処理を行うプロジェクトに参加されています。廃棄物は半減期の長いものもあり岩盤の中に埋設することになっていますが、この埋設場所は数万年の間に地殻変動のないところを選定し、および選定方法を決定します。またそのような場所を選定した時はまず縦坑を作り次に貯蔵庫としての横坑を造ることとなります。このような例を通して、プロジェクトではどのように課題を明確化し、重要性のある課題設定を行うかが最大の問題であるということをテーマにした講義でした。

後半の永井氏もご自身の経歴から始まりました。大学在学中2年間アメリカおよび南アメリカに滞在され、アメリカでは高校を再度卒業、南アメリカでは各地を放浪されました。その結果大学卒業には6年かかりましたが、企業入社後は企業に必要な多くの資格(技術士2種類、RCCM4種類等)および学位を修得されました。村上春樹の言葉「人生の性向(資質の上での傾向。気質。)はおよそ25歳までに決まってしまい、その後はどれだけ努力してもその本質を換えることはできない。」を例に出し、彼の経験を説明されました。また、多くの言葉や教訓を例に出して自身の経験と照らし合わせ、最後に吉田秀雄(元電通社長)の鬼十訓、例えば「仕事は自ら造るものであり、与えられるものではない。」等について説明されました。

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平成23年度総合理工学特別講義実施について④(知財検索法1&2)

6月24日、第7・8回目の総合理工学特別講義として、「知財検索法1、2」(産学公連携・イノベーション推進機構 李准教授)を、図書館2Fのインフォメーションルームにて2コマ連続で実施しました。

前半の「知財検索法1」では、特許電子図書館(IPDL)を使いこなすことを目標に、知的財産や特許に関する基礎知識にふれたうえで実際に特許電子図書館にアクセスして、公開テキスト検索や公開特許情報閲覧、経過情報検索やキーワードの入力例等の特許情報検索を行いました。

また、後半の「知財検索法2」では「知財検索法1」より発展した内容で、国際特許分類や特許分類検索の特徴を学び、ここでも実際に特許分類検索等の演習がありました。

主題となった特許情報検索は既に利用したことがある人や全く初めての人等、受講者の中でもそれぞれ違いはありましたが、実際に自分で確かめながらの演習等で初心者にも分かりやすい講義でした。

講義資料は、こちらからどうぞ。

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平成23年度総合理工学特別講義(キャリアパス)実施について③

6月18日、第5・6回目の総合理工学特別講義(キャリアパス)が開講されました。

第5回目は、MOTの淺田特命教授による「研究開発マネジメント」、第6回目は産学公連携・イノベーション推進機構・知的財産部門の藤本氏(弁理士)による「研究成果の保護と知財に関わる仕事について」と題して講義がありました。

淺田特命教授からは、日本の産業構造、日本の研究開発投資、研究開発における課題と障壁、研究開発マネジメントの実際、の四つの大きなテーマからなる内容で、研究・開発・事業化・産業化におけるマネジメントや研究開発についての広い範囲にわたる講義でした。

また藤本氏からは、知的財産権制度について、なぜ知的財産が注目されるようになったか、特許取得のメリット、地的財産に関わる人材・仕事について、特許検索について、知的財産部門の活動、の六つの大きなテーマからなる内容で、知的財産に関する具体例や特許の実例等を多く挙げ、初心者にもとても分かりやすい講義でした。

講義資料は、こちらからどうぞ。

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「知的財産シンポジウム in Tokushima 2011 ~四国から知的財産立国日本へ~」において、H22年度次世代人材事業に関する成果を発表!

去る6月4、5日(土、日)に徳島で開催されました知的財産シンポジウムにおいて、イノベーション人材育成支援室にてH22年度に取組んだ次世代人材事業についてポスター発表を行いました(発表タイトル:「地域大学におけるイノベーション人材育成の取組み事例」)。山口大学からは本発表以外に、招待講演「高等教育機関の知財教育実質化への取り組みと課題」(技術経営研究科 木村先生)及びポスター発表「地方大学における研究者支援の取り組み」(知的財産部門 藤本ディレクター 他)がありました。

当該シンポジウムには500名を超える参加者があり、特許庁長官による特別講演や知的財産に関するキーノートレクチャー、パネルディスカッション等が両日を通じて行われました。二日目の午前中には51課題のポスター発表があり、ポスター会場でも活発な議論意見交換がなされました。本発表についても多数の来場者があり、取組みの詳細を説明すると共に、有意義な意見交換を行うことができました。なお、本ポスター発表は、優秀ポスター表彰において、「デザイン賞」を受賞しました。

発表ポスターは、こちらからどうぞ。

シンポジウム:http://www.ccr.tokushima-u.ac.jp/topic/20110604-05symposium.html

関連記事:http://www.topics.or.jp/localNews/news/2011/06/2011_130723755502.html

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平成23年度総合理工学特別講義(キャリアパス)実施について②

6月10日、第3・4回目の総合理工学特別講義(キャリアパス)が開講されました。

第3回目は、産学公連携・イノベーション推進機構の平井教授による「産業構造ビジョン2010」と「ど真ん中!中国地域経済活性化プロジェクト2020」、第4回目は堀憲次教授による計算化学とベンチャー企業について講義がありました。

平井教授からは、「産業構造ビジョン2010」、ビジョンにおける地域発展モデル、「中国地域経済活性化プロジェクト2020」、ものづくり拠点の形成における事例紹介、ものづくり支援制度のモデル例、ものづくり拠点の形成やプロジェクト例、ものづくり支援制度の現状等々、中国経済産業省の取り組みを中心とした地域経済に関する講義でした。

また堀教授からは、自身が計算化学に携わるようになった背景や計算化学がもたらす可能性や現状、計算化学とベンチャー企業におけるこれまでの知見等々についての講義でした。受講生からはいくつか質問があり、活発な質疑応答がなされました。

講義資料は、こちらからどうぞ。

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平成23年度総合理工学特別講義(キャリアパス)実施について①

6月3日から今年度の総合理工学特別講義(キャリアパス)が開講されました。

第1回目は、産学公連携・イノベーション推進機構の李准教授による「ガイダンス&博士号取得者のキャリア構築について」、第2回目は河野俊一名誉教授による「研究についての若干のアドバイス」と題して講義がありました。

李准教授からは、本講義の開設目的、「博士」・「リーダー」の定義や博士人材に求められる資質、社会が博士人材に期待していること、博士課程修了者の就業状況、博士卒人材のアドバンテージ等に関する講義、及びチェックシートによる社会人基礎力の自己診断を行いました。

また河野名誉教授からは、若手研究者の現状、企業における博士号取得者の採用状況、博士課程修了後の進路や博士人材に期待される要素、過去の事例から得られた知見等についての講義、及び教科書の掲載事項や定理の本質を理解すること、常識にとらわれないことなどが先駆的な研究を推進するにあたって重要である等のアドバイスがありました。

講義資料は、こちらからどうぞ。

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「イノベーションシーズ育成プログラム」(平成22年度採択課題)研究成果中間報告会開催について

山口大学産学公連携・イノベーション推進機構「イノベーションシーズ育成プログラム」について、先端研究棟3Fセミナー室で、平成22年度採択課題の研究成果中間報告会を開催致しました。

本プログラムは、産学公連携・イノベーション推進機構が主導して、学内公募で優れた研究シーズを発掘し、これに大学が研究資金を助成して研究を推進し、さらに機構のコーディネータ等が特許出願、競争的外部資金獲得、外部への技術PR、企業との共同研究等を支援してイノベーション創出に繋げていく制度です。
報告会では、最初に産学公連携・イノベーション推進機構・イノベーション支援部門長の堤先生からの開催挨拶、産学公連携・イノベーション推進機構の李准教授による本助成プログラムの概要と支援実績紹介に続いて、大学院理工学研究科の中山雅晴教授、農学部生物資源環境科学科の山本晴彦教授、大学院医学系研究科の赤田純子助教、大学院理工学研究科の山吹一大助教、大学院医学系研究科の加治屋勝子助教の各先生から研究テーマについての発表がありました。
発表は研究背景や各テーマの技術内容や問題点、新技術の特徴や想定される用途等々についてとても丁寧で分かりやすい説明で、質疑応答も活発に行われていました。

中間報告会の様子は、こちらからどうぞ。

博士後期課程進学説明会実施について

理工学研究科と産学公連携・イノベーション推進機構イノベーション人材育成支援室の協働により、工学部D41教室で理工学研究科・医学系研究科の博士前期課程ならびに学部生の方を対象に博士後期課程への進学説明会を実施しました(参加学生37名)。

最初に、堀理工学研究科副研究科長から博士課程の現状や各方面からの支援等について、次にイノベーション人材育成支援室の浜田アドバイザーから博士課程人材に求められる資質や就職支援等について、最後に徳永大学院係長から博士課程への進学にあたって必要な手続き、進学後の履修・学位取得と経済的支援制度について説明がありました。参加者は熱心に耳を傾け、説明会終了後には質問に来る学生の姿もありました。

博士後期課程進学説明会の様子は、こちらからどうぞ。

「イノベーションシーズ育成プログラム」(平成22年度採択課題)研究成果中間報告会について

山口大学産学公連携・イノベーション推進機構「イノベーションシーズ育成プログラム」について、平成22年度採択課題(研究期間:平成22年10月~平成24年3月)の研究成果中間報告会を下記のとおり開催致します。

 

【日 時】平成23年6月1日(水)13:00~15:30

【場 所】産学公連携・イノベーション推進機構 3F セミナー室(常盤キャンパス)

 

「イノベーションシーズ育成プログラム」は、旧山口大学ベンチャー・ビジネス・ラボラトリーの研究助成制度「VBL実用化研究(シーズ育成) 助成プログラム」を承継、発展させ実施している学内研究助成プログラムです。学内教職員の研究シーズの育成・強化をはかるため、イノベーション創出につながる萌芽的研究成果が得られることが期待される研究課題に対して助成しています。採択課題ごとに産学連携コーディネータを配置し、定期的な研究室訪問等により研究の進捗状況をきめ細かに把握し、特許化支援や展示会等を通じたシーズニーズマッチング支援、競争的外部資金獲得に向けたサポート等を継続的に行うことにより、研究者と一丸となって研究シーズの育成・強化をはかることを特徴としています。

 

学内関係者であればどなたでもご参加頂けますので、多数のご参加をお待ちしております。

なお、当日ご参加の皆様には、受付にて秘密保持に関する誓約書に必ず署名して頂くことになりますことを予めご了承下さい。

 

【参加申込・お問合わせ先】 

山口大学産学公連携・イノベーション推進機構

イノベーション支援部門

イノベーション人材育成支援室(担当:中村、浜本、李)

TEL:(0836)85-9983 E-mail:career@yamaguchi-u.ac.jp

博士後期課程進学説明会の開催について

今や産業界は科学技術の発展により、様々な知識と高度な技術が要求されるようになっています。そこで、博士後期課程への進学を将来に対する一つの選択肢として考えてみる機会として、主に今年10月および来年4月入学希望者の方を対象に博士後期課程への進学説明会を開催致します。参加ご希望の方は、career@yamaguchi-u.ac.jpまでお申込み下さい。

【博士後期課程進学説明会】
 日時 : 5月25日(水)12:50~14:20
 場所 : 工学部 D24教室
◇プログラム◇
1. 博士課程の現状と今後
   堀 憲次 理工学研究科 副研究科長
2. 博士になるには、博士になれば
   浜田 純夫 産学公連携・イノベーション推進機構 アドバイザー
3. 博士課程における学生支援制度
   徳永 和之 大学院係 係長

なお、当日は博士後期課程に在籍中の学生の方からもお話頂く予定です。
飛び入りの参加も大歓迎致しますので、是非ご参加下さい。
こちらもご覧下さい

特別セミナー【限界を突破する~他社を活用する「知的交配」の技術~】開催

3月26日(土)に吉田キャンパスの大学会館2階会議室において、地域の企業等向けの特別セミナー【限界を突破する~他社を活用する「知的交配」の技術~】を開催し、学内外から40名を超える方にご参加頂きました(学外27名、学内19名)。

開催報告はこちらからどうぞ。

経済産業省補助事業「平成22年度中小企業等の次世代の先端技術人材の育成・雇用支援事業」の実施(2010.6.15~2011.3.31)

 本事業は、昨今の雇用・就業環境の悪化を受け高度な専門教育を受けた大学院修士・博士課程修了者の就業環境悪化が懸念され新たなキャリアパスの構築が求められる中、次世代産業の担い手となる研究人材の育成・再教育・雇用に向けた取り組みを支援し、研究人材等の実践スキル等の獲得および地域の研究開発型中小企業等への就業・定着を促すことを目的として実施されました。

 イノベーション人材育成支援室では本事業にて雇用された5名の育成対象者に共同研究への従事等実践的な教育を施し、企業の研究開発現場等で活躍できる人材の育成、また研修後の就業に向けた支援を行いました。主な取り組みとして、支援専門職等による技術動向や研究開発マネジメント等の実践的な講義、専門家によるキャリア形成に対する講義や個別カウンセリング、プレゼンテーション演習や知的財産関連の講義等、多岐にわたって資質を涵養し育成対象者5名のうち4名が民間企業および公的機関へ就職しました。

事業の様子は、こちらからどうぞ。

第2回広島大学若手研究人材養成シンポジウム・第3回成果報告会への参加

イノベーション人材育成支援室の浜田キャリアプランナーが、広島大学東キャンパスにて若手研究人材養成シンポジウムならびに成果報告会に参加し、他機関における博士人材の育成についての情報収集、意見交換等を行いました。文部科学省の塚原修一氏による特別講演「大学院教育の実質化と博士人材」では、先に報告された「大学院」答申の内容と海外の大学教育に関するものでした。この他にインターンシップに参加した学生二人とその指導教官、および受け入れた企業の報告が行われました。その後情報交換会が開催され、特別講演を行った塚原氏と今後博士のあるべき目標について話し合いを行いました。

シンポジウムプログラム⇒http://www.hiroshima-u.ac.jp/news/show/id/10243

2010年度 共通教育科目「アクティブラーニング」の実施支援(2010.10.1~2010.12.4)

本講義は、明確な意思に基づいて自分を成長させるために必要な行動を取ることができる「人間力」、「基礎力」を有する人材を育成することを目的としています。イノベーション人材育成支援室の活動の一環として、㈱アクティブラーニングの羽根拓也氏(山口大学客員教授)のご協力を得て、また学生支援センターの平尾教授と連携しながら、低学年次学生向けの共通教育講義として開講しました。開講にあたっては、実施内容等についての打合せ、検討会を随時行いました。

実施内容、講義の様子(写真)は、こちらからどうぞ。

第3回イノベーション創出若手研究人材養成シンポジウムへの参加

イノベーション人材育成支援室の浜田キャリアプランナーが、東京国際フォーラムにて開催された第3回イノベーション創出若手研究人材養成シンポジウムに参加し、他機関における博士人材の育成についての情報収集、意見交換等を行いました。西山徹氏(味の素株式会社技術特別顧問)の基調講演の他、インターンシップの経験について8名のドクターからの説明とパネルディスカッションが行われました。

シンポジウムプログラム⇒http://www.b-jin.jp/doc/20101202/leaflet.pdf

実践型研究リーダー養成事業キックオフシンポジウムへの参加

イノベーション人材育成支援室の浜田キャリアプランナーが早稲田大学西早稲田キャンパスにて開催された実践型研究リーダー養成事業のキックオフシンポジウム(社会問題解決リーダー育成のための文理相乗連携プログラム)「世界を駆けろ!-グローバルリーダーとしての博士人材-」に参加し、他機関における博士人材の育成についての情報収集、意見交換等を行いました。水野正人氏(㈱ミズノ代表取締役会長)による基調講演の他、パネルディスカッションも行われ、博士課程の講義に関する提案として、1.産業界から高度な専門教育への期待、2.イノベーション創出の能力の向上を目指すこと、3.グローバル的人材教育等が挙げられました。  
  シンポジウムプログラム⇒http://www.waseda-pracdoc.jp/img/101201-01.pdf

アグリビジネス創出フェア・アグロイノベーション2010への参加(2010.11.25~11.26)

イノベーション人材育成支援室の大高キャリアプランナー(吉田地区担当)が、農林水産省主催の「アグリビジネス創出フェア」ならびに(社)日本能率協会主催の「アグロ・イノベーション2010」に参加し、コーディネート研修に参加していた農学系研究科のドクター学生の活動状況を視察、フォロー等を行いました。
 アグリビジネス創出フェアのHP⇒http://agribiz-fair.jp/

ドクターコース進学セミナーの開催支援

大学院理工学研究科主催で、博士前期課程学生ならびに学部生を対象に、就職活動の前にドクターコースへの進学を考えてもらうことを主旨として開催されました。基調講演では技術ジャーナリストの丸山氏の講演の他、企業・国公立研究所・大学・ベンチャー企業への進路等についての説明や博士OBによるパネルディスカッションがありました。イノベーション人材育成支援室からは浜田キャリアプランナーが博士学位取得者の就職支援制度について説明しました。

プログラムは、こちらからどうぞ。

浜田キャリアプランナー説明資料は、こちらからどうぞ。

2010年度 博士後期課程学生向け講義「総合理工学特別講義」の実施支援(2010.7.16~2010.9.29)

本講義は理工学研究科の博士後期課程の学生を対象に、学生自身の進路の明確化、キャリアマインドの醸成、および問題解決能力を向上させることを目的としています。イノベーション人材育成支援室が中心となってカリキュラム案の作成から実施までの総合プロデュースを行い、技術系研究科の協力を得て、理工学研究科が開講しました。

実施内容、講義の様子(写真)はこちらからどうぞ。

博士後期課程進学説明会の開催支援

大学院理工学研究科・医学系研究科・博士前期課程学生を対象に、博士後期課程進学説明会を実施しました。堀理工学研究科副研究科長からは博士課程の現状について、イノベーション人材育成支援室の浜田キャリアプランナー(常盤地区担当)からは「博士になるには、博士になれば」、また徳永大学院係長からは博士課程における学生支援制度について説明がありました。

プログラムは、こちらからどうぞ。

浜田キャリアプランナー説明資料は、こちらからどうぞ。

博士後期課程オリエンテーションの開催支援

イノベーション人材育成支援室の浜田キャリアプランナー(常盤地区担当)が、理工学研究科博士後期課程新入学者を対象に、イノベーション人材育成に基づいた博士課程の目的、キャリアパス多様化の背景、世界で勝つ(社会に役立つ)博士人材等について説明をしました。

浜田キャリアプランナー説明資料はこちらからどうぞ。

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